2021年5月16日記述
新ブラックジャックによろしく第9巻。最終巻。
佐藤秀峰氏による著作。
ビックコミックスピリッツ2007年8号 - 2010年33号の間、連載された。
無事、腎臓移植手術は終わった。
いざ始まるとあっという間という台詞があった。その通りだ。
その反動というかYESしか言わないという条件付きで斉藤英二郎は地方公立病院へ出向する形になる。
何かを得るには何かを失うというそれだ。
ただ皆川さんに一緒に来て欲しいとなぜ伝えなかったのか。
5年後皆川さんは看護師を辞めていた。
30歳を過ぎるとキツイと。
また結婚していたのだった・・・5年もたったら大きく人生変わる皆。
この辺の終わり方は前作海猿と比べるとちょっと対照的だ。
ラットへの実験が続く日々。
動物愛護団体過激派が乱入してきて斎藤に襲いかかる。
しかしそれでも斎藤は医者って一体何なんだ?と問いかけるのだ。
思えばこのブラックジャックによろしくという作品は常に医者とは何かという哲学的な問いをぶつけてきた作品だ。
最後の最後まで哲学的な問いをし続けた作品だ。
あと圧倒的なリアルさ。
この辺は佐藤秀峰氏の作風と言える。
最後、近藤医師夫妻が訪ねてくるのだけど、子供が出来ていた・・マジか。
他にもこれまでお世話になって医師が見舞いに訪ねてくる。
高砂、伊勢谷、庄司、宇佐美、春日部教授だけ地味に死んでいる(笑)
他にも小児科の先生とか春日部教授の部下の人とか色々いたが出てこない。
まあ、しゃーないか。
僕は歩き続けるよと言って地元病院に職を見つけ永大を去っていった。
医者を辞めずに自分の意思で歩く姿勢。
根源的な問いかけ、なぜなのかという徹底的な問いかけ、哲学の問いかけから私達は逃げてはいけないのだと思う。
今、日本はなあなあで場当たり的、厳密な議論が行われる事無く流される事例が昔よりも増えた気がする。もちろん世代の交代もあるだろうが・・・
~~とは一体何なのかという問いかけを絶えず忘れず日々仕事に向き合う事だ。
STAND BY ME描くえもん第9話。
人気作家だったので交渉力で主人公が圧倒的になっている。
ただどこかで妥協するというか折り合う姿勢もあっていいなと思った。
それは佐藤秀峰氏そのものにも言えるけど。
あとおっさんの予言・・マチ子は股が緩いが的中してしまう。
人生は難しい。
殆どの男は性欲に打ち勝てない。
性欲の適切なコントロールが出来るものが勝ち、そして生き残り続ける時代だ。
特に社会的な抹殺力が昔よりも強い。
著名人、有名人で無くともその危機管理が出来る男、
性欲の適切な処理が出来る事が快適な人生を送る重要な要因になっている。
今の時代は。ふう。