外資系コンサルのスライド作成術―図解表現23のテクニック [Kindle]

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  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • 論理的思考に基づいたスライド作成の教科書です。

    私の所感では、この本は半分かそれ以上は論理的思考の説明です。その論理的思考に基づいて、スライドを構築していく手順が書かれています。
    なので半分くらいはそもそもの論理的な考え方が身に付きます。

    即効性のあるスライドテクニックは殆ど載っていません。しかし複雑な内容をスライドにしなければならない時、この本に書いてある考え方は大いに威力を発揮します。

    複雑で難しい内容のスライドを作成する事がある人にはおすすめです。

  • 昼休みの一時間で読了。
    やや斜め読みしたものの、シンプルに要点がまとまっているため、ストンと落ちる良書。

    別に読んだ『外資系コンサルの資料作成術』よりも、説明が分かりやすいと感じる。

    『引き算』の発想は益々必要。とにかくごちゃごちゃした資料が私の会社の中もあふれていて、それを誰も指摘しない。読み手は本当に資料・スライド作成者の意図が分かっているのか甚だ疑問。
    データ集(原データ)は、別に準備しておき、本文は著者が指導するようなシンプルで強いメッセージに限定していくことがこれからは必要と改めて感じた。著者に共感。

  • 本書は、数値や概念・構造関係をグラフやチャートで表し、情報の視覚化されたスライドのサンプルを通して、スライドの作り方を学ぶ構成になっている。

    【良いメッセージの条件】

    「PART1 スライド作成の基本」では、スライドに必要な構成要素やレイアウトの基本ルール、各スライドのメッセージに必要な3つの条件など、1枚のスライドを作る上での基礎的な要素が散りばめられている。

    メッセージとは、「何を言いたいのか」という1枚のスライドにおける主張であり、スライドの良し悪しはメッセージで決まる。 本書曰く、良いメッセージには3つの条件がある。

    1. 1スライド1メッセージとなっている
    2. 明快な主張がある (=ポジションを取っている)
    3. 短い (ポイントが明確である)

    1スライドに複数のメッセージが入っていれば、主張がブレるし、何より長大化して読みづらくなるのは自明であろう。

    【必要な情報量と “Surprising yet right”】

    「メッセージ」における3つの条件に加えて、「相手が何を知っていて、何を知らないか」、つまり必要な情報量とは何かを整理しなければならない。

    本書に登場する “Surprising yet right” というフレーズは、タグボートのクリエイティブディレクター・岡康道氏の提唱する情報整理のフレームワークである。 このフレーズは「意外だけど言われてみれば納得できる」という意味で、これを分解すると「Surprising x Non-surprising」という軸と「Right x Wrong」という軸で象限を作ることが出来る。

    例えば、「Non-surprising」かつ「Wrong」というのは、「驚きも無い (すでに知っている) し、納得出来ない」ということを意味している。 ここからメッセージを作るということは、つまり「あなたがわかったと思っていることは間違っている」という内容を作ることと同義である。 更に言い換えれば、これは「相手の間違いを正す説得」であり、必要な情報量は非常に多くを要する。


    上記以外にも、「良い」グラフやチャートについての理論と実例も紹介されていたりと、スライドを作るための細かなテクニックがふんだんに盛り込まれている。

    スライドを作る上で、相手の視点に立って考える=相手に必要な情報量を整理することについて、具体的な考え方とスライド作成のノウハウを学べる良い本だった。

  • コンサルティングにとってスライドは顧客に提供する商品である。
    情報は差異の構造物である。

    最近、就職活動の説明会、研修の発表会など、スライドを作成する機会が多くなりました。そこで、本書の登場です。

    色は二色まで、円グラフの多用は控える、右上に重要な情報は記載しない、、など、示唆に富む指摘が数多くありました。

    知財も直接の利益に結びつくものではないので、一種のコンサルではないかと思っています。そうなると、スライドは商品として重点的に手をかけるべき代物です。

    今度の研修の発表会では外部の方にスライドをお見せするわけではありませんが、顧客に商品を提供するつもりで臨みたいと思います。

  • あくまでスライドの作成術であって、プレゼンテーションの解説書ではないことには注意されたい。
    『外資系コンサルの』銘打ってあるが、派手さやトリッキーさといった要素は無く、どちらかといえばしっかりとした理論に裏打ちされたミニマリズムといった風情が漂うところに好感度が高い。

    実は意外と、パワーポイントなどを使ったスライド作成の基礎の基礎といったところは押さえられていなものだ。学生研究論文や社会人になってからのプレゼンテーション作成においては、厳然としたルールや体系よりもむしろ、色数や手管で勝負に出ている現実は否めない。

    そんなぼんやりとした不安にあってこの本を見つけた時、確かに「スライド・チャート作成」にこれほど特化した解説本は見たことが無かったということに気付いた。不勉強を棚にあげて申し上げるが、それだけこの本の存在価値は大きい。

    最初に述べた事だが、この本がプレゼンテーションのノウハウ本ではなく、スライド作成術について突き詰めているところが非常に重要だと感じられたのである。

    図表というのは 単独で数値や図形からメッセージを伝えなければならない。

    その背景には我々が持つ課題意識や解法へのメッセージがあるはずだ。

    であるならば、我々の持つメッセージの中核を伝えるにあたり、ストーリーテリングやプレゼンテーションの技術以上に『図表』が重要になってくるはずだ。

    言葉の次に来るはずであるもの。


    それだけ大事な図表作成の基礎をスキップして、美しいスマートアートだのアニメーションだのにどれだけ我々が拘泥しているか、そしてそれがどれだけの逆効果を生んでいるか。

    本書を読むとそれが自覚され、身につまされる。

    私は特に

     「差」があることに意味が生まれる。だから「インク」の量は情報量に比例する。
     一枚のスライドに込める情報は少なければ少ないほど鋭くインパクトの強いものになる。
     だからスライド一枚のインクの量をぎりぎりまで減らせ。そして白黒で完結させよ。

    という内容に感銘を受けた。


    今まで私は如何に本末転倒な仕事をしていたことか・・・。



    また、筆者が紹介する「見本とすべき図表」のアイディアとメッセージ性の素晴らしさに、そのサンプルだけでも本一冊の値打ちがあるとも思った。
    優れたスライドはかくも饒舌で生き生きとしているのかと。 

  • 【スライドの構成要素】9%
    ①メッセージ
    このスライドで最も言いたいこと
    ②グラフ/ チャート・表のタイトル
    メッセージの根拠となる分析やデータ、概念図の題名
    ③グラフ/ チャート・表
    グラフは「数値を視覚化したもの」、チャートは「概念や関係、構造を視覚化したもの」と考えてください。
    ④脚注
    内容理解に当たって留意しておくべき点
    ⑤出所
    分析を用いたデータやインタビュー、記事等の出所
    ⑥ページ番号

    【「良いメッセージ」とは】
    条件①1スライド1メッセージとなっている
    条件②明快な主張がある(=ポジションをとっている)
    条件③短い(=ポイントが明確である)

    【引出しを増やす】
    自然科学や社会科学分野の主要な論文や書籍に接して、「これはいい表現だな」と思ったグラフやチャートについてはスクラップしておく。(写真やPDFにとりEVERNOTEに保存)
    Eg. イギリス『Nature』アメリカ『Science』

  • コンサルのスライドの作り方を理解することができた。参考になることが色々書いてたので、リファレンスとして手元に持ちたい一品。本版も購入予定

  • コンサルティング会社(著者は電通、BCG、ATカーニー、ヘイ・グループ)でのスライド作成テクニック、作成のポイントを盛り込んだ本。自分も同様の仕事をしているが、「そうそう」と共感できることもあれば、なるほどと新しい発見につながることもあった。ビジュアルをどうするかだけではなく、メッセージがあったうえでそれを伝えるためのビジュアルという点にこだわっているのはとてもよかった。同業としてスライドを作成し、人に伝えるということを続けているとメッセージありきというのは体に染みついていくのだが、なかなかビジュアル表現だけにこだわった本というのも多いので。その点ではとても実践的な本。自分でも作成しながら折に触れて見返すとよい本だと思う。

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著者プロフィール

山口周(やまぐち・しゅう)
1970年東京都生まれ。独立研究者、著作家、パブリックスピーカー。ライプニッツ代表。
慶應義塾大学文学部哲学科、同大学院文学研究科修了。電通、ボストン コンサルティング グループ等で戦略策定、文化政策、組織開発などに従事。
『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?』(光文社新書)でビジネス書大賞2018準大賞、HRアワード2018最優秀賞(書籍部門)を受賞。その他の著書に、『劣化するオッサン社会の処方箋』『世界で最もイノベーティブな組織の作り方』『外資系コンサルの知的生産術』『グーグルに勝つ広告モデル』(岡本一郎名義)(以上、光文社新書)、『外資系コンサルのスライド作成術』(東洋経済新報社)、『知的戦闘力を高める 独学の技法』(ダイヤモンド社)、『武器になる哲学』(KADOKAWA)など。2019年7月4日、『ニュータイプの時代』(ダイヤモンド社)刊行。

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