女王国の城 下 (創元推理文庫) [Kindle]

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  • 東京創元社
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感想・レビュー・書評

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  • 出たくない一冊。

    外部との連絡さえもとれない城での軟禁状態。

    そして銃声響き渡る次なる事件。

    協会は何か重大な事情を抱えているのか、もどかしさがつのるけれどじっくり味わいたい時間。

    時折挟まれるマリアパートは心情描写に詩的さも感じられる美しさ。
    不思議なマチが出てくる話、UFO談義、どれも飽きない面白さで物語の城から出たくない気持ちに。

    そんな時間が流れる傍らでやっぱり江神さんは全てを…。
    犯人は今ここにいます。

    走る緊張感、速る知りたい感。

    鮮やかな名推理に大満足。

    EMCメンバー、改めて良いな。時を止めたいぐらい好き。

  • 江神シリーズ3作目から10年以上間が開いた新作とのことですが・・・

    年数経っただけのことはあるというか、
    作者様の技量の伸びが凄まじいと感じました。
    成長された分、ご自身への「縛り」のハードルが上がりまくっていて、
    読んで唸ってしまうほどの志の高さです。

    志とは、あり得ない物語にギリギリのリアリティを吹き込むその姿勢です。
    その志が高すぎて、ついに本作では、
    クローズドサークルの理由が物語そのものになってしまっています。

    こんなことをされると、「シリーズ長編あと1作」と言われているけど、
    そんなもん人類に本当に書けるのかなと不安になります。

    それから、この人の真骨頂の消去法のフーダニット、
    ますます研ぎ澄まされていて、解決編の緊張感半端ないっす。

    ファンとしては(いつの間にかファンになっていたわけですよ)、
    これ以上の物を目指すよりも、これ未満でもうじゅうぶんだから、
    もっと色々食べさせてほしいと期待してしまいます。

    誠実な大先生をこれからも応援します。

  • 推理研のメンバーが、姿を消した江神部長の後を追ってとある新興宗教の城に潜り込む。
    閉ざされた城で起こる殺人事件。
    果たして犯人は?
    アリスとマリアの関係はどうなる!
    まだ見ぬ長編に期待が高まる。

  • 2014/05/29

  • シリーズ最長編となる第4作。前編の感想でも述べたけど、切れ味が前3作に比べて今ひとつ。まず、密室トリックが平凡。というよりも、そもそもそれでは密室と呼べないでしょう、といったオチ。それからクローズドサークル。前3作は物理的に不可能という設定(孤島や橋が落ちた、など)だったけれど、この作品では単に電話への接続を邪魔されている、あるいはバスで道路を封鎖されているだけ。これは物足りない。しかも最後にわかる代表が姿を見せなかった理由も「それだけですか?」といった印象を拭えない。それを理由にクローズドサークルを作らざるを得なかったというのは、そもそも無理がありすぎだ。
    最後の長編となる第5作では、以前の冴えを見せてくれることを期待している。

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著者プロフィール

1959年大阪生まれ。同志社大学法学部卒業。89年「月光ゲーム」でデビュー。「マレー鉄道の謎」で日本推理作家協会賞を受賞。「本格ミステリ作家クラブ」初代会長。著書に「暗い宿」「ジュリエットの悲鳴」「朱色の研究」「絶叫城殺人事件」など多数。

「2023年 『濱地健三郎の幽たる事件簿』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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