Kindleダイレクトのみで販売される作品。
当然ながらいわゆるインディーズ系であり、価格も100円。
次に読むモノが決まっていなかったので、人気のありそうなコチラを読んでみた。
幽霊の見える気の弱い大学生が、この世に未練を残す少女の幽霊に無理矢理協力
させられるハナシ。いろいろ手を貸すうちに段々と本気になってきて・・・。
・・・ハッキリ言うと、すごくありがちな設定。
導入からオチに入るまでの構成もどこかで見た気がするし、この手の作品なら
これまでも多々読んで来た。サクッと読んでそのまま、という作品・・・では無い。
主人公の大学生と幽霊との会話が実に軽妙。
下手すれば自分たちの普段の会話かのように読めるのだが、おそらくかなり計算
されている。幽霊の口からサラッと語られる台詞は時に非常に'深く、読中に何か
を考えてしまう。いろいろな作品で死後の世界を読んできたが、リアリティに
関してはこれがいちばんかも。
アマゾンのレビューで何人かが「泣ける」と書いている。
・・・間違い無い情報、だと思う。100円は安すぎ。著者の次作に期待。
ただ、やっぱり縦書きで読みたいな、小説は(^^;)。