新装版 ムーミンパパ海へいく ムーミンシリーズ (講談社文庫) [Kindle]

制作 : トーベ・ヤンソン 
  • 講談社
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感想・レビュー・書評

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  • ムーミンの物語の中では異色。登場メンバーが少ない。ムーミン谷から離れるということが、こんなに異色の物語になるのかな、と思った。しかし、ムーミン谷の彗星の物語は確かにムーミンの物語だったと思う。長い旅に出ていたけれど。
    読み取ることの多い物語だったと思う。寓意にあふれていると言えるのだろう。
    それはそれとして、ムーミンパパが「~~だぜ」という口調で話すのは、異色をを通り越して違和感を感じるものだった。そう思い始めると、登場人物の口調がどうもしっくりこない。リトルミイだけがいつもの安定感。あとは話をしないモランが安定感があった。
    この物語は、日を置かずに繰り返して読むときっと面白さがじわじわと沁みてくるのではないだろうか。
    ムーミンパパは思春期の少年のようで、いつもなら見守ってくれるムーミンママはなんだか上滑りしてしまっているし、登場人物の愛すべきところが、この物語では裏目に出ているような気がする。読者として何を心配してよいのかわからないし、そんなことをするべきではないのかもしれないが、なんだか心配になる。結末に向けて安堵する感覚もあったが、最後の行を読み終えたときにはなんとなく心配が残った。
    ムーミン谷がやはり恋しく感じられる一冊となった。

  • ママがいつもと違う雰囲気だった。ママが安定感を持つ存在のムーミンシリーズの中で、この本だけ別世界に逃げたり日常に固執しなくなったりしていてなんとなく危うかった。

  • ムーミン一家が家を出てある島へ行く話。パパは無茶するし、ママは島になじめなくて元気がないし、ムーミントロールは色々事件に巻き込まれるけど、ミィはいつもどおり(笑)。心理描写が多いようなムーミンなので、いつものとは雰囲気が違くて読んでると戸惑います。

著者プロフィール

翻訳家。1906年、東京生まれ。東京女子高等師範学校附属高等女学校専攻科卒。公使館付武官の夫の赴任にともない、ラトビア、スウェーデンに長期滞在する。戦後はスウェーデン文化普及に努め、1981年、スウェーデン国王から勲一等北極星女性勲章を受章。翻訳は他に『ムーミンパパ海へいく』『エーミールと60ぴきのざりがに』(共に講談社刊)など、著書に『バルト海のほとりにて』(共同通信社刊)がある。

「2020年 『ムーミン全集[新版]7 ムーミンパパ海へいく』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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