月魚 (角川文庫) [Kindle]

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  • KADOKAWA
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レビュー : 23
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感想・レビュー・書評

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  • 老舗古書店の跡継ぎ真志喜(ましき)と、流れ者の「せどり」の息子である瀬名垣(せながき)の2人の青年。子供の頃の出来事によって互いに触れることのできない微妙なトラウマを抱えながらも互いに人間として惹かれ合う2人が、わかり合って行くための物語。

    景色が浮かんでくるきれいな表現と、2人の間の関係の微妙な駆け引き。「まほろ駅前多田便利軒」を先に読んでいた私が思ったのは、この人は男性2人の寄り掛かり過ぎない絶妙な友情と愛情を書くのが上手いんだな、と思った。


    が、この本では、明らかにBL展開を想像させるような記述があったのがちょっと…(私はBLはどーも苦手)。二次作品がきっとたくさん作られているんだろうなぁ…と思うと、うーん、苦手かも…と。

    文章とストーリーはとても良かったけれど、BL風味が加味されていたところでマイナス。もしも続きがあったとしても読まないなぁ。


  • 瀬名垣と真志喜という2人の男性が、長い間心に抱えていた傷と向きあう物語です。

    淡々としているのに世界に引き込まれてしまう作品でした。

    BL的な表現に否定的な感想も見かけましたが、些細な所作や台詞から読み手が察することができる程度で、むしろ私は好きでした。

  • これは…匂わせているじゃなくて、しっかりとBLなのでは…?
    古書業界について知れるのは興味深かったですが、漂ってるどころか明確な描写がないだけで濃厚にBLの気配がありますので、ソウイウのがお好みじゃない方にはオススメ出来ません。

  • 船を編む以来二冊目の三浦しをん作品。
    古書店の日陰と古い本のにおいの中、二人の男性のトラウマと相手を思いやる気持ちが繊細に描かれていてとてもよかった。
    私はBLも読むタイプの人間だけれど、表題作の「月魚」では明らかにBLを示唆する描写があったが、個人的にはなくてもよかったかもしれないと思った。その点において「水に沈んだ私の村」と「名前のないもの」のほうが好みである。
    みすずも秀朗も知っているのかもしれないけど、もう少し二人の間に秘めておいて欲しいような勝手な気持ちによるところもあるかもしれない。

  • 表紙が綺麗だったので購入。
    旅の合間に読もうという程度だったのに一気読み。

    2ページくらいまで真志喜の性別は何か伏線が?なんて勘繰ってしまった 苦笑

    離したくないからこそ距離をとる。
    いっそ手放してしまった方が…なんて考える余地も無く、離れられない自分。

    当初の勘繰りが申し訳なくなるぐらい透明感のある景色だった。

  • 10年前くらいに読んで以来ちゃんと読み直してなくて、でも『雰囲気』が好き、という気持ちはずっとあった小説。
    買おう買おうと思ってようやく買いました。
    やっぱり高校生の時と今とでは感じるものが違いますね。あと全体図を把握出来た。

    三浦しをんさんのはっきりした『BL』なのかな、とは思いますが、ほんとにかぐわすほどの2人の関係。でも行間を読むと妄想が膨らみすぎてむしろ直截的に書かれているよりたまらない色気を感じました(ちょっと言いたいことがまとまらない……(笑))

    行間を妄想するのが好きな方におすすめしたい。
    それにしても描写が、世界観が綺麗。耽美。
    三浦しをんさんのこういう物語をもっと読みたいな……
    (もう直木賞作家だから無理かな……)

    それにしても真志喜の色っぽさよ……

  • それと知らずに読んだので、最初は戸惑ったがすぐ慣れた。魚とは真志喜の事も指してるのかな。
    本を愛してる人は所有欲が強い、はあるかもしれない。
    そして、仏像柄のシャツが気になります。

  • 郊外にある古書店「無窮堂」を舞台にした、古書を扱う二人の若者の葛藤や生き様を描く。テーマは渋いが、中身は濃い。

  • 何でかと聞かれると困るけど,あんまり好きになれなかった。まほろ駅前の方が好きだという頭で読み進めてったからか。

  • 慣れない電子書籍でちまちま読んでいたが、ようやく読了。やはり紙でないと落ち着かない。由緒ある古書店「無窮堂」の若き店主・真志喜と友人・瀬名垣は、少年の時のある事件により危うい関係を続けていく。と思いきや、ちーとも危うくなくお互い強い絆で結ばれているのであった。色素の薄い目や肌、柔らかい髪を持つ真志喜は、男性か女性か判断しかねるような魅力の持ち主らしい。二人はそういう意味でも惹かれ合っているようだし、第2話で高校時代の宇佐見左右吉先生も真志喜にご執心の様子。密かにそっちの話も期待していたのだが、文庫書き下ろしの第3話で綺麗にかわされてしまった。まあ勝手に想像させていただく事にしよう。

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著者プロフィール

三浦 しをん(みうら しをん)。
1976年、東京生まれの小説家。出版社の就職活動中、早川書房入社試験の作文を読んだ担当面接者の編集者・村上達朗が執筆の才を見出し、それが執筆活動のきっかけになった。小説家の専業になるまで、外資系出版社の事務、町田駅前の古書店高原書店でアルバイトを経験。
2006年『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。2012年『舟を編む』が本屋大賞に選ばれ、翌年映画化された。2015年『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞受賞。また、『風が強く吹いている』が第一回ブクログ大賞の文庫部門大賞を、2018年『ののはな通信』が第8回新井賞を受賞している。
Cobalt短編小説賞、太宰治賞、手塚治虫文化賞、R-18文学賞の選考委員を務める。最新刊に、『愛なき世界』。

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