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感想・レビュー・書評
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うすた先生帰還ということで今回のジャンプネクストは巻頭に中学生のラクガキみたいな絵が載っています。最初が最初なだけに後ろに控える新人たちの個性が薄れてしまうほど卑怯な作品でした。
さすがのうすた作品。すでに出落ち感丸出しなのがいつもらしいですが、こんなことやってもいいんだという可能性を読者に見せてくれている気がします。今回は後ろに控えていた作品たちが良い子すぎる分破壊力が高かったです。最期のオチが秀逸なのはいつものうすた節でひどく安心しました。はやくジャンプ最後尾に戻ってきてくださいうすた先生。
マジメすぎる新人達。なんというか最近のジャンプはギャグ以外は良い子が人気を取り永く連載を勝ち取っているイメージがあります。そのためか今回のジャンプNEXTは真面目すぎる印象を受けました。少年誌で必要な勧善懲悪やスポーツでの達成感に囚われすぎている作品たちが多かったです。それが少年誌としてあるべき姿かもしれませんが、今ひとつ既視感を脱却できるほどのインパクトが足りなかった。ただ、やはりジャンプ候補作家たちは画力・ネーム構成力が平均的に上手いと言わざるを得ないです。どの作品たちもそれは同じでした。こんなに良い粒が揃っているのだから試しに連載してみたら…という形に簡単にならないのがジャンプなんですよねぇ。特にですが『ひらけ!にょらいくん』に関しては少年誌でこれをやるならショートショートのように様々なシチュエーションを読者に見せないと単純に良い終わり方で終わってしまう読切では勿体無いと思いました。
正直いまのジャンプに長期連載で入り込める隙は限りなく小さいと思います。だからこそ、こういった場所でもっと灰汁がある作品を読みたいのですが、完成された作品を持ってくるあたりジャンプ編集部含めマジメなんですよねぇ。すべての話に理由付けをしっかり描いている分本当に中高生向けになったと意識されます。やるんだったらド直球でいいじゃないっすか。その点では『トゥー・バッド』に多少可能性を感じました。やはり可能性は感じるんですよNEXTは。頼むからこの作家陣達が陽の目を見て欲しいなぁ。詳細をみるコメント0件をすべて表示