本はどう読むか (講談社現代新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 講談の立川文庫に熱中し、ある日突然、話の組立でいったらぜんぶ同じじゃん、と気づいて熱中していたこと自体に腹を立てて友だちにぜんぶあげてしまったという。子どもの頃の読書体験って、どこかそういうところはあるかもしれない。俺は立川文庫ではなかったし、腹を立ててぜんぶ友だちにあげてしまったりはしなかったけど、似た感覚はあった。朝日ソノラマとかコバルト文庫、講談社ノベルズとかに熱中し、一日一冊くらいの勢いで読んだあげく、ある日突然、面白く思わなくなるのだ。あげてしまったりはしなかったので、今でも実家にあると思うけどさ。でも、なつかしさ以上の感慨はないだろうな。うちの子も、今は名探偵コナンばかり擦り切れるまで読むくらいで、よく母親=妻から「マンガばっかり」と怒られているけどさ。いつか、同じようなことを体験するのかもしれない。

     本にまつわる回想記、かな。出たの、俺が生まれた年なんだ。でも共感するところが多かったな。読書ノートつけようとしたり、やがて主観読書に落ち着いた、とかのあたりとかね。俺は学者ではないが、こうしてレビューを書きつつも、内容についてノートするようなことはしないものね。どちらにしても、覚えていないということもわかっているしさ。

  • - 気負っていないし、作者の試行錯誤を含めて読者に共有してくれている。
    - その時その時で本から何かを感じ取ればそれで良い。
    - 読んでアウトプットすることが重要。

  • 本を読んでもその内容を覚えていない。読み直すと思い出すが、読み終えるとまた忘れる。今でもそうである私にとってその理由が判明した。

    著者はどのような読書をするのか知りたくて本書を読んだが、まさか私自身の読書を考え直すきっかけになるとは。読書に関する本は何冊か読んでいるが、やはり読書や読書感想は難しいことである。

    しかし、そう思うのが私だけではないことを本書で知り、それは私にとって励みとなった。こうして感想を書いているのも、考え直したことの一つである。

  • アウトプット方の一助にならないかと読み始めたが、だけでなく読書についてを考えるとても良い本だった。
    必要にかられて読む本は実用書である。つまり教科書や講義の必読書もそうなるのでは、という著者自身の提起が興味深い。
    アウトプットについては、ノートやカード等いろいろ試したけど、ある分野について読み込んで、年表などが作り込めるくらいになってから自分のものになったと感じたという件りはもう、教養の読書に程遠い自分を感じる。

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著者プロフィール

清水幾太郎

一九〇七(明治四〇)年、東京生まれ。社会学者。東京帝国大学文学部社会学科卒業。文学博士。二十世紀研究所所長などを経て、学習院大学教授、清水研究室主宰。主な著書に『愛国心』『流言蜚語』などのほか、『清水幾太郎著作集』がある。訳書にヴェーバー『社会学の根本概念』、カー『歴史とは何か』などがある。八八(昭和六三)年没。

「2022年 『日本語の技術 私の文章作法』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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