- Amazon.co.jp ・電子書籍 (408ページ)
感想・レビュー・書評
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前半の疾走感と後半の減速感がちょっとギャップがある。でも衝撃の戦略コンセプトというのはかなり言い過ぎ感がある。どちらかというと、必要は発明の母。それをどのように実行していくかということに重きを置いていると思う。
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本書でも言及されていますが、イノベーションのジレンマに内容が近いように思います。
過剰スペックで市場の要求を超えた商品に対して、そこそこスペックの低価格品が、まずはローエンドの市場を制覇し、低価格品のスペックが上がって行き、ハイエンドの市場までを食い尽くす、という現象が似ているように思います。違う所は、低価格品が、そのまま途上国のみならず先進国までを制覇する、という所でしょうか。
自社の研究や技術発表会を聞いていても、そこそこの物を激安で、という戦略がないように思います。ハイスペックの物を、付加価値という名で高価格で売り込む、という戦略が大半ではないかと思います。これを否定するつもりはありません。先進国同士での取引なら成り立つのではないかと思います。
ただ、今の伸び盛りは途上国です。本書でも述べられていましたが、そこで、ハイスペック品、または、それを少しロースペックにカスタマイズした商品は売れるのでしょうか。
先進的な技術が入りにくい低コストと特許とは、なかなか相容れない部分がありますが、一度は値段で目を見張るような商品に携わってみたいものです。そこで生み出す特許も、また一工夫必要となり、楽しめるのではないかと思います。 -
日本の企業は新興国を工場・労働力としてみており、市場としてはまだ考えていない。考えていたとしても、日本の成功体験を展開するに留まっているようである。新興国で勝つためには、先進国で成功した製品を持ってくるだけではダメ。新興国におけるニーズ・ウォンツを白紙の状態から調査し、根本から製品を作り直すくらいでないといけないという。新興国向けビジネスを展開する者にとって重要な示唆だと思う。