追想五断章 (集英社文庫) [Kindle]

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レビュー : 6
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感想・レビュー・書評

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  • 読み終わりました。

    結末を除いた小説リドルストーリーを集めることから始まった物語、それを進めていくなかで、小説の作者の背後にある事件、そしてリドルストーリーに込められた謎が明らかになっていきます。

    合間に挟まれるリドルストーリーは文体が普段のものとは違って書かれているのですが、それも面白くページをめくる手が止まりませんでした。

    また生活に困窮する主人公と、小説の作者の鮮やかな人生との対比も良かったです。

  • 古本屋バイトの主人公が客の依頼で5つの短編小説を探すことになるミステリ。淡々と話が進み登場人物も話の雰囲気もすべてが薄暗く結末もしんみりさせられた。「雰囲気」を味わって読みたい一冊。

  • 好印象な一冊。決して、ビブリア古書堂とか、そういう風潮に絡めて読んではいけません(時系列的にも整合しません)。「さよなら妖精」にあったような、そうはいっても世界はこんなに波乱に満ちているよという観測はよしとして、ああ、そうか、解説にあるロス疑惑をここに見いだしたくは無かったし、そういう印象は持たなかった。アメリカ合衆国、特に西海岸に見られる、現在と歴史との分断ぶりは、主人公(とは、古本屋の彼ではない)の振る舞いとの親和性が低いと思うから。
    いや、うまいじゃないですか、米沢穂信。それで十分ですよね。

  • 再読。作者の筆力に驚嘆です。
    主人公は依頼を受けある方の遺した五つの短編を探すのですが、見つけ出した作中にはある過去の事件の謎を読み解く鍵が隠されていた…という感じの物語なのですが、まずこの短編が素晴らしい。
    年代も思想も、ましてや執筆の動機も違う別の人物になり切って物語を書き、それでいて妙に惹かれる面白さがあるのですから。参りました。
    問題提起も何もない所から静かに始まり、いつの間にやら深い事件に巻き込んでくれる所なども流石。ちと弱いが意外な結末も控えており素晴らしい一冊でした。
    これ作者の代表作でいいのでは?

  • ふと似ている気がしたのは最近話題の「ビブリア古書堂の事件簿」ですが、古本屋とミステリーという共通項だからでしょうか。こちらが探すのは実在する本ではなく、時代設定もまたこちらのがやや古いのですが、古本屋のどこかほこりっぽいような静けさ、みたいな空気感が似ているのかもしれません。
    5つの物語をどう見つけるか、という要素と、そこから浮かび上がる大きな謎解きと、ミステリーは二つの要素が含まれているのですが、最後はあまり衝撃!という感じではありませんでした。ただ、それなりのインパクトを持つ結末は用意されていたとは思うので、これは前ページを見返しながら読み進めたいこの本と、電子書籍という媒体の相性が悪かったのかなと思います。

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プロフィール

米澤 穂信(よねざわ ほのぶ)
1978年、岐阜県生まれの小説家、推理作家。金沢大学文学部卒業。
大学在学中から、ネット小説サイト「汎夢殿(はんむでん)」を運営し、作品を発表。大学卒業後に岐阜県高山市で書店員として勤めながら、2001年『氷菓』で第5回角川学園小説大賞ヤングミステリー&ホラー部門奨励賞を受賞し、デビューに到る。同作は「古典部」シリーズとして大人気となった。
2011年『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、2014年『満願』で第27回山本周五郎賞をそれぞれ受賞。度々直木賞候補にも名が挙がる。
その他代表作として週刊文春ミステリーベスト10・このミステリーがすごい!・ミステリが読みたい!各1位となった『王とサーカス』がある。

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