劇場アニメーション『言の葉の庭』 DVD

監督 : 新海誠 
出演 : 入野自由  花澤香菜 
  • 東宝 (2013年6月21日発売)
3.77
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レビュー : 293
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988104076687

感想・レビュー・書評

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  • 心の隙間の形が呼応するように、ふっ…とお互いが居場所を占めてしまうことってある。
    そんな時間を、細密な映像で瑞々しくも静かに描いた作品。

    靴職人を目指している高校一年生の孝雄。雨の日の午前中は学校をサボって新宿御苑内の四阿で靴の構想を練ることを習慣としている。
    彼は六月のある雨の日、その四阿に先客を見つける。
    朝だというのにチョコレートをつまみにビールを飲む二十代と思しき女性。いかにも出勤前の社会人然といった感じの、きちんとして清楚な身なりとは対極的なその行動に、孝雄は目を奪われてしまう。そしてそんな彼女の足には、シンプルだけど綺麗な靴がはめられていた。
    その日から始まった雨の日の邂逅は、それぞれに孤独を抱える二人の距離を近づけていくけど…。

    その家庭環境ゆえか、15歳という年齢に反して妙に老成し、自分の世界を築きあげながら夢に邁進する少年・孝雄。
    そして、仕事と恋愛双方の不調から、歩みを止めてしまっていた27歳の女性・雪野。

    二人の対称性と調和性、そして補完性といった複数の要素から生まれた独自の関係性が、一つの道筋の中でまとめあげられ、たった46分の枠の中でもきちんと描かれています。

    新海誠監督の代名詞ともいえる精密な作画がリアリティと暗喩性を添えていますが、あくまで添える程度で、淡い光彩の撮り入れ方の巧みさのお陰で泥臭くまではならずに綺麗に魅せてくれるので、さらりと観るのにいい作品ですね。

    個人的には、雪野が読んでいた小説が、私が大好きな作家さんの大好きな作品だったのが、かなりのツボでした。これで星0.5くらいアップしたくなったくらいに。
    実在のものを混ぜ込む新海戦略にまんまとハマったのです…。

  • 息が止まるほど素敵な作品だった。

    べタなラブストーリーが好きなのでもうどハマりです。
    シンプルな話をうまく、心に響くように描いてあるのが良い作品だと私は思います。

    雪野にとって、タカオは自分の傷んだ脚に靴を履かせてくれる存在だった。作中でもタカオが救いだったと言ってます。
    そしてタカオも雪野と同じように、あの雨の四阿に救いを求めに来ていた。
    雪野という存在が、タカオの夢を実現させるキーだった。
    お互いがお互いを必要としていて、惹かれあって、何かを乗り越えるという展開はベタなんですけど、シンプルでいいです。

    雪野が作中で言ってたけど、15歳くらいで立ち止まっている大人はたくさんいるんじゃないでしょうか。
    もしかしたらみんなそうなのかもしれない。
    私も、子供を産んだ今でも、15歳の時と同じような考え方しているなぁと時々思ったりします。
    それが良いだろうという場面もあるし、悪い場面もあるんでしょうけど、このころに考えていたことは後になって状況が違っても、残るものなんだよね。

    入野さんと花澤さんの声がマッチしていて良かったです。とくに入野さんの声はホント、良すぎですわ。

  •  雨の日の午前中は決まって学校をさぼり、公園で靴職人になるという夢のため、靴のデザインをする少年タケオ。ある雨の日いつものように公園に向かうとそこには朝からビールを飲んでいる若い女性がいて…

     冒頭すぐの雨が地面や水たまりに打ち付ける映像がとにかく美しく、実写の映像かと思いました。その美しさに心囚われ、そのままアニメの世界に吸い込まれていったような気がします。
    それ以外の日常場面の映像ももちろん綺麗で、この映像美だけでも見る価値があるように思います。

     ストーリーとしては少年と大人の女性、それぞれの成長、再生そして淡い恋というオーソドックスなものですが、雨や風景、登場人物たちの絵も非常に細かく描かれていて、
    そうしたしっかりした絵の中での、二人の淡い恋というものに余計に思いを馳せてしまったように思います。

     ラストの二人のぶつかり合い、雨から晴れ間がのぞきエンディングで秦基博さんの曲が流れてきたとき、
    日本に生まれて、日本のアニメが好きで、そしてこの映画を見ることができて良かったな、と心から思いました。

  • 僕も先生のことを好きになったけど、こんなイケメンな15歳ではなかった。靴職人どころか、氣志團聴いてた。

  • 不安定な人が不安定な人と出会う話

    黙ってても成長できる二人がたまたま出会ってお互いを心の拠り所に思いそうになるところで離れる。でも、それでも強く生きていく。私もあなたも。って感じですかね。私はそもそもこの監督の作風が合わないのもあるが、1時間にするには話が薄く、どの層にどんな形で見て欲しかったのかがはっきりしない作品。作りたいから作ったの典型的例

  • 靴をあんなに魅力的に思ってるのに、肝心の靴が全くもって素敵じゃない。
    雨や緑は質感やら丁寧に描いてるのに、主役の心にある靴もそれを履く足も質感がなさすぎる。それが特徴なのかもしれないけど、着ている服も体も人間味が無さすぎる。そしてダサい。皆ニッセンの服着てるって設定なの?
    その辺に置かれてる麦茶はきれいなのに。

  • 音だけでもいい。
    映像だけでもいい。
    主人公もヒロインもいい。
    未来が見える終わりもいい。
    静かに、全部好き。

  • うーん、どうやって解釈しても気持ちの悪い話。アニメだから誤魔化しもできるが、社会人と高校1年生(つい去年まで中学生)の恋愛なんて、よっぽどちゃんと話を作らないとリアリティのない話、というか、むしろアブノーマルな関係で、ちっとも健康ではない。片一方の高校生は母親から捨てられた形になっていて、雨の朝には登校できないし、もう1人は仕事上のトラブルで職を失ったばかりか、味覚障害になっている(しかも不倫関係の上司がいた)。この2人がくっついたって、どっちにとっても明るい明日があるわけないし、成長も伴わない。そんな話を何のために見せられるのか分からない。童貞の妄想をそのまま作品にしたようなもので、こういうのが日本のアニメを駄目にしてるんだと思った。
    ただ1つの救いは尺が短いことだ。あとは取り柄はない。

  • いまいちよくわからなかったけど(それぞれの感情の起伏が急すぎて)
    雨の日の朝は新宿御苑行きたくなりますね

    あとお姉さんの靴が毎回素敵だった

  • 「27歳のわたしは 15歳の頃のわたりより すこしも賢くない」
    透明感のある声とアニメーションが鮮烈な映画。

    15歳の少年は、靴職人を目指している。
    雨の日の午前だけ学校をさぼって、日本庭園で靴のスケッチをする少年は、ある日、一人の女性と出会って――

    ときめきが、詰まってます。
    胸キュンしたい人にお勧めします。あと足フェチ。

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著者プロフィール

新海誠(しんかい まこと)
1973年長野県生まれ。アニメーション監督。2002年、ほぼ1人で制作した短編アニメーション『ほしのこえ』で注目を集め、以降『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』『星を追う子ども』『言の葉の庭』を発表し、国内外で数々の賞を受ける。自身の監督作を小説化した『小説 秒速5センチメートル』『小説 言の葉の庭』も高く評価された。2019年7月19日、映画「天気の子」公開。その公開前日7月18日に原作となる『小説 天気の子』を刊行する。

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