NATIONAL GEOGRAPHIC (ナショナル ジオグラフィック) 日本版 2013年 02月号 [雑誌]

制作 : ナショナル ジオグラフィック 
  • 日経ナショナルジオグラフィック社
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  • / ISBN・EAN: 4910068470232

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  • 「歴史を取り戻すリビア」
    カダフィ亡き後のリビアは、一体どうなっているのか?
    TVや新聞では、大きな事件がない限り取り上げられないので、
    今回この記事を読むことができて嬉しかったです!

    カダフィ派と反カダフィ派。
    中心人物がいなくなってさえ、その軋轢はしばらく残るのだろうな…。
    カダフィが自らの政治哲学を綴った「緑の書」を暗唱していた子供達が、
    今度は「カダフィの事は忘れなさい」と言われる。過去は全て闇の中に。
    子供達に及ぼす影響は計り知れないなぁ。

    「ワハーン回廊 忘れられた遊牧民」
    アフガニスタン北東部のワハーン回廊に暮らす、遊牧民クルグズ人。
    美しくも過酷で荒涼とした大地に、真っ赤な民族衣装で現れる少女達。
    まるで「乙嫁語り」の世界だわ~と思ってしまった(笑)

    基本通貨は羊。
    携帯電話は羊1頭。妻を迎える時の結納金は羊100頭。
    こんな伝統的な生活もいつかは終わりを迎えるのですね、、、

  • 2013年2月号の目次
    歴史を取り戻すリビア

    独裁者が去ったリビア。人々は長らく放置されてきた歴史遺産を見直し、国の未来を描こうとしている。

    文=ロバート・ドレイパー 写真=ジョージ・スタインメッツ

     古代ギリシャ遺跡のキュレネ、古代ローマ遺跡のレプティス・マグナなど数々の歴史遺産が残されているリビア。そのうちの五つは世界遺産に登録されている。

     遺跡の多くは、カダフィ時代には放置されていたが、開発が進まなかったおかげで、良好な保存状態のまま守られた。また、2011年の内戦のときには、地元住民や国際機関の努力で大半が損傷を免れた。

     独裁者が去り、新しい時代が幕を開けたいま、国民は混乱のただ中で再生への道を探り始めている。石油資源に恵まれたリビアだが、遺跡は観光地として、国を支えるもう一つの“資源”となる可能性を秘めている。

     内戦のとき反カダフィ派に加わった警察官、負傷兵の治療に尽力した女性外科医、そして、路上で古い写真を売る露店主の物語からは、この国が置かれた厳しい現実も垣間見える。新生リビアはどこへ向かうのか。
    編集者から

     編集を進めていて、レプティス・マグナ、サハラ砂漠のオアシス都市ガダーミスなど、行ってみたい場所がいくつも出てきました。新生リビアはどんな姿になるのか、まだまだはっきりわかりませんが、治安が回復して観光産業も軌道に乗ることを願っています。お忙しい方は、本誌でおなじみの写真家ジョージ・スタインメッツによる遺跡の写真だけでも眺めて、旅気分を味わってみてください。(編集T.F)

    生物の毒が人間を救う

    ヘビやサソリなどがもつ強力な毒から、人間の病気を治療する新薬を作りだす研究が進んでいる。

    文=ジェニファー・S・ホーランド 写真=マティアス・クルム

     ヘビやサソリ、ハチなどの生物の毒は、人間を苦しめ、ときとして死に至らしめる。だがその毒の成分が、さまざまな薬の基となっていることは、あまり知られていない。毒を病の治療に応用してきた歴史とともに、多様な生物毒のもつ可能性と新薬開発を目指した研究を紹介する。
    編集者から

     「私の肌には合わないから使う?」と、帰省先で姉が差し出したものは、なんと「シンエイク」配合の美容パック! しわを伸ばす作用があるとして本編で登場した、ヨロイハブ毒由来の成分です。東京・新大久保にある韓国街の化粧品店を散策したところ、あちこちで「カタツムリ粘液」と「ヘビ毒」の文字が躍っていたんだとか。愛犬が顔をなめては……と心配で実家では実行できず、これから試してみるところ。きれいになれるなら、毒でも何でも。あ、男性のみなさん、引いてます?? (編集H.O)

    忘れられた遊牧民

    アフガニスタン北東部に位置するワハーン回廊。厳しい自然と国際政治に翻弄されたこの高地で、誇り高く生きる遊牧民たちの暮らしに密着した。

    文=マイケル・フィンケル 写真=マチュー・パレイ

     アフガニスタン北東部、パミール高原の南に位置するワハーン回廊。険しい山脈と渓谷からなる細長い地域で、その大部分が標高4200メートルを超す高地とあって、気温が氷点下に達する日が年間340日にものぼる。一年を通して強風が吹き荒れ、作物が育たないこの地では、羊や山羊の遊牧以外に生きていくすべがない。

     天国のように美しく、地獄のように過酷な「世界の屋根」と呼ばれるこの高地で、自然と戦いながら生きてきたのが遊牧の民クルグズ人だ。厳しい自然と国際政治に翻弄された辺境の地で、誇り高く生きる遊牧民たちの暮らしを密着取材した。
    編集者から

     「最も近い道路へ出るにも、最低3日は必要」という隔絶された土地に住む、クルグズ人の遊牧民。彼らの顔は、私たち日本人にそっくりです。でも通貨は羊。「ゆでたじゃがいものような」外観のユルタ(移動式住居)に住み、女性は服に「爪切り」をぶら下げる……彼らの知られざる生活をのぞいてみてください。(編集M.N)

    幸せの手作りボール

    アフリカのサッカー事情を知りたいと、ベルギー人写真家が旅に出た。そこで出会ったのは、手作りのボールを夢中で追いかける子どもたちだった。

    文=ジェレミー・バーリン 写真=ジェシカ・ヒルトゥ

     アフリカ大陸で初めてサッカーのワールドカップが開催された2010年。現地のサッカー事情を知りたいと、ベルギー人写真家が旅に出た。そこで出会ったのは、子どもたちの手製のボールだった。

     ビニール袋にタイヤに木の皮、空気を入れてふくらませたコンドームまで、手に入る材料ならなんでもあり。思い思いに工夫を凝らした手作りボールは不規則に弾み、狙った方向に飛んでいくとは限らないが、子どもたちは目を輝かせ、ボールを夢中で追いかける。
    編集者から

     アフリカの子どもたちの作ったボールは、まるでビー玉のようにカラフル。全体にかわいらしい印象の特集ですが、「私たちにとって、サッカーは未来への希望でもあるんです」と語るユースクラブの監督の言葉は、心にズシンと響きました。(編集M.N)

    川の王者 カワウソ

    英国の川や海に暮らすカワウソたち。一時は大幅に減少した生息数も、最近では回復しつつある。

    文=アダム・ニコルソン 写真=チャーリー・ハミルトン・ジェームズ

     ニホンカワウソについては絶滅宣言が出されて論議を呼んでいるが、世界にはピンチを乗り越え、見事によみがえったカワウソもいる。

     英国の川や海に暮らすのはユーラシアカワウソ。化学物質による水質汚染などが原因で一時は大幅に減少したが、最近では生息数が回復しつつある。野生のカワウソは水辺の生態系の頂点に君臨する。その魅力のとりこになり、数十年来その姿を追い続ける写真家とともに、「帰ってきたカワウソたち」に会いにいった。
    編集者から

     記事の冒頭、取材チームがカワウソ・ウォッチングに出かけた先は、なんとシェトランド諸島の海辺。カワウソが海にもいると知って、驚きました(だって「カワ」ウソだし、英語もriver otterだし、sea otterはラッコのことだし……)。

     ふわふわの茶色い毛皮にくるまった陸上での姿も愛嬌たっぷりですが、今回ハートを直撃されたのは水中ハンターのカワウソが見せる「悪い子顔」です。本誌131ページの写真など、個人的には「これはたまらん!」と思うのですが。いかがでしょう?(編集H.I)

  • 歴史を取り戻すリビア
    宇宙から歴史を探る
    危機を地図にする男
    生物の毒が人間を救う
    忘れられた遊牧民
    幸せの手作りボール
    川の王者 カワウソ

  • 気になった記事は次の3つ。

    ・生物の毒が人間を救う
    ヘビやサソリなどが持つ毒から、新薬を作り出す研究の話。
    毒を使った治療は2世紀ころの文書にも登場するほど古くからある話らしい。

    強い毒ほど、薬として利用価値が高くなることが多いとか。
    ハイリスク・ハイリターンは、この分野でも言えることのようだ。

    ただ、治療に役立つ成分を見つける前に、その毒を持つ生物が絶滅してしまう危機にもあるらしい。
    この面からも、人は自分で自分の首をしめるようなことをやっているのかもしれない。

    ・幸せの手作りボール
    アフリカの子供たちがサッカーをするために作った手作りボール。
    身近にあるものを使って作った「ボール」は色もまちまちで、形も球形になってないものすらある。
    そんなどこに転がっていくか分からない「ボール」でも、あればサッカーをすることができる。

    そして、子供達の歓声は、その村や町の活気にもつながる。

    手作りボールや手作りのサッカーゴールの写真を見て、今の日本の子供が「なければ自分で作る」という発想になるだろうか、と思ってしまった。
    まあ、それは自分にも言えることではあるか・・・。

    ・川の王者 カワウソ
    ニホンカワウソが「絶滅種」に指定された、というニュースがあったのも記憶に新しいが、この記事はイギリスのカワウソの話。

    イギリスでも化学物質による川の汚染などで、一時は絶滅寸前までになったらしい。
    が、川を汚染する化学物質の使用禁止が功を奏して、カワウソたちは帰ってきた。

    「帰還不能点」は、どこにあったのだろう。
    日本とイギリスでの違いは何だったのだろうか、と気になってしまう。

  • ニホンウナギが絶滅危惧種になったとの報道があった。
    ウナギが絶滅したら困る。絶品の味が消えることは悲しすぎる。


    ウナギみたいに親しまれている生き物の絶滅は人間に不利益をもたらすが、害虫などの生き物が絶滅するとどうか。先見の明を使えば恐らく、大きな不利益となる。

    今回の記事の一つに「生物の毒が人間を救う」があった。
    毒が人間を救う可能性を秘めているという。この世に毒素は200万種ある。現在知られている数が約1万、その中で研究が進んでいる数が約1000しかない。
    実用化され薬となっているものもあり、年間で数千億円もの売り上げを出す。200万種には未来の宝が埋もれているだろう。

    しかし毒素をもっている生物の多くが住処を追われ数を減らし、なかには絶滅へ向かっているものもある。

    ウナギと違い、一見邪魔者とも思える毒虫や、毒蛇だが未来の新薬となりうる宝かもしれない。人は何処まで向き合えるのだろう。

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