卑しい肉体 20世紀イギリス小説個性派セレクション5 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 第1次と第2次両大戦の戦間期のイギリス社交界を題材にした小説。
    あまりこの時代の風俗について読んだことがなかったのでいい勉強になった。
    社会全体に目的意識もなく成長意欲もなく、社交界は廃退的な日常を送り、メディアはそれを何倍も誇張したゴシップを流し、庶民はそれを見て煽って愉しむ。
    そのサイクルの中の住民はある意味必死に同じところを走り続けているが、客観的に外から見るとナンセンスにしか思えない。
    これは、もしかして今の日本人の気分を象徴しているのかもしれない。

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著者プロフィール

Evelyn Waugh(1903-1966)
イギリスの著名な出版社の社主で、文芸評論家でもあったアーサー・ウォーの次男として生まれ(長兄アレックも作家)、オクスフォード大学中退後、文筆生活に入る。デビュー作『衰亡記』(1928)をはじめ、上流階級の青年たちの虚無的な生活や風俗を、皮肉なユーモアをきかせながら巧みな文体で描いた数々の小説で、第1次大戦後の英国文壇の寵児となる。1930年にカトリックに改宗した後は、諷刺の裏の伝統讃美が強まった。

著作は、代表作『黒いいたずら』(1932)、ベストセラーとなった名作『ブライヅヘッドふたたび』(1945)、T・リチャードソン監督によって映画化された『ザ・ラヴド・ワン』(1948)、戦争小説3部作『名誉の剣』(1952-61)など。

「1996年 『一握の塵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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