銃・病原菌・鉄 上巻 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 評判の本ということで手に取りました。
    読むのにエネルギーがいります。民族や言語、地名などが詳細に書かれているため、そこに引っ張られると疲れて内容が入ってこないです。
    それでも、壮大な歴史の流れを感じることができます。
    上巻は生物がメインという感じです。

  • 何度も読んだ。
    面白い。
    人類の征服、農業、病気との戦いの歴史

  • 今の先進国と発展途上国の違いはどこにあるか。それは人種ではない。偶然、ユーラシア大陸に家畜可能な動物の種類と、栽培可能な植物が多く自生していたため、定住して集団生活に移行しやすかった。また、ユーラシア大陸は東西に長いため、他の大陸に比べ素早く全土に広がった。
    集団生活は、急世界と新世界の間に下記の違いをもたらした。
    - 集権制度により非生産者をうみ、文化、技術を発達
    - 疫病への免疫を獲得

  • 人は困らないと変化しない

    困ったすえに変化することで、のびのびやっていた変化しなかった人間に勝っていく

    何千年も前から変わらない不変の法則があるように感じた

  • 「銃・病原菌・鉄」というタイトルは,「鉄」を「農耕」にした方が良さそう

    各地域の歴史の違いを,少数の環境要因,具体的には大陸の形状・規模と栽培・家畜に適した生物の分布で説明しようとする.そして,肥沃三日月地帯がこれらの環境要因に恵まれており,農耕を最初に初めて,他の地域を圧倒したストーリーである.

    当然ながら,ヨーロッパ系が現在は他を圧倒していることの説明にはなっていないが,そのあたりの言い訳はエピローグの章ににあり,そのあたりはやや歯切れが悪い.この点で★を一つ差し引く.

    そうではあるが,いろいろな定量的なエビデンスに基づいて論考を進める姿勢は親しみが持てた.ただ,ゆかりのあるニューギニアの情報は広くとりあげられているが,東アジアの知識はあまりなさそうに思えた.

  • ひろゆきが1番好きな本と紹介していた。重く難しい内容かと思いきや決して難解ではなく、とても腹落ちした。

  • 世界が先進国と途上国に分かれた原因は何か?

    世界各地で食料生産、動物の家畜化が自然発生した。
    最も好条件だったのはメソポタミア(中東)。
    メソポタミアには栽培しやすい植物、家畜化に向いている動物がいた。
    いまでも世界の代表的な農作物や家畜はメソポタミアにルーツを持つ。
    メソポタミアからは西はヨーロッパ。北アフリカ、東はインドまで広がった。

    もう一つの要因はユーラシア大陸が東西方向に長かったこと。
    東西方向は気候的に似ているため、栽培化や家畜化に適した動植物の伝播が速い。
    南北方向は気候の違いがあり、伝播が遅かったり、しなかったり。
    砂漠、ジャングルなど地形的な障害が間にあっても伝播は遅くなる。

    アメリカ大陸、アフリカ大陸でも食料生産は自動発生した。
    しかし栽培しやすい植物、家畜化に向いている動物が少なく、南北方向に長い大陸であるためにほとんど伝播しなかった。

    次に病原菌
    多くの病原菌は家畜から感染する。
    天然痘、インフルエンザ、風疹、麻疹などは家畜由来だ。
    病原菌もやはり東西に伝播する。
    ユーラシア大陸では、人類は長い期間をかけて免疫を獲得してきた。
    病原菌への抗体を持たない南米大陸の住民は、スペインが攻め入ったときに持ち込まれた病原菌により、戦いよりも多くの人が死んでいった。

    ゆえに世界が先進国と途上国に分かれた原因は、メソポタミアの環境が偶然よくて、ユーラシア大陸が東西に長かっただけという偶然の賜物。

    サピエンス全史と似たような内容かと勝手に想像していたが、アプローチが全然違った。

  • とても壮大な時の流れの中での文明を感じられる書籍。
    遥か古代からの営みから始まる文明の進化、人としての違いではなく置かれた環境や人の移動、植生などさまざまな要因によるもの
    農業がタイトルには入っていないが、上巻における重要な要素である
    人口を支えるのは狩猟ではなく農業であり、先々の進歩にもつながる。
    さらに病原菌、淡々と語られるヨーロッパ人のアメリカ大陸進出後の病原菌の伝播による災害
    とても興味深い

  • 学際的な視点で世界史を構造的に捉え、現在の世界を形作った真の要因を探る試み。
    かなり読み応えがあって、植物の下なんかは細かすぎてやや退屈になりかけたが、全体を通して非常に面白かった。

  • サピエンス全史を読んだら読みたくなったので、早速読んでみた。

    結局のところ一番興味があった「なぜヨーロッパ文化が世界を席巻しているのかについての究極の理由」は著者自身が打ち明けるとおりわからなかったが、様々な要因についてはよくわかった。
    一方で文明が発達していない社会の原因が世間で言われがちな民族的な特徴であるとか、食糧が豊富だから働く気が起きないとか、そんなことではないこともよくわかった。

    とても丁寧に検証されていて、さすがの名著。全人類必読。

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著者プロフィール

1937年生まれ。カリフォルニア大学ロサンゼルス校。専門は進化生物学、生理学、生物地理学。1961年にケンブリッジ大学でPh.D.取得。著書に『銃・病原菌・鉄:一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』でピュリッツァー賞。『文明崩壊:滅亡と存続の命運をわけるもの』(以上、草思社)など著書多数。

「2018年 『歴史は実験できるのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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