しろいろの街の、その骨の体温の [Kindle]

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  • 朝日新聞出版
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感想・レビュー・書評

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  • 響きそうな人:閉塞感をかかえる中学生、昔の危うい感じを思い出したい大人
    第26回三島由紀夫賞、第一回フラウ文芸大賞受賞作の文庫化。
    ああ、三島由紀夫っぽいかもと思った。
    文体とかではなく、新興住宅地での小学校や中学校の一クラスの人間関係中で、閉塞感とモヤモヤを抱えて過ごす女子生徒。クラス内のカースト、グループの中で所属する位置を探す感覚。不安で泣きたくなるような気持ち。わかる。
    ナルシズムと早熟な性癖がまざりあい、不安定ながらもぐいぐい読ませるのはさすが。
    物語の中で大きなイベントがあるわけではないのだが、その小さな社会の中に入り込んだような感覚になる。夢にでてきそうな読後感。

  • 過激な中学生日記。思春期の葛藤、いじめ、俯瞰して達観して前向きになるような、よくある流れ。

  • どう転がるのかと思ったら、そっちかよ。…みたいな。
    てか、現実の中学生はもっと不器用で弱くていじらしいのであり、こんなじゃない。

著者プロフィール

村田沙耶香(むらた・さやか)
1979年千葉県生れ。玉川大学文学部卒業。2003年『授乳』で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)を受賞しデビュー。09年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞、16年「コンビニ人間」で芥川賞を受賞。その他の作品に『殺人出産』、『消滅世界』、『地球星人』、『丸の内魔法少女ミラクリーナ』などがある。

「2021年 『変半身(かわりみ)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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