何者 [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
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感想・レビュー・書評

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  • 大学生の話かぁ、ツイッターも出てくるのかぁ、とか思っていたんだけど、全然うざったいとか感じずに、すごくおもしろく読めて、よかった! 文章が自然で嫌味がなくて、それでいて、ほんのちょっとした描写とかに繊細さとかセンスを感じるというか、結局、わたしはこの著者の文章が好きなんだなと思う。ツイッターの形式を使った構成とか、ラストのサプライズもうまいなあと思った。

    わたしにとっては大学時代なんてはるかかなた遠い遠い(しつこい)昔なのに、自分の将来を考えることとか生き方とか自己顕示欲みたいなこととかいろいろ考えさせられた。
    でも、登場人物のだれがいいとか悪いとかじゃなく、それぞれのやり方をそれぞれすごく理解できて共感できる。
    (そして、正直にいえば、耳が痛い、というところかも。結局、ずっと自分から動かずに何者にもなれず、だれかのために腹をくくってなにかするとかいうこともなく年をとってきたわたしは、この登場人物たちにとっていちばん恐れる将来なのかもなあーとか思ったりして。こういう本を大学時代に読めたら人生違ったかも?)

    あと、読み終わってしばらくしてふと思ったのは、こんなに互いを傷つけあうようなことを現実で言うかな、と。まあ本音を言わないと小説にならないかもしれないけど。そう思うと、構成とかサプライズとかも含め、ちょっとホラーファンタジーめいているような気もしてきたり。

    あと、やっぱり「就職活動」って恐ろしいなとしみじみ思った。こういうのって日本だけなのかしら?

  • 朝井リョウの直木賞受賞作品。
    文庫になってから読もうと思っていたのだけど、ちょうどKindle版の
    セールに当たったため購入。

    就活のお話。
    全体に漂うモヤモヤ感の正体は明白で、ラスト近くで思った通りの
    展開となる。その構成は非常にすばらしい。が・・・。

    そもそも僕は「就活」というものをしたことが無い(^^;)。
    やりたいと思う仕事があれば、そこ、もしくはそこに近いところで
    バイトをし、裏道を使ってでも潜り込む。どうしてもこの仕事がし
    たい、もしくは僕にはこれしか無い、的な感覚がきっとあったのだ
    と思う。そして何故だか僕の周囲にはそういう人たちしか居なかっ
    たから、就活そのものがイマイチピンと来ない。残念ながら、全く
    共感は出来ないタイプの作品。

    ただし、読み物としてかなり秀逸ではある。ドロドロ寸前の
    人間模様をギリギリのところでそう感じさせない描写には唸らされ
    るし、なにより共感できなかった僕が興味を切らさずに読めた、と
    いうのも紛れもない事実。凄い作品だ、ということは掛け値無しで
    認める。

    しかし、読み終わった今もやっぱり思う。
    「何者か」にはなれる。もちろん他力本願は論外だが、信念を持ち、
    努力を怠らなければ、遠回りしてもいつかそこに辿り着ける、と信
    じたい。だって僕の周りには、「何者か」になるのを諦めてる人
    なんて一人も居ないのだから。

  • 何かに挑戦すること、自分をカッコ悪いと認めながらそうやって動けること。

    こないだのひんさんのブログと、
    廣川の舞台の重なった。

    私は、まだこの小説の主人公のままだ。
    カッコ悪い自分をさらけ出したり、それを認めたまま行動なんてできてない。

  • すごい、恥ずかしくなった。
    そして、すごく的確な目線と表現、
    あるある!なリアル人物像に納得。

    演劇人にも多いね。
    もったいぶった言い方と表現でスカスカのブログ。
    どうでもいいよ、人とは違う俺、
    何者でもないくせに上から目線の俺様たち、
    につきつけてやりたい。

    P215
    【あなたが歩んでる過程なんて、
    誰も理解してくれないし、重んじていない、誰も追ってないんだよ、もう】
    【これから目指すことをきれいな言葉でアピールするんじゃなくて、これまでやってきたことをみんなに見てもらいなよ。
    あなたのことをあなたと同じように見てる人はもういないんだって】


    昔当たり前にこなしていたシューカツや
    同期の仲間内でのワイワイ。
    当時はとても楽しくて、夢中で、なにも怖くなかったし、考えてなかったなぁ。

    主人公のような観察者であることは否定しないけど、
    輪のなかに入れないで冷めた人よりは
    輪のなかで楽しく過ごして、
    照れながら振り返るほうがいいや。

  • 衝撃的な1冊だった。1年半前の自分を思い出すようで、就活のいろいろを思い出した。今読んで良かったかもしれない。
    最後の怒涛の展開にも驚かされた。印象に深く残る1作。

  • 新聞の広告に惹かれて読んでみた。なかなかの読み応え。登場人物たちの心理描写というか行動や考え方がリアル。読んでいる自分が観察者になっていたので、最後に一番痛い女子から指摘された言葉が自分にも突き刺さる。恰好悪くても自分を出していかないと周りは見てくれない。恰好つけている自分に、とても刺さる言葉だった。

  • 程度の差はあれど、読んでいて身につまされる人が多いのではないだろうか。痛い自分を思い出して恥ずかしくなった。
    何者にもなれないが、まだその勝敗がつくかどうかの学生ならではの、悩みや葛藤が描かれている。
    ネットを絡ませたのも著者ならでは感が出ているのだろう。

    以下ネタバレ



    後半で主要人物が全員、色々事情あっての留年生だと判明するのだが、その前提を踏まえるとコータロー以外の登場人物が急にバカというか幼稚にしか見えなくなった。

    後、最後にリカがタクトに対して、演説をかますのだが、そこまで読めるなら、面接なんか通るだろという気はする。タクトが内定でないのも、観察者だからというよりは、やはり中途半端に頭が良いせいなのだろう。
    本当に優れた観察者ならば、その観察結果から面接も演じきって通ることぐらいたやすいはず。

  • 若い世代とは文化が違う事を痛切に感じさせる作品。でも就活の不安定な気持ちはよく理解できる。

  • 前半が単調なので途中で挫折しそうだけど、ぜひ我慢して最後まで読んでみてください。後半一気に畳みかけるように核心に入っていきます。

  • 2015/07

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