カラマゾフの兄弟 完全版 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • カラマーゾフのオヤジのファンです。露西亜の国民的デタラメなおやぢ、らしい。
    孕ませた子のことをスッポリ忘れ、大法螺話で長老をタジタジとさせ、「今のは仕込んだネタと違ふ、即興のギャグや!」とコトハリを入れ、スメルジャコフのお母ちゃんを肝試し的に孕ませて、長男に顏を踏まれては、「糞ぉっ! 」と悔しがる。
    フョードル・パーブロヴィッチ・カラマーゾフの活躍には、腹抱へて涙流して笑ひました。
    おやぢのファンになつてしまふといふことは、余も又ものゝ皮相しか解さない俗物なのでせう、たぶん。
    「そろそろオヤジが殺される」の段になると、「頼む。おやぢ、生きてくれ〜っ!!」でした。スメルジャコフが憎い。

    大審問官はじめ、信仰やら宗教のハナシには まるで着いて行けなかつた。
    アリョーシャの存在がどうもねえ。「お前、それでも主役か、おいっ。」みたいな。
    まぼろしの第二部で存在感を発揮する豫定だつたのでせうか。

  • 「カラマゾフの兄弟 完全版」(フョードル・ドストエフスキー:中山省三郎 訳)を読んだ。
    還暦をとうに過ぎた爺さんになってやっと最後まで読んだよ。
    当時のロシアの人々はこぞってこれを読んだのか?
    もうすでに『アリョーシャロス』である。(笑)
    10年後に(生きていたら)もう一回読もう。

  • 読んだ、読み終わった。足かけ5年ぐらいはかかったのではないか。ほぼ半分まではいったいどんな物語なのかわからぬまま、だらだらと続く展開に嫌気がさしていた。その半分に差し掛かったころから急転換。事件が起こるのだ。そして事件の成り行き、裁判の行方、人間心理、嫉妬・ブライド・葛藤・愛・反感・憎悪などの克明な描写がかわるがわる折り重ねられ、どんどん、どんどん盛り上がる。最高潮に達して判決が下る。そして最後は・・・。こういう終わり方なのか。これが名作といわれるゆえんなのか。

  • カラマーゾフは8種類ほどの翻訳があるそうです。
    この廉価版は中山省三郎という方の訳を電子書籍化したものらしいですね。
    Amazonレビューの中にも書いてありましたが、
    誤訳なのか、電子化した際のミスなのかわかりませんが
    翻訳に少々????な部分もあります。

    しかし世界最高峰の小説といわれる「カラマーゾフの兄弟」を
    この値段で(324円)そして読み放題対象でiPhoneの中に収納しておき
    いつでも、どこでも読めるというのは幸せな事です。
    ネットサーフィンするくらいだったら、文学サーフィンしましょう(笑)

    さてこの小説すごいと聞いた事はあるけどなかなか手が出ないという方も多いでしょうね。
    上中下の三冊とかなりの長さに加えてロシア人の名前が長い(笑)
    そしてセリフも長い(たまに5ページくらい一息にしゃべりつづける人もいる 笑)

    という事で読み始めたけど挫折、または近寄らないようにしている、
    だけど本当は読んでみたいと思ってる方にちょっとおすすめしたい方法があります。

    それはiPhoneでの読み上げを聞きながら
    同時にテキストも読んでいくという方法です。
    今回僕もこの方法で久しぶりに
    最初から最後まで読み(聴き)通しましたが、
    なんとも良い感じに小説世界へ入り込めました。

    目と耳そして脳内イメージを総動員しての読書体験ですね。
    結果、世界最高峰の小説はやはり最高の小説であった!
    ということを改めて感じ入りました。

    カラマーゾフは総合小説と言われています。
    高尚な部分もお下劣なところもすべて含んでいます。
    哲学小説ともメロドラマとしても、ミステリー小説としても読めます。

    そしてなんといっても登場人物が濃いんですね
    キャラが立ってる人ばかりというか(笑)
    キャラといえばそれぞれのストレングスを考えながら読んでも楽しめるかも。
    長男のドミートリーは活発性、次男のイワンは内省、三男のアリョーシャは共感。
    その他の登場人物のストレングスを推理しながら読むのも面白いかも。
    そんな多様性に満ちた人たちが大騒ぎを繰り返すわけです。
    それも主に3日間という短い間に。

    ある作劇法の本にこんな事が書いてありました。
    登場人物に意地悪になれ!次から次へと困らせろ!
    それがドラマの面白さの秘密だと。

    その視点でカラマーゾフを読み直すと、おー!と思います。
    ドストエフスキーという人、どうみても意地悪です(笑)
    それも相当のサディストです(笑)

    主にその標的になるのは長男ドミートリーですね。
    彼が金策に走り回る場面があるのですが、
    次ぎから次へと事態が最悪な方向へ進んでいくんですね。
    ついてねー!って感じ、まあその悲惨な場面を読みながら、
    ついつい笑ってしまう自分もどうかと思いましたが(笑)

    ただ笑いながらね、応援してましたよ。
    彼の運命がどうなるかは何度も読んでるからわかるわけだけど
    負けるなあー、ミーチャーーーて思ってしまうんですね(笑)
    特に今回はドミートリーという誇り高いダメ男に感情移入しちゃいましたね。
    初めて読んだ二十歳の頃は皮肉屋の次男イワンと一体化して読んだんですけどね。
    年を重ねて同じ本を読んでも思う事は変わってくる。
    金策に走り回るドミートリーの気持ちがわかりすぎるほどにわかってしまう(笑)

    さて村上春樹氏がこんな事を言っていたそうです。
    「世界には2種類の人間がいる。カラマーゾフの兄弟を読んだ人と読んでない人だ。」
    さすがに大げさだなあとは思いますが、
    読む前と読んだ後で周りの風景が違って見えるというのは確かかもしれません。
    それほどの小説です。

    電子書籍というテクノロジーの進化が過去の文学作品を身近にしてくれている気がします。
    この機会に「カラマーゾフを読んだ人」になってみるのも悪くないかもしれませんよ。
    2016/11/15

  • 廉価版とはいえ、誤字脱字が多すぎる。文脈が分からなくなるものさえある。
    カラマーゾフの兄弟を初めて読む方は、他の版を読んだ方がよいと考えます。

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