スロウハイツの神様(下) (講談社文庫) [Kindle]

著者 :
  • 講談社
4.40
  • (30)
  • (22)
  • (5)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 167
レビュー : 15
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (488ページ)

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • この作品には、辻村さんのはかりしれない気持ち、伝わって来ました。

  • 上下巻読了。売れっ子脚本家である女主人・環のアパート「スロウハイツ」に暮らす住民たちが主人公。
    住民は、漫画家、画家、映画作家、小説家、など、様々な分野を志すアラサーのアーティスト達。負けん気の強い環に叱咤激励されながら夢を目指す。
    例外は、1人だけ。売れっ子小説家のチヨダコーキ。彼だけは別格で沢山のファンがいるカリスマだ。昔、自分の作品を真似たとして起こった大量殺人事件を機に、マスコミに責任を迫られ、一旦執筆をストップさせてしまうものの、ある少女との交流で、また活動を再開させる。
    章ごとにそれぞれの登場人物の視点が切り替わるが、割とキャラクターの中では「標準的な」漫画家志望の狩野の視点が多めかな。そして私も中では狩野が好きだな。
    アーティスト活動やそれぞれの恋、友情、家族の物語が描かれ、中でも後半の環の子ども時代の話は泣けてしまった。そして終盤になって初めて描かれるコーキの視点の話。
    自分も会社員ではあるがクリエイティブの仕事をしているため、共感する部分も多かった。天才っているからな。。
    自我が強く、他人に対して厳しい意見をまくしたてる環が、最初はあまり好きじゃ無かった。だけど、後半は、好きになってくる。そんな鮮やかな展開が用意されてる。
    また続編があれば良いな、と思った。やー、面白かった!

  • それぞれの登場人物の個性に応じた愛の形。
    伏線の回収の仕方がよく、後半は一気によめた。

  • 辻村作品に初めて出会った本であり、その後何冊か読んだけど未だにこの人の作品の中で一番好き。
    たくさんの伏線が切なくて、読んだ後にもじわじわ来て読み返してまたグッときてしまう。

  • 辻村作品はあまり読んだことがなく、でもこのタイトルには何となく記憶があり・・・。そろりと読み始めた上巻は、こりゃリタイアかなと思うくらい、なかなか入り込めない感じがあったんだけど、気がつけば早く先を読みたくなり、下巻はあっという間に読了。長く深い愛の物語であり、人と人とがつながりあって信頼しあうことの大事な意味をあらためて気づかされる。メールやらチャットやらlineやらばかりしている現代人に、傷つくことを恐れずに傷つけることも恐れずに生きることだって必要なんだと教えてくれる物語。

  • エンヤが居なくなった後の空室にやって来た新しい住人の莉々亜は公輝の部屋に入り浸り、正義別れたスーはスロウハイツを去って行く。
    そんな中、環は一人で何かを抱えている様子で......。

    2017年8月28日、電子書籍にて読了。
    莉々亜の持つ悪意はある程度は予想出来ていたのですがそれ以上のもので、かなり引きました。
    そして、コーキの天使ちゃんの正体は予想通りだったけど、それについて、公輝があそこまで動いていたことは予想以上だったし、正義とスーの将来も予想外。
    ある程度予想できる部分を出しつつ、その上を行く作者の意図に脱帽です。いや、辻村深月氏、侮れません(^^;

  • よかったなあ〜〜 これまでのと比べてぞっとするような怖さは少なくなったけど、自意識とかのえげつない書き方はさすがだな〜〜 性格の難ありなところを書くのが、それでも愛しく思えてしまう書き方をしてするのが上手すぎるんだよなあ。どうしてもやっぱり作家さんによって登場人物の考え方って影響を受けて偏るところがあるから。辻村さんはそれの描き方、偏り方、影響を互いに受けたり変わったり変わらなかったりがとてもお上手。
    人物描写最高すぎる。引き続き読み続けます。

  • 強さと優しさに溢れた素晴らしい愛の物語。ずっとこの世界にいたいと思えるような話だった。
    「まあ、なんていうか。あらゆる物語のテーマは愛なんだよ」まさしく。

  • やっぱり最後まで読んだ後にまた最初から読み返して、気になる部分は何回も読み返した。さすが辻村深月!誰が喋っているのかよくわからないところも多々あるが、それが作者の意図かもと思って気にしないことにする。

  • 2014/11/29 再読完了。
    上巻と同じくやはり2度目にすべてを知ってから読むのは心地よい。 コーキのとても優しいストーカー行為(笑)もホント涙が出るわ。
    よい。ホント良い本。傑作。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

辻村深月(つじむら みづき)
1980年山梨県生まれ。千葉大学教育学部卒業後、2004年『冷たい校舎の時は止まる』で第31回メフィスト賞を受賞しデビュー。2011年『ツナグ』で第32回吉川英治文学新人賞、2012年『鍵のない夢を見る』で第147回直木三十五賞、2017年『かがみの孤城』で「ダ・ヴィンチ ブックオブザイヤー」1位、王様のブランチBOOK大賞、啓文堂書店文芸書大賞などをそれぞれ受賞。本屋大賞ノミネート作も数多く、2018年に『かがみの孤城』で第6回ブクログ大賞、第15回本屋大賞などを受賞し、2019年6月からコミック化される。他の代表作に『子どもたちは夜と遊ぶ』『凍りのくじら』『ぼくのメジャースプーン』『スロウハイツの神様』『名前探しの放課後』『ハケンアニメ!』『朝が来る』など。新作の度に期待を大きく上回る作品を刊行し続け、幅広い読者からの熱い支持を得ている。2020年、河瀬直美監督により『朝が来る』が映画化される。

スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)のその他の作品

辻村深月の作品

外部サイトの商品情報・レビュー

ツイートする