東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと (幻冬舎新書) [Kindle]

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  •  東日本大震災が発生して福島第一原子力発電所が爆発するという前代未聞の厄災が日本を襲った時に、総理大臣という立場にあった著者の回顧録。

     前半では地震と事故が発生してから数日間の官邸の様子が描かれる。原発事故への対応は技術的な問題が中心で、政治家ができることは多くはない。現場が必要としている物資などが速やかに調達できるようサポートするくらいだ。しかしそれでも日本の中枢である官邸では極めて緊迫したやりとりが続いていた模様で、不謹慎かもしれないが並のドラマよりずっと面白かった。

     状況が落ち着いてくる後半は政治的な話が多くなる上に、世論に叩かれた出来事の言い訳めいた部分もあり、あまり面白いものではなかった。

     菅直人氏は市民運動から政治家になった人であるため、正直言ってその行動は素人っぽいと感じられた。しかしもし自民党が政権にある時に今回のような原発事故が起きたら、私たちは事故が起きたことすら知らされなかったのではあるまいか。それに比べたらこういう人が総理で良かったと思う。

     彼が理系出身で放射能や原子力に関する知識が多少あったことは、プラスに働いている面もあるがマイナスになった面もあったように感じられる。なまじ知っているがゆえに、また周囲にいる政治家のほとんどがそうではなかったがゆえに、任せておけず口出ししすぎたのだろう。

     ふと思ったのは、田中角栄や中曽根康弘のようにいかにも大物政治家っぽい人が首相だったら、どんな風に対応しただろうかということ。考えても仕方がないけれど。

  • 当時、政府がどう動いていたのか分かる資料。
    今を生きる日本人として知っておくべきことかと。

  • 前半は「なるほど・・・」と思いながら読ませていただきましたが、やはり後半は‘言い訳’ではないかと思います。

    「なるほど」と思った点は、原発はその構造として1~4号機が並んですぐそばに建てられている(福島第一の場合)ため、事故が発生して高濃度の放射能漏れが発生した場合、隣の建屋に近づけず2次的な事故が連鎖的に発生し大きな事故に発展して大変なことになる。
    なので一機づつ離れた方がいい(現実的には管理上、非効率?)。

    セカンドオピニオンを有効に活用する

    などが参考になりました。

    しかし、菅総理は様々な会議を乱立させ、怒声を発し、事務次官会議を復活させず、政治不信を増大させた(報道によれば)訳なのですが、著書からはそんな状態を感じない、スッキリした内容に纏まっていて何だか不思議な感じがしました。

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著者プロフィール

1946年、山口県生まれ。第94代内閣総理大臣。東京工業大学理学部応用物理学科卒業。衆議院議員、弁理士。96年、第一次橋本内閣の厚生大臣を務め、薬害エイズ問題を徹底究明、被害者に厚生大臣として謝罪。民主党代表、政調会長、幹事長を歴任。鳩山内閣で副総理、国家戦略担当大臣、財務大臣。著書に、『大臣』(岩波新書)、『東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと』(幻冬舎新書)などある。

「2014年 『菅直人「原発ゼロ」の決意』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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