トガニ 幼き瞳の告発 (オリジナル・バージョン) [DVD]

出演 : コン・ユ  チョン・ユミ  キム・ヒョンス  チョン・インソ  ペク・スンファン 
  • ポニーキャニオン
4.10
  • (43)
  • (69)
  • (23)
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本棚登録 : 249
感想 : 63
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988013297968

感想・レビュー・書評

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  • すごい重く病む映画で☆をつけれない
    兎に角辛い
    これはネタバレを知ってから見て、まだなんとか見れた映画
    どんな事があり、どんな事になるか知った上でも、やっぱりトイレや校長室や家でのシーンは直視できなかった
    まだ知らない人にはおすすめできない
    目を背けるとかじゃなくて、絶望的過ぎて、今自分が感じる病みをひとにすすめれない

  • 児童虐待、それも性的虐待の話ですからもう見る前から不愉快な話だろうと思ってはいたのですが、ここまで腐った話だとは思いませんでしたね。しかも主人公の美術教師がもう、草食系もいいところで「君の平和主義は何なの!!」と口汚くののしりたくなるほどでした。
    でも、こういうダークな話をちゃんと映画にできるところが韓国の立派なところだろうと思う。調べたら同じ種類の事件が、つい最近、日本でも起きているらしいが(恩寵園事件)、そんなこと誰も知らないし、報じられない。こんなことで「日本は美しい国」とかよく言っていられるものだと思うわ。

  • 韓国の聴覚障害者施設で起きた実際の性虐待事件にもとづく映画。わたしも多少、性暴力被害者支援にかかわったことがあるので、こういう事件が起きるのも、加害者が野放しにされるのも、韓国だけでなく日本でも同じ状況があるのはよくわかる。
     おぞましい性虐待の犠牲になったかわいそうな子どもたちへのセンチメンタルな同情を誘ったり、主人公を勇気あるヒーローとして描いていないことにほっとした。主人公はむしろ、賄賂を要求されれば疑問を感じつつもおとなしく払ってしまうような、ごくふつうの弱い人。そのような彼の迷いを通して、映画は、他者の苦しみや不正を目撃したお前は、いかに行動しうるのか、という普遍的な問いを、観る者ひとりひとりに問いかけている。
     なぜ、庇護を必要としている自分の子どもがここにいるのに、あの子どもたちの手をとるのか。そう問われたときの主人公の言葉、「この子たちにひどいことが起きたとき、私はそこにいた。でも何もできなかった。今この手を離してしまったら、いい父親になる自信がない」という台詞につよく共感した。正義感や哀れみや勇気などではなく、他者の苦しみに耳をふさぐことができなかったことが、人をいやおうなく「あちら側」へと押しやるのだ。

  • 韓国で実際におこった事件をもとにした作品。
    聴覚障害の子供たちが大人たちから性的虐待を受けていたという事実。
    目をそむけたくなるような現実を体当たりで演技した子供たちが素晴らしかった
    「コーヒープリンス」くらいしか観たことなかったコン・ユもまた素晴らしかった


    【トガニ 幼き瞳の告発】予告編
    http://www.youtube.com/watch?v=urBji64pxzs
     

  • 聴覚障害者を集めた学校・慈愛学園に美術教師として赴任したイノは、赴任早々学校の違和感に気づく。5,000万ウォンという大金の要求、怯えた表情の生徒、どこかから聞こえる叫び声、校長らと警察の癒着……。イノは女子生徒の虐待現場を見つけたのをきっかけに、人権センターの幹事を務める女性・ユジンと共に行動を起こすが……。

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    実話を元にした作品だが、最初から最後まで目を背けたくなるような胸糞展開(※prime videoでのレーディングは16+)。トイレに逃げ込んだと思ったら校長が隣の個室からこちらを覗いている、生徒が職員室内で暴力を受けている最中でも教員は皆平然としている、校長室の天井にカメラが取り付けられて行為が記録されている……あまりにもおぞましい。
    裁判の始まりで「聴覚障害者を憐れみ……」の言葉が出てきたのは、普段から障害者を下に見ているということだよね、とこれまた胸糞(校長が作った言い訳だと思っているが、宗教などが絡む解釈違いだったら申し訳ない)。

    映画のラストは「2011年現在加害者の一部は復職した」というテロップで終わる(その後、映画の影響もあり「トガニ法」制定、事件の起こった学校は校名を改めるも廃校)。
    作品のどこまでが実話でどこまでが脚色なのかは分からないが、現実は汚い大人のトガニ(坩堝)で、それらが弱者や少しでも反抗する者を押しつぶして捻じ曲げている(いた)のだとやるせない。それらがヨンドゥとユリの「(事件の前後によって変わったのは)私たちも他の人と同じように大切な存在だと知ったこと」という言葉に表れている。

    何度も書くように胸糞展開ではあるが、俳優陣の演技は素晴らしい。イノの静かな佇まいや生徒たちを優しく見つめる視線、ユジンの正義感が強くきっぱりとものを言う姿勢と静かな涙など、主人公二人も良いが、特に生徒らの演技が印象的。ヨンドゥ、ユリ、ミンス、いずれも難しい役柄だったと思うのだが、微妙な仕草や表情、視線や涙ひとつにもとても引き込まれるものがあった。
    皆が俯く食事シーンで、ユリがタレ?で顔を汚してニッと笑い、海岸でイノにおぶられて「先生とユジンがパパとママならいいのに」と手話で伝えるシーンは微笑ましいし、逆にその後の裁判で震えながら「たくさん、とてもたくさん」と力を込めて証言をするシーンなどはこちらも震えずにはいられなかった。

    イノ役のコン・ユ氏が原作を読んで映画化を申し出て、ファン・ドンヒョク監督が苦心しながらもこの作品を作ってくれたことには本当に感謝したい。これがもし日本の場合だったなら世論が動く以前に映画化できるかどうか……。
    安易におすすめはできないのだが、特に子どもや障害者への性暴力を考えるきっかけとして観てほしい作品。

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    ●映画『トガニ 幼き瞳の告発』モデルになった事件の真相は?(韓国映画ジャーナル Nowa!)
    https://nowa-journal.com/2021/12/25/dogani_inspection/
    ※モデルとなった事件のその後の経緯などについて。関心を持たれた方はぜひ。

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    子どもへの性的虐待を扱った作品として、「SNS-少女たちの10日間-」(2021,チェコ,R15+指定)、「ジェニーの記憶」(2018,アメリカ,R18+指定)もおすすめしたい。前者は実験的なドキュメンタリー+リアリティーショー、後者は女性監督の実体験を元にした作品。どちらも胸糞だが、関心のある方にはおすすめしたい。

    ●「SNS -少女たちの10日間-」感想【ネタバレ有】
    https://booklog.jp/users/kkkmovie/archives/1/B0983QRHFY
    ●「ジェニーの記憶」感想【ネタバレ有】
    https://booklog.jp/users/kkkmovie/archives/1/B07MXNLPBK

  • 韓国の聴覚障害者学校で実際に起きた実話。
    聴覚障害のある少年少女達へ日常的に繰り返されてきた暴行と性的虐待。事件発覚後の裁判、理不尽な判決。
    「自由・平等・正義」と掲げられた裁判所は、一体なんのためにあるのか。
    子供達のいいお手本にならなければならない大人達が、なんとも利己的で冷酷。

    子供達の演技が、素晴らし過ぎる。
    聴覚障害で更に虐待を受けるという難しい役であるのにも関わらず、演技とは思えないほど、切羽詰まっており、思わず息をのんで引き込まれていく。
    言葉にならない叫びに、胸が締め付けられる。

    日本でも同様の事件があった。
    どこの国でも、このような事件は起きており、事件が発覚しても、ほとんど公にされることはない。

  • コン・ユ主演だしテーマも面白そうだから見たけど、やっぱり胸糞悪い内容だった。社会的弱者を虐待しその事実を隠蔽し続ける…
    子どもたちの撮影のときには監督さんがとても気を使って撮影したと言っていたけど、それにしても子役の演技が真に迫りすぎててすごかった。

  • 設定を知っていた分、想像するだに辛すぎてずっと観ることが出来なかった作品。
    弱さや重荷も等身大に丁寧にかつ、それでも捨てきれない良心や希望を描いてくれた。

    この現代でも、
    弱者は必死に必死になって、やっと生きていける。

    喋れるのに。手話は言語の一つ。

  • 原題:SILENCED/DOGANI (2011) ※日本公開 2012年
    収録時間:125分

    実話を基にした映画。
    聴覚障害者の子供達が、校長や教師らによる性的虐待を受けていた事件。
    もう涙無しには見られない…。
    しかも子役の演技が上手い。
    特にミンス役の男の子。凄くひきこまれる。
    実際にこういう事があったんだと知ってもらう為にも、多くの人に見てもらいたい作品ではあるが、後味は良くない。
    私はスッキリ出来ず、悶々と何か胸にモヤモヤとした感覚が残った。
    たしかに状況としては良くなったかもしれない。
    それは前に比べればの話で、根本的な解決には至らず、ミンスが可哀想で仕方がない。
    久々に重い映画を観た…。

    “韓国の聴覚障害者学校で起きた実在の性的虐待事件を基にしたコン・ジヨンのベストセラー小説を映画化した衝撃の社会派ドラマ。主演は「あなたの初恋探します」のコン・ユ。監督は「マイ・ファーザー」のファン・ドンヒョク。郊外の街にある聴覚障害者学校に赴任した美術教師のカン・イノは、着任早々学園内に漂う不穏な空気を感じ取る。ある日、一人の女子児童が女寮長によって顔を洗濯機に押しつけられている現場を目撃したイノは、彼女を保護して病院に入院させる。そして、人権センターのソ・ユジンに連絡を取る。やがて、児童たちが校長をはじめとする教師たちから日常的に性的虐待を受けている実態が判明。イノとユジンはマスコミを利用して校長たちを告発するのだが…。”

  • 胸糞映画。実話だというから余計につらい。
    映画も結構胸糞なまま終わったけど、救いは、映画上映後にこれが注目されて事件に再び捜査のメスが入ったらしいこと。容疑者が復職していたがまたクビになり、その後学校自体も閉鎖したらしい。

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