四月は君の嘘（５） (月刊少年マガジンコミックス) [Kindle]

著者 : 新川直司

• 講談社 (2013年1月17日発売)

感想・レビュー・書評

[かずさんさんの感想 · 2022年3月16日]

いよいよコンクールの舞台に復帰した公正。
連日の練習のかいがあり、序盤は昔と同じような楽譜から一寸の狂いもない演奏を見せる。が、徐々に忍び寄る母の呪縛･･･そしてついにピアノの音が聴こえなくなってしまう。
次第にずれる演奏に観客はどよめき、かをりや椿も祈るような視線を送る。が、願いも空しく公正はピアノを弾く手を止めてしまう。終わったーが、その時、頭に浮かんできたかをりとの舞台。誰のために演奏をするのか・・・公正の頭に浮かんだのは、まぎれもなくかをりの姿だった。
一度止めた演奏の手を再び動かす公正。そして音が聴こえないながらも、自身の気持ちを載せながら演奏を終えた。
人が変わったように演奏が変化する公正にどよめく会場。そして、その中で涙を流すかをり。
これでいいんだ、と穏やかな表情で去る公正だったが、初めてライバルたちがどのような想いで音楽を奏でるかに気づき、悔しさを感じる。
そんな中、かをりに届いた藤和音楽コンクールのガラコンサート招待状。再びかをりと舞台に立つこととなった公正。母が子守唄のように演奏していた「愛の悲しみ」を選ぶかをりに戸惑いつつも、母の親友であり天才ピアニストと名高い瀬戸に師事することを決め少しずつ歩みを進めていく。そしてその気持ちの変化、かをりに支えられて演奏をしたことを告白する公正。
そんな彼にかをりはとある言葉を残す。
「ぼくがいつもそばにいて助けてあげられるとは限らないんだよ」と。

[マジョさんの感想 · 2013年7月26日]

５巻まで読んだらぜひ全巻読んでください。

著者プロフィール

新川直司　２００８年『冷たい校舎の時は止まる』（原作／辻村深月　全４巻）でデビュー。
著作に『さよならフットボール』全２巻、『四月は君の嘘』全１１巻。短編集『四月は君の嘘　Coda』。『さよなら私のクラマー』全１４巻。

「2021年 『さよなら私のクラマー（14）』 で使われていた紹介文から引用しています。」