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感想・レビュー・書評
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幻想シリーズで、前回読んだのはちょっとモヤモヤしたけど、今作はちゃんと読み終わった満足感があった!
まさかの幽霊やら神様やら、この世のものじゃないものが出てくる感じだったけど、心霊現象恐ーいっていうホラーを感じない面白さがあったな。あとがきで、堀川さんが「幽霊よりも生きている人の方がよほど怖いなんていうフレーズは、幽霊のこと知りもせずになんだか傲慢だと思うのですが。」って書いてて、なるほど納得!
色々不遇な真理子さんが、自分を理不尽に扱った人に対して、「しょうがない人ね。そんなに嫌だったなら云ってくれたらよかったじゃない」で済ませてるのが、かっこいいというか、愛される由縁なのかなと思った。人の間違いで、取り返しがつかないことなのに、しょうがない人ね。って。
どうしても日頃イライラしちゃう私だから、ふっと息を吐いて、苦笑いしながらしょうがない人ねって許せるような懐の深さがほしいよね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
探し物が得意なアズサが「ご指名」を受けて働き始めた登天郵便局。そこは「あの世」と「この世」をつなぐ場所だった。
早速、郵便局を開くにあたって土地神様と契約を交わした木簡を探すことを頼まれるのだが…。
裏庭のお花畑の門から、死者は「あの世」へ旅立っていく。
郵便局の窓口では、生者が功徳手帳に自らが行った善悪を記帳してもらう。 死者と生者が普通に行き交っている不思議なゆる~い空間。
殺されて怨念となりお花畑の門を通ることができない真理子さんや、土地神の狗山比売やら、結構おどろおどろしい登場人物もいるのだけれど、登天郵便局の他の職員やアズサ自身のキャラが癒し系だからか、なんだかほわんと癒される。