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感想・レビュー・書評
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ボヤッとしてた歴史認識(トレンド)の解像度が上がった。よくまとめられてる。
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佐々木俊尚( @sasakitoshinao )著。
タイトル的にも著者的にもIT関係の本と思いきや、帝国の説明から始まり、今の国民国家がもうすぐ滅び、それぞれの場の上にレイヤー化されたそれぞれの世界で生きていくしかないんだよって本。
世界の中でウチ(例えば日本)とソト(外国)っていう区切りはナンセンスになっていくから、色んな場の上に、そして自分の中に色んなレイヤーを作っていって、動き続けていくしかないって本。
と、ちょっと抽象的になってしまったので、とりあえず読んでみるといいと思います。ぜひー。 -
「一つの場所で全てが完結する」国民国家的な枠組みの存在感が薄れ、「いろんな場所に起因する要素が折り重なって世界を形成する」空間へ社会が変容する、という要旨の本。
佐々木さんの指摘はまさに的を射ていると思うけど、それは佐々木さんみたいな先進的な人の周囲では強くそのように変化していても、俺みたいな市井の小市民の周囲では、そこまで強く変化していないかな…、と思うのも、また事実ではあった。
やっぱり、佐々木さんみたいな先進的な考え方が大人の間で広く普遍的に受け入れられる考え方かというと、正直まだそうなってはいないと思うし、「そういう考え方は間違っている、現実見ろ」と指摘されることもあるので。
(もっとも、佐々木さん的な世界観を自分のものにできているかというと、そのレベルにはまだまだ達していないし、そのへん修行が足りないとは自覚してます…すみません)
とはいえ、AppleやFacebook、GoogleやLINEといった存在がマニア以外の人々の生活にも強烈に影響を及ぼしつつある今、時代の変化に向き合い、最適な生存戦略を考えるしかない、と強く感じた。 -
世界史を振り返ることで、今の世界も間もなく激変するだろうと考える本。未来を予測するのに技術的視点や近代的視点に偏らず、古代からさかのぼって思考のヒントを得るのは私にとって新しい見方だ。説得力があり、内容も興味深い。世界がレイヤー化して困る人がいるかもしれないが、私はこの変化を楽しみに歓迎したいと思う。
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これは面白かった。"世界史観”というものを身に着けたくて、何度か世界史の教科書に挑戦したが、挫折。この本を読んだおかげで、世界史というものの全体像がよくわかった。
世界史の理解というのは、本書のその先のレイヤー化する世界というのを説明するための布石に過ぎない。
「先進国から仕事なくなるよ?」「コンピュータに仕事奪われるよ?」と言った煽り本ではなく、そういう未来を見据えつつ、どのように生きていけばいいのかが書いてあった。
私も本をたくさん読み、狡猾にしぶとく生きていきたい。