くわっちさんの感想
2012年11月28日
末期膵臓がんの児玉典子のエピソードが終わり、斉藤自身が膵臓がん患者の辻本にどう対処するかという問題に直面する。 小児科研修以来、制度の前に医者に何ができるのかという無力感に支配されていた斉藤だったが、皆川との中途半端な交際の中でふたたび自分を見つめ直す。そして、辻本に対してがんの進行状況や治療による回復の見込みがないことを告知する。そして未承認抗がん剤を勧めるのだが……。 がんに対する無力感、がん治療に携わるすべての人々が不幸になっていく過程が、ときに熱くときに淡々と描かれていく。