思考の整理学 (ちくま文庫) [Kindle]

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レビュー : 15
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感想・レビュー・書評

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  • 「考える」ということについて、整理するために読んだ。

    自身の経験上「確かにそうだな」と思える内容や、そうでなくともエピソードを通じて「そういう例もある」と考えさせられた。

    情報を「捨てる」ことの必要性については、考えたことが無かったため意識したい。そして無闇矢鱈と捨てるのではなく、要・不要を意識したい。

    一番響いたのは、「自身の根底にある興味・関心の対象は、時間が経とうと、なかなか覚えている」という旨の話だった。これはある意味安心できるのかもしれないが、少なくとも自身の興味対象についても普段から明確にし、磨いておく必要がありそうだ。


    最後に、自分は各章の主題はこう捉えた。
    1 「考える」とは
    2 一点集中ではなく、普段から幅広く物事に触れ、寝かす
    3 個人による思考の洗練
    4 整理する、そして捨てる
    5 個人を超え、時代を経た思考の洗練
    6 これからどう考え、生きるか

  • 「考えることを考える」いい機会になった一冊。自分もアレをやりたい、コレをやりたいといろいろ考えることがあるが、形になるものは殆どない。これは考えることを整理する必要があることは、前々から思っていた。そんな時にタイトルが目に飛び込んできた本が本書「思考の整理学」だ。筆者もあとがきで明記しているが、単なるノウハウ本ではない。考えることを考える刺激的な本だった。この本を読んで、自分の中のアレやコレを一つでも熟成させたい。

  • 10年前、いやもっと前に読んだ一冊をオーディオブックで再読(初聴?)
    本書の一般的な評価は、1983年に書かれたものであるにもかかわらず、内容は極めて普遍的で現在もそのまま通用する、というものだろう。ワタシも当時そんな印象をもったことをよく覚えている。
    しかしながら、時を経て年齢を重ねた今回の印象は、それとはひと味違うものだった。
    もうこれくらいの年齢になると、自分の耳に痛いことは聞かなくなる。それは、この年齢の人間に今さら何を言っても変わらないだろうと、周囲の人たちが半ばあきらめて言わなくなる、という意味と、自分に都合の悪いことは聞き流す術を身につけて聞かなくなる、という意味の両方において、である。
    ところが、本書の指摘は何やら耳が痛い。あきらめた周囲の人たちとは違って、遠慮なく耳に痛いことを差し出してくる。自覚はしていたものの、周囲が黙っているので自分自身が忘れていたようなことまで思い出させてくれる。
    先生の教えがなければ学べない(=自力では飛べない)グライダー人間は受動的。一方、物事を発明・発見するのは自力で飛べる飛行機人間。今の学校は親切に教えすぎて依存心を育ててしまう。切り花では自前の花は咲かない。朝、頭の回転が速いのは睡眠によって不要な知識が整理された結果…などなど。
    他人に依存し、形だけは取り繕い、朝はだらだらと過ごしているそこのキミ!…と呼びかけられたような気がしたということは、耳に痛いことが聞こえてこなくなったことをいいことに、少々緩めに時間を過ごしていたことの証左なのか。あまり深く考えずに選んだオーディオブック第一号だったが、予想外の刺激にたじたじとなった。

  • 思考の整理法としては、寝させるほど大切なことはない。思考を生み出すのにも、寝させるのが必須である。,,努力をすれば、どんなことでも成就するように考えるのは思い上がりである。努力しても、できないことがある。それには、時間をかけるしか手がない。幸運は寝て待つのが賢明である。ときとして、一夜漬のようにさっとでき上がることもあれば、何十年という沈潜ののちに、はじめて、形をととのえるということもある。いずれにしても、こういう無意識の時間を使って、考えを生み出すということに、われわれはもっと関心をいだくべきである。,,ひとつだけだと、見つめたナベのようになる。これがうまく行かないと、あとがない。こだわりができる。,,ものを考える人間は、自信をもちながら、なお、あくまで、謙虚でなくてはならない,,ものを考えるに当って、あまり、緊張しすぎてはまずい。何が何でもとあせるのも賢明ではない。むしろ、心をゆったり、自由にさせる。その方がおもしろい考えが生れやすい。,,調べにかかる前に、よくよく考える時間をとらなくてはならない。あまり充分な準備もなしに、いきなり本などを読み始めると、途中で計画の練り直しを余儀なくされたりする。,,読み終えたら、なるべく早く、まとめの文章を書かなくてはいけない。ほとぼりをさましてしまうと、急速に忘却が進むからである。本当に大切なところは忘れないにしても、細部のことは、そんなにいつまでも、鮮明に記憶されているとはかぎらない。,,こういうノートをつくって、腐ったり死んだりしてしまわなかった手帖の中のアイディアを移し、さらに寝させておく。?酵して、考えが向うからやってくるようになれば、それについて、考えをまとめる。機会があるなら、文章にする,,気にかかることがあって、本を読んでも、とかく心が行間へ脱線しがち、というようなときには、思い切って、散歩に出る。歩くのも、ブラリブラリというのはよろしくない。足早に歩く。しばらくすると、気分が変化し始める。頭をおおっていたもやのようなものがすこしずつはれて行く。,,ただ、あまり構えないで、とにかく書いてみる。そうすると、もつれた糸のかたまりを、一本の糸をいと口にして、すこしずつ解きほぐして行くように、だんだん考えていることがはっきりする。

  • 何度読んでも腑に落ちないのだが、読む度になにかが見つかる。もう、30年経つのだなぁ。

  • 1文1文が短く書かれているのは読みやすさを狙っているのか、著者のスタイルなのか。思考とは知識の詰込みと熟成が大事なのはその通りかな。

  • 今盛んに言われている、人工知能によって人間が置き換わってしまうという話。今に始まった事ではなく、30年も前からずっと言われていたことに驚き。
    簡単に置き換わってしまうグライダー人間にならないように、自立飛行できる飛行機型人間になろう

  • 陽修が、文章を作るときに優れた考えが浮かぶ場所として、馬上、枕上、厠上、を挙げている

    こないだ軽いプレゼンがありました。話した時間はわずか20秒くらい。自分としては重要視していなかったので、だいぶ手を抜いて話していたと思います。

    その日仕事終わり、オフィスから自宅まで歩いて帰っているときに、そのプレゼンで聞いている人たちに伝えた方がいいことが浮かびました。おなざりにしてしまったことをちょっと後悔しました。

    歩くと頭がスッキリします。徒歩での帰宅、冬の間は寒くて控えていましたが、暖かくなってきたのもあり、そろそろ再開したいと思います。

  • ・「何を,何のために」を常に考えること→本を読む時も目的意識を持つ。
    ・何かしらの講義を聞くときはノートをとることに終始せず断片的に取る方が記憶に残りやすい(キーワードでretrievalさせると良いということかな)。
    ・忘却することを念頭に置く。

  • やっと読み終えた。

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著者プロフィール

お茶の水女子大学名誉教授

「2019年 『やわらかく、考える。』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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