黒衣の女 ある亡霊の物語〔新装版〕 (ハヤカワ文庫NV) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ちょっと前から電子積読していたのだけれども、色々ホラーを読んでいたら結構名前が出てきたので、そういや買ってたなと思い読んだ。
    じわじわと怖い。欧米のホラー映画は結構物理で殴ってくるのが多い気がするので、これもそうかと思ったけどじわじわ心理戦だった。いずれにせよひとりでいるときには会いたくない…
    そしてスパイダーが可愛かった。
    映画も見てみたい。

  • 10年以上前だが、ハリソン・フォード主演の「ファット・ライズ・ビニース」 という恐怖映画を見た。この映画は終盤まで怖かったが、最後は幽霊対ハリソン・フォードの一騎打ちとなり、かえって怖くなくなってしまった。幽霊は露骨に現れないほうが怖い。
    その意味で、この「黒衣の女」はオーソドックスな英国の幽霊話であり、怖い。
    発端は、クリスマスイブに行われる家族団欒での幽霊話。若いころに恐ろしい体験をした主人公は参加を拒む。結局、主人公を苦しめた黒衣の女とは何だったのか、映画の「ファット・ライズ・ビニース」とは違い、ある程度読者に判断をゆだね、余韻を残す。真夜中に読み終わり、トイレに行くときに鳥肌が立った。
    娯楽小説としてよく出来ているが、翻訳された日本語の文章も格調高いような気もする。英国の過酷な風土と古めかしい屋敷、少し昔の町や市場の様子がいきいきと描かれている。お勧め。

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著者プロフィール

1942年、英国ヨークシャー生まれ。五作目の本書でサマセット・モーム賞受賞。作品はいずれも、「傷つく者」を描いて共感に満ち、自然描写の美しさは、トマス・ハーディ以来とも評される。代表作に、本書のほか、The Woman in Black(邦題『黒衣の女』早川書房)、The Magic Apple Tree(魔法の林檎の木/邦題『イングランド田園讃歌』晶文社)など。本国では、近年、長編ミステリの分野でも注目を集めている。


「2018年 『城の王』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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