漁夫とその魂 [Kindle]

  • BOOKS桜鈴堂
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感想・レビュー・書評

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  • 愛と心と魂と。
    キリストの教えによって生きてきたひとには受入れ易いお話なのかもしれないけれど、ちょっとわからない。英語でいう心と魂のとらえ方も違うのかもしれない。
    魂が不要で、出て行ってもらうのだけれど、んんん?
    魂は心を持っていないのでひねくれてしまう。
    綺麗なお話、挿絵ではあるのだけれど、どこかしっくりこないです。

  • 昔読んだ好きなやつ
    オスカーワイルドはほんと綺麗
    ‪良かった
    ‪アンデルセンの人魚姫に対してのオスカーワイルドの返答?のようにも‬
    ‪知恵より富より魂よりも愛‬
    ‪それもキリスト教が祝福しない者に対しても

  • キリスト教徒としての信仰のために、アンデルセンは人間と人外の生き物が結ばれることを許さなかった。
    同性愛者だったオスカー・ワイルドは、愛のためにキリスト教に背くという罪に怯えながら、自分の愛がキリスト教によって認められ祝福されることを切望していたのかも。

  • 心と魂が出てきたときには、奇怪な思いをした。

    英訳版では、心はmind、魂はsoulと訳されている。

    それらの定義付けは、キリスト教における一般認識に従うというより、著者独自の認識に依るのではないかと思う。

    日本人の感覚としては、心と魂は同じもののように捉えているため、概念が異なることは興味深い。

    本書でおそらく心は愛であり、本質的なもの、魂は人格であり、ペルソナのような外的側面ではないかと思った。

    西洋では、どのように認識されているのか今後勉強していきたい。

  • BOOKS桜鈴堂というところが出している電子書籍。Kindleでは残念ながらモノクロだけど、表紙の雰囲気に惹かれて手を出した。挿絵付きなのも嬉しい。

    電子書籍にも誤植ってあるのか……という発見をしたのはさておき、やさしい童話の調子でディテール豊かに綴られていく物語は美しく深遠でとてもよかった。
    アンデルセンの「人魚姫」然り、キリスト教的な世界観を前提とした「魂」や人外のものの扱い方は、本音を言うと好みから外れるところ。人魚の拒絶や僧侶の説教に胡乱な気持ちになったのが、いわば外道の手段で魂を放逐してしまうという展開から一気に引き込まれた。恋は思案のほかとはこういうことかも。この世界観で、人魚を相手にしてというところで、すでに愛の究極系が描かれているような。
    赤毛の魔女のうたう台詞と、魂の語る遍歴の千夜一夜物語を思わせる興趣が特に好き。僧侶の祝福と、遠く去っていったという海の一族の終幕も。

    今読んでいる途中のワイルド童話集にも同じお話が入っていたりする。読むのが楽しみ。

  • 読みやすい!知恵より富より愛!美しい話でした。こころをもらえなかった魂が語った体験は結局全て作り話だったんだろうか。でもなぜか憎めない魂。「こころ」ってなんだろう。

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著者プロフィール

1854年アイルランド・ダブリンに生まれる。19世記末の耽美主義文学の代表的存在。詩人・小説家・劇作家として多彩な文筆活動で名声を得る。講演の名手としても知られ、社交界の花形であった。小説に『ドリアン=グレーの肖像』戯曲に『サロメ』『ウィンダミア卿夫人の扇』回想記に『獄中記』などがある。1900年没。

「2022年 『オスカー・ワイルド ショートセレクション 幸せな王子』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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