恋 [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
4.12
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本棚登録 : 69
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (355ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 鳥飼はノンフィクション作家をしている。連合赤軍浅間山荘事件の資料を探していて新聞に事件と同時に載ったある若い女の事件に興味を持った。軽井沢の別荘地で男性を射殺し、居合わせたもう一人の男性に重傷を負わせたという。その犯人の名は矢野布美子、当時22歳。現在は45歳、鳥飼のひとつ上ぐらいである。当時の話を聞こうと何度か接触をするが断られる。しかしある時彼女の方から連絡が来た。末期がんにおかされているという。そして彼女の病室に通って聞いた話は…。

  • 複雑な読後感。
    面白くて引き込まれる感じがあったにもかかわらず、いつまでも続く変わった片瀬夫婦のありようや、ふうちゃんの心理描写に途中少しうんざりしつつ、それでも最後まで読み進めたのは、主人公が片瀬夫妻でも矢野ふみこでもなかったからかもしれない。
    全く興味本位だけでいえば、マルメロを移植してまでふうちゃんを大切に思っていたのに、なんで鳥飼に会わなかったんだろうということが残念な気がした。
    心理合戦とでもいうのか、裏の裏をかくようなちょっとには立ち入れない『秘密』の中に生じる意識が、理解できることばかりでないことが、後半少し私がイラつくことになった気もする。
    編集者の佐川のような第三者的な人物から見た評価が一番安心できたのは、作者にとっては残念なことかもしれないと思う。

  • 贅沢な時間。

    高橋真梨子を聴いていると、ついつい小池真理子を離れて歌詞カードに目がいってしまう。二人の女の間を揺れ動く男心。要するに気が多い男なんだねワタクシ。
    かみさんと付き合っていたとき「あなたは女を愛せない人ね」と言われたことがあったっけ。
    それにしても高橋真梨子の歌がこんなにエロチックだとは、何気なく聴いていたときは気付かなかった。『はがゆい唇』なんて凄い。

    「仄白い 乳房を映して
    綺麗 そう呟いてる」

    うーむ (・・;)汗

  • 第15回(2015/5/16)大四次之会 課題テーマ「苦手な恋愛小説への挑戦」にてチョイス。選択理由は、直木賞受賞作であったこと、恋愛小説のカテゴリに属しながらホワイダニットのミステリでもあったこと、Kindle本が存在したこと。挑戦としては長編だったが、読了できたのはおそらく以上の理由に助けられたからだろう。
    思いのほか読みやすかったが、そのわりにどうしてか登場人物の誰にも共感できず、登場人物の誰にも魅力を感じられなかった。主人公と片瀬夫婦の関係は明らかに異質で、誰もが容易に共感できるものではないと思われるが、当然わたしは置いてけぼりにされた。回想編布美子の年齢は、憧れる対象に影響されやすいのか。片瀬夫婦を失ったら生きていかれないなど思い込んだら仕方ない。自分たちの世界が壊されるのが嫌で猟銃を持ち出してしまうんだもの。それにしても、彼女が裁判でも打ち明けなかった事件の真相というのに、期待をし過ぎてガッカリしてしまった。

    主人公に感情移入して物語の世界に入り込むことができず、客観的にも主人公の恋の行方に対して興味が持てないわたしは、やはり恋愛小説を楽しめないのかも知れないが、もう少し他の本も読んでみようと思うくらいには興味が持てた。ひとまず次は三島由紀夫の通俗小説を読もうかな。

  • きっとこれにかかわった3人にとっていい思い出になっていると思う。

  • 貴族世界にどっぷり浸かることができ読み応えありました。
    ありえない世界だし、主人公がハマる夫婦も世間から見れば異常なのですが、人間皆が本来持っている愛情の普遍性を感じられ、小池真理子さんの文章力に脱帽です。

  • 引き込まれた。小池さんは本当に上手だなぁ。かなり一途な大学生布美子と魅力的な他大学の助教授夫妻の危うい関係。新しい男の登場でバランスが崩れた。映画にしたら綺麗なんだろうなぁ、軽井沢。ドラマがあるんだ、見てみたい。

  • 内容紹介

    〔直木賞受賞作〕連合赤軍が浅間山荘事件を起こし、日本国中を震撼させた一九七二年冬。当時学生だった矢野布美子は、大学助教授の片瀬信太郎と妻の雛子の優雅で奔放な魅力に心奪われ、かれら二人との倒錯した恋にのめりこんでいた。だが幸福な三角関係も崩壊する時が訪れ、嫉妬と激情の果てに恐るべき事件が!?

    12月16日~26日

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著者プロフィール

小池真理子(こいけ まりこ)
1952年東京都生まれの作家。成蹊大学文学部卒業。89年「妻の女友達」で日本推理作家協会賞(短編部門)、96年『恋』で直木賞、98年『欲望』で島清恋愛文学賞、2006年『虹の彼方』で柴田錬三郎賞、12年『無花果の森』で芸術選奨文部科学大臣賞、13年『沈黙のひと』で吉川英治文学賞を受賞。その他の著書に、『二重生活』『無伴奏』『千日のマリア』『モンローが死んだ日』などがある。
2019年1月6日から、『モンローが死んだ日』がNHK BSプレミアムでドラマ化。主演は鈴木京香、草刈正雄。

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