月と蟹 [Kindle]

著者 :
  • 文藝春秋
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (224ページ)

感想・レビュー・書評

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  • うわー、これはとってもheavyな本だったぁ。

    小学生の子供たちっていうのは、ほんと大人が思ってる以上に、いろんなことを見て体験して、そして自分で解決できない分、いろんなことを考え溜め込んじゃうんだねー。

    慎一の気持ちがすごく分かって痛々しかった。私も、もし同じ立場に置かれたら、同じようなことをして考えてたと思う。
    でも、私が一番グッときたのは、春也の告白だった。
    なんかねー、すっごく悲しくって虚しくって可哀想だった。いつもつっぱっている子が泣いて告白する様がすごい印象深かった。
    春也には幸せになってもらいたい。
    反対に、あまり好きになれなかったのが鳴海。鳴海も鳴海でいろいろ背負って生きてるだろうけど、なんか慎一や春也とは違うのよ。可愛くないの。(笑)

    しかし、子供を主人公にした話で、ヤドカリを願掛けに殺していくのは子供たちのやりそうなことだけど、でもやっぱり読んでてかなり不快だった。

  •  海辺の町、小学生の慎一と春也はヤドカリを神様に見立てた願い事遊びを考え出す。無邪気な儀式ごっこはいつしか切実な祈りに変わり、母のない少女・鳴海を加えた三人の関係も揺らいでゆく。「大人になるのって、ほんと難しいよね」―誰もが通る“子供時代の終わり”が鮮やかに胸に蘇る長篇。直木賞受賞作。

  • なぜ小説を読み進めるのかというと、続きが気になるからでして。
    しかし、続きが気になる過程というのは様々なんだなぁ・・としみじみ感じたのが本作でした。
    本作を読み進められたのは、何か得体の知れない生き物を追う好奇心でした。慎一が特別なのか、自分が大人になり忘れてしまった感覚なのか、とにかく理解し難いが故に気になる、先が知りたいという一心でした。何というか、目隠しして本を読んでいるような感じでした。
    面白かったのかどうかは、よく分からない。道尾さんのことだから最後の一行の大爆発があるかも、という期待もかわされました。けど、何となく心に残った、良い作品でした。

  • 直木賞受賞後、すぐに読了。ダークな子供時代を扱った渾身の作品だが、期待値が高かったため、今ひとつ。気持ち悪さはあったが、あっ!!と思わせるやられた感はなかった。

  • 前から気になっていた本ですが、文庫版が出ていたので購入しました。
    実に道尾氏らしい話でした。
    人の感情の表裏というか…自分でも分からない心のそこにあるドロドロとしたものを垣間見た気がします。
    物事には正解も失敗もないし、善人も悪人もないんだろうな…と 思わず考えてしまった一冊。

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プロフィール

道尾 秀介(みちお しゅうすけ)
1975年、兵庫県生まれの小説家。玉川大学農学部卒業。会社員生活を続けながら小説を執筆しており、2004年『背の眼』で第5回ホラーサスペンス大賞特別賞を受賞しデビュー。
2007年『シャドウ』で第7回本格ミステリ大賞(小説部門)受賞。2009年『カラスの親指』で第62回日本推理作家協会賞(長編及び連作短編集部門)受賞。2010年、『龍神の雨』で第12回大藪春彦賞受賞。『光媒の花』で第23回山本周五郎賞受賞。2011年、『月と蟹』で第144回直木賞受賞。直木賞にはこの作品で5回連続のノミネートだった。
その他代表作として『向日葵の咲かない夏』があり、文庫版は100万部を超えるベストセラーになった。『カラスの親指』は映画化された。
ほか、横溝正史ミステリ大賞、新潮ミステリー大賞の選考委員を務める。

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