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感想・レビュー・書評
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この巻のテーマは「行き違え」だそうだ。なるほど日本と韓国では色々なところで「行き違え」があるのだな。前巻よりより深く日本と韓国の違いを捉えようとしている。
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前巻に比べて、本巻ではもう少し身近な、韓国と日本の習慣の違いと、そこからくる行き違いを取り上げている。
では前巻より内容的に矮小なのかというなら、決してそんな事はない。
よく、政治的に疎遠となっていても民間の文化交流などが重要だ、という。
大抵それは、日本が韓国で日本舞踊とか歌舞伎などを披露し、韓国が日本で韓国の伝統舞踊(なのかな?)を披露する、などという事に終始する。
こういう文化があるんですよ、私たちを知って下さい、という事だろう。
けれどもそれでどれだけ相手国の事を知る事ができるだおるか。
全然知る事ができない、と私は言いたい。
また一方で、ネットで韓国通を自称する人たちがいる。
韓国は遠征売春婦をどれだけ送りだしていて、米国や日本にどれだけの不法滞在者がいる、
韓国は賄賂大国で何事も賄賂がなければ動かない、
韓国は日本からこれこれの技術をぱくっている、などなど。
しかしそれは、あくまでも「韓国ではこのような現象がある」という事にすぎない。
なぜ、そのような現象が起こるのだろうか。
本書ではそれを知る事ができる。
たとえば、なぜ韓国は賄賂社会なのか。その理由が詳しく説明されている。
韓国人がいかに「自分は上級の人間なのだ」と見せたいのか、そのためにどのような事をするのか?
なぜ韓国人の知己が日本に訪ねてくる時、必ず朝鮮人参を持ってくるのか……日本人はたいていもてあましてしまうのに。
その答がここにはある。
こうした習慣の違いや行き違いを知る事が、本当の文化交流ではないか。
たとえば、韓国の酒場ではなぜお酒に代価が書いていないのか。
なぜ知り合いのAさんよりも自分は同じ酒を高く売りつけられたのか?
つまり、ぼられたのか?
なんと、決してそれはぼられたのではなく、Aさんよりも自分の方が(韓国的な基準で)高く評価されたからだと本書は言う。
そういう事かとわかっていれば、もう少し気持ち良く韓国で飲めるのではないだろうか。
これが、互いを理解するという事だと思う。
韓国人も、どうして朝鮮人参をお土産にしてはいけないのか、本書をもし読めるならば、わかると思う。
日本人はまず朝鮮人参の使用法を知らないし、高いものよりも心のこもったものを喜ぶ。従って朝鮮人参をお土産にすべきではない。
世の中嫌韓が進んでおりますが、相手を声高に非難するばかりではなく、隣国の事をもう少し知ろうとしてもいいのではなかろうか。 -
・2/21 読了.なるほど、恨(ハン)というのは欲望が満たされない状態のことを言うというのは知らなかった.日本語のうらみとは別で、満足できない状態、欲求不満の状態、でもだからその原因を特定して攻撃したり克服したりしてそれを解消することが物事の動機になっているということは意外だった.これ、大部分の日本人は誤解してるよね.