ペンギン・ハイウェイ (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (387ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 久しぶりに森見登美彦さんの小説を読みました。

    主人公の「ぼく」こと「アオヤマ君」は、毎日様々な事をノートに取るし、沢山本も読んで勉強もしている、どこか大人びた考え方をする小学4年生。ある日、アオヤマ君の住んでいる郊外の街に突然たくさんのペンギンが現れた。この事件を発端に様々な謎が浮上するのだけど、どうやら歯科医院のお姉さんと関係しているらしい。アオヤマ君はこの謎を研究していくが。。。という内容。

    森見さんの小説は何冊か読みましたが、いずれもどこか不思議な雰囲気があって、作品世界の根底が「森見登美彦の世界」という土台にしっかりと根付いている感じがします。この作品は「ぼく」という少年の目線で書かれているので、一見するとどこか児童文学のようですが、それでもしっかり森見さんの作品の空気が流れているのを感じました。

    多くの少年小説のように、この小説でもアオヤマ君は一夏の冒険を通して成長していくし、大人の女性に対するほのかな憧れや恋心といった描写もあって微笑ましいのですが、時間や空間・生と死・問題解決のための思考方法と言った、大人でも「ふむ」と考えさせられるような事柄が登場人物の間でやりとりされ、そういった点がこの小説をより骨太にしています。少年と大人の間をゆらゆらと彷徨っている感じにも好感を持ちました。

    後半、いくつもの謎や不思議な出来事が一つの大きな現象となって、その解決へと向かうのですが、全部の謎が解明しないのはちょっと残念な気も。けれども、謎がまだ残っている事で、アオヤマ君とお姉さんがどこかでまだ繋がっているかも知れないという、切ないエピローグの中でのある意味希望なのでしょうね。

    最後に、私はKindle版で「ペンギン・ハイウェイ」を読んだのですが、残念ながらKindle版には解説がついていませんでした。文庫版も買っていたので改めて解説を見てみたのですが、なんと萩尾望都さんの解説が!。電子書籍化するのに当たって著作権etcあるのかも知れませんが、電子書籍にもやっぱり解説をつけて欲しいです。

  • 萩尾望都先生の帯の文、"最後のページを読んだとき、アオヤマ君とこの本を抱きしめたくなる" まさにこれ。理屈っぽい言動でしゃちほこばっているのに、どこか抜けていてコミカルな小学四年生のアオヤマ君が愛おしい。「鼻がつんとなって胸がきゅぅっとする」感覚を思い出しました。

    森見作品恒例のモチーフ、京都もヘタレ男子大学生も乙女も出てこないけれど、これはまさしく森見センセの本でした。

    ほのぼのグラフィックでアニメ化してくれないかなぁ。

  • 主人公が賢い。小学生なのに自分の発想のはるか先を見据えている。映画見たい。

  • 2019/01/18

  • ひさしぶりの森見ワールド。
    切ないラストではあるものの、相変わらずの人物設定で良いバランス。

  • #読了
    #森見登美彦
    #ペンギンハイウェイ

    伊坂幸太郎との対談の中で本当に書きたいように書いた、と言っていた作品。
    これまでの森見作品とは違う。
    10歳という少年設定が秀逸で、当時の夏休みの記憶が蘇る。
    常にお姉さんに意識が向くわけだけど、それがこの結末を迎えると、、
    なんとも言えず良い。

    個人的にはお父さんが良い。
    自分たち夫婦に子供は生まれないけど、こんな父になりたいと思わせる。
    というか、うちの父もこんな風にいつも考えることを促してくれていたんだなぁと実感。

  • とても不思議な世界を描いているお話。日常生活のなかにいきなり侵入してきたペンギンとお姉さんとぼくの話。

  • 漫画的というかアニメ的なのに
    しかし文学的という

  • アオヤマくんが最後に自分の気持ちをしっかり認識するところがうるっとくる。
    起承転結がしっかりしてて読みやすく、登場人物と共に駆けていた感覚があるから終わるのが寂しかった。
    研究の仕方は真似したい。

  • □問題を分けて小さくする
    □問題を視る角度を変える
    □似ている問題を探す

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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