となりの脅迫者 フェニックスシリーズ [Kindle]

  • パンローリング株式会社
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  • 家庭や職場などの身近で大切な相手から突きつけられる「ブラックメール」の性質とメカニズム、その対策を述べる。

    ブラックメールとは、親密で重要な関係を持つ相手に向けて行われる心理的恐喝、心理操作であり、相手の"FOG"、すなわち「恐怖心(Fear)」「義務感(Obligation)」「罪悪感(Guilt)」につけ込み、統合性を喪失させ、自らのコントロール下に置こうとするもの。
    具体的な方法としては明示的な脅迫や拒絶など、いくつかのパターンがある。

    私なりの理解だが、対応に当たって特に重要な原則が2つある様だ。

    第一に、相手の行為が脅迫に他ならないこと、自分はこれを拒否する権利があることを明確に認識すること。

    第二に、脅迫に屈することが自己の統合性を喪失させ、不全感に苛まれる結果をもたらすことを知ること。

    相手にブラックメールを突き付けられたら、不正な要求に屈せず、健全な関係を構築すべく努めるべきであり、それは十分可能であるという。

    また、ブラックメールの送り手は受け手からは強く恐ろしいものに見えるが、立場を変えてみると、脅迫者は「追い詰められた」結果としてブラックメールを送っているのであり、恐れるには値しないという。

    全体的に読み応えがあり、有益だと思う。

    ただし、著者がいう「弱い」脅迫者とは違うタイプの類型、例えばサイコパスの様な人種を考慮しなくていいのかという点が若干気になった。無視してよいほど少ないわけではないだろう。もっとも、対応の原則は変わらないかもしれない。

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