夏子の酒(1) (モーニングコミックス) [Kindle]

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  • 講談社
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  • ドラマ化もされて広く知られる『夏子の酒』。夏子(とその仲間たち)によるこだわりの酒造りを描いた本作は、今の50~60代に熱狂的な日本酒ファンを増やした。

    一方で、多数の“純米吟醸酒原理主義者”“有機農業至上主義”を生み出してしまった部分もある。日本酒版の『美味しんぼ』とも言える存在だ。

    最初に読んだ頃は、数々の社会問題への提言も含めて、すーっと読んだ気がするのだが、30年ぶりくらいに読むといろいろ気がつくことも多かった。

    多くの男がくわえタバコだったり、飲酒運転する登場人物がいたり、夏子が9歳ではじめて酒を飲んだくだりがあったり…当時は緩かった 笑

    しがらみを抱えた大人たちに同情してしまう部分もあった(良くも悪くもこちらが大人になったということだろう)。

    農薬や低い食料自給率、農業の機械化に関しても、今なら「ぜーんぶダメ!」とは考えない。

    従来のやり方を変えたがらない農民たちが描かれるが、会社にもそんな中高年はいくらでもいる。

    そして夏子だ。二股ならぬ三股だ!もてもてだ!宮崎アニメのヒロイン的な、化粧っ気のない、いかにも青少年好みの美女なのだが、恋敵の多い都会なら女性陣にめちゃめちゃ嫌われそうである 笑

    とはいうものの、週末に全12巻を一気読み。やはり今読んでも面白い!

    原料である米作りから始まる酒造りの工程、それを支える人材、本物の酒にかける熱い思い、といったこだわりの酒造りの全貌を知るのに、今でも最上のテキストだ。

    『夏子の酒』の後、日本酒をめぐる環境はどうなったか?

    9巻に「2千余りある蔵も10年後には3分の1になると言う人もいます」というくだりがある。実際には1,371(2017年)と3分の2弱に。国内消費量はざっと3分の1といったところか。輸出は増えているが、微々たるもの。

    ここ20年の間、本格焼酎ブームや第7次(?)ワインブーム→ワイン文化の定着、ハイボールブーム→まさかのウイスキー大復活、RTD(ストロング系とか)の隆盛などもあり、日本酒はビール系と並んでどっちかいうと負け組の部類である。

    発刊当時より、日本酒の品質は上がった気がするし、個性豊かな酒も増えた。

    ただ、5巻で「吟醸だの純米だの一部のマニアだ」というセリフがある。

    熱心な愛好家は歓迎されるべきものだが、一緒に飲んで面倒なマニア、作法にうるさい店も増えた。「すべてのジャンルはマニアが潰す」(by ブシロード・木谷高明会長〈だったかな?〉)ではないが、初心者を遠ざける形になってはいないか?

    酒造りに命を賭ける杜氏のじっちゃんも、10巻で「仕事を終えて飲む二級酒2合の安酒がどれほどわしらをうるおしたか」と語っている。日本酒とは本来、もっと自由に飲んでいい酒なのだろう。

    今年になって酒とか食べものの本しか良いんでない 苦笑

  • 日本酒が呑みたくなる漫画。もう半分も読んでないうちから、ウルっと来てしまう...。

  • 神亀の作り手の事を書いた本「闘う純米酒」を読んでいる。その中でちょいちょいこの「夏子の酒」がでてくるので再読読みたくなり、中古で全冊購入。
    農薬や農業の考え方に、かかわりのない私でも時代の流れを感じる。

    亡くなった兄が残した米を育て、幻の日本酒を妹が作ろうと奮闘する物語。

  • これも懐かしい。この著者の描く女性のタッチがなんというか古き良き時代のマンガという感じがして好き。

  • 2021/02/24 019

  • ドラマ化されただけに中々面白い。夏子さんが酒蔵に帰ったところで終わったが、今後が期待出来そうです。

  • 今更ながらに夏子の酒。ドラマ未見につき新鮮な気持ちで読んだ。日本酒については思うところはあるが、割愛するとして。広告代理店勤務の夏子。日本酒の蔵元の娘として日本酒の広告を造るにあたって一悶着。上司は知恵熱。で、一蹴するが、気持ちはわからいでもない。「酒は……楽しい時に飲むものだ。つらい時、悲しい時にのんではいけない……。やけ酒は酒を造った者に対して失礼である」造り手に失礼。は、わからいでもないが。やけ酒したい時もあるんだよ。

  • 一度読むと泣きそうになる。

  • -

  • 無料だったので。
    この絵は「どうらく息子」の人だ!知らんかった。
    続き読みたいやんけ。父が文庫本持ってたような。探す。

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