反撥 [DVD]

監督 : ロマン・ポランスキー 
出演 : カトリーヌ・ドヌーヴ  イアン・ヘンドリー  イヴォンヌ・フルノー 
  • 角川書店
3.90
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感想 : 13
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111245090

感想・レビュー・書評

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  • 姉カップルと暮らすうちに男性恐怖症に陥るキャロル。留守番している間にさらに狂気は募る。果てに、彼女がとった行動は。

    期待を裏切らないポランスキー作品。ドヌーブは美しすぎる。しかし、後半はホント怖すぎ。怖いの苦手なので、この評価で、泣。

  • この間、デヴィッド・リンチの『イレイザーヘッド』をようやく観れたので、
    さらにその原点と言われている『反撥』を。
    たしかに男女逆転でだいたい似てるんですが、
    町山解説で言われていた床の模様、あれはないよ!ってw
    楽しみにしてたのにー!
    リンチの床(カーペット?)の模様と言えばジグザグのあれ、なんですけど
    こっちは市松模様で、ジグザグは木の床でちょっとだけ・・・
    でもソファとか雰囲気はやっぱりけっこう近かったです。
    (注:後で確認したらジグザグの方じゃなくて
    市松模様は『イレイザーヘッド』にも出てました!勘違いしてた)

    デヴィッド・リンチの・・・とか思って観てたんだけど
    デヴィッド・クローネンバーグの・・・も、あるかも。
    あんまり怖くはなかったんですけど、
    手がちゃんと揉んでるところがちょっと面白くて・・・

    ポランスキーはほんと色んなジャンルの作品を撮ってて
    いったいこの人は何なんだろうな、と思わされますね。
    以前書いたんだけど、閉所とか部屋の中だけの話がけっこう多い。
    『水の中のナイフ』でもボートがそうでした。

    この映画の閉所、アパートってのは心の殻でもあるんだけども
    処女膜っていうか・・・『まどか☆マギカ』の劇場版も似たような感じでしたけど。
    潔癖、男性恐怖、加齢や大人になることへの恐怖と嫌悪や
    処女性の話なので性的なことなんですよね。
    全部がそれで、尼僧とか爪噛んだりとか砂糖をいっぱい入れたりとか。
    ピサの斜塔まで性的な象徴に思えてくる・・・。
    現実と幻覚が入り混じる話ってのはすごく多いけども、
    '65年にこれ、ってのはめちゃくちゃ早かったんじゃないですかねー。

    『水の中のナイフ』も心理サスペンスだったんですけど、
    同じくこれも主人公のセリフがかなり少ない映画でした。
    『黄金狂時代』の話が出てきたりとか、そんなとこもよかったです。
    色々調べると『太陽がいっぱい』にも似てる気がします。
    やっぱり影響受けてたのかも。
    それと、ラストカットの写真の意味。

    いいなと思ったのは、これ'65年のイギリス(ロンドン?)なので
    いわゆるスウィンギン・ロンドン臭があんまりしないところ。
    ポランスキーもポーランド人だし、
    カトリーヌ・ドヌーヴもお姉ちゃんもフランス人。
    (設定はベルギー出身なのかな?)
    外国人だからなのかも。あと白黒なのもいい。
    あまりにロンドン臭くなっちゃうと、最近胸焼けがするので
    そういうところもよかったです。

  • 姉と一緒に暮らしている美容部員は様々な小さなできごとから男性不信に陥り、仕事もできず、究極の症状となる。
    窓の遠くに見える尼さんたちが男がいない場所で楽しそうに遊んでいる姿が印象的だった。
    キャットコーリングとかすごくわかる…男性のこと普通に信用できなくなる。カトリーヌ・ドヌーヴくらい美しかったら他の人間なんて醜くて怖くてしかたないだろう。
    こんなパラノイアな女なかなかいねーよwとは思わず、主人公の男性に対する恐怖心に共感した。

  • メンヘラ映画。ポランスキは女性を撮らせたら素晴らしく、この映画でもドヌーブの魅力を余すことなく表現している。特有のモノの描写とあいまって、映像を追うだけであっという間に時間が過ぎてしまう。いかんせん、ストーリーがメンヘラ女の狂気なので余裕がないときつい(笑)

  • 最初は何も起こらず退屈に見える(不穏な空気は漂っているけど)でもおかしくなり始めると転がるように狂気へと落ちていくヒロイン。
    彼女の内面を表すような傷んだウサギ肉や芽が出たジャガイモはもちろん、車が人ギリギリをかすめるように走ったり、何かあったのか野次馬が道に複数いたりととにかく不安感を煽るような映像が沢山。音に関しても基本は静かだけれど神経にさわるような音はわざと強調してある。
    同じくポランスキー監督の作品『ローズマリーの赤ちゃん』も何かが静かに狂っていく感じだったけど、地味な内容を陳腐にならずに撮れるのはやっぱり上手いってことなんだろう。

  • モノクロ映える金髪、思い切りヨリのパーツ、今観ても斬新な構図が美しい。
    ドヌーブはとても美しかったりエロティックだったり、構図によってはオトコっぽく見えたり、分解されてキレイなひとかどうかわからなくなったりで面白かった。

    最近、ここまで斬新さを感じた映画も珍しかった。映画はふるいのに。

  • あまり期待していませんでしたけれども、結構面白かったです…! 面白いというか、演出効果のせいか分かりませんけれども怖かったのです…!

    主演の女優さんの、徐々に正気を失っていく様とか…表情がリアルで怖かったです…!

    かなり古い映画なんですけれども、全く新鮮味を失わずに観れましたねぇ…ロマンポランスキー…名前は聞いたことありましたけれども、この映画を観てさらに別の作品も観たくなりましたねぇ…そんな魅力的な映画でした。おしまい…。

    ヽ(・ω・)/ズコー

  • ロマン・ポランスキー監督の才気あふれるホラブルムービー。
    ちょっとしたきっかけで普通の人間が
    狂気に陥ってゆく過程をメインに据えて描いていた。

    強烈なストレスで精神が崩壊してく主人公。
    崩壊したものだけが見える妄想の風景。
    ひび割れる壁、巨大化する部屋、次第に荒廃する生活。
    いるはずのない暴漢が夜な夜なベッドに・・・
    主人公と同じぞっとする感覚を映像化して見せる
    若き日の天才ポランスキーの演出が絶妙。

    今見ても面白いクラッシクなホラブルドラマ。
    特殊効果がなくても見ごたえは作れるんだなぁと。

    この映画がハリウッドの目に留まり「ローズマリーの赤ちゃん」を生む。
    倒錯していく精神風景にこの映画が生きている。

  • 暗い暗い、女の子が暗い。病んでる。

    まぁ、病んでるからこその妄想だったり
    幻覚だったりするのだけれども。

    後で思うと、妄想中は実は部屋が広く見えてたり
    実写で白黒映画でとてもうまく表現されているなー
    と思った。

  • 焦点の定まらない目、強いコントラスト、終始鳴り続ける時計の音等がどきどきさせる狂気の心理ホラー。

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