舟を編む 通常版 [DVD]

監督 : 石井裕也 
出演 : 松田龍平  宮崎あおい  オダギリジョー  黒木華  渡辺美佐子 
  • 松竹
3.83
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本棚登録 : 2450
感想 : 477
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105067707

感想・レビュー・書評

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  • 辞書編纂にかけられる途方もなく長い時間。一見、地味でつまらなさそうな仕事にかけがえのない生き甲斐を見出す。

    そういえば、大学入学当時は日本語学研究の一環として、色んな辞書を読み比べたりしたなぁ。

    せっかく日本に生まれ育ったのだから、きちんと大切に日本語を使っていきたいと感じた。一緒に見に行った人と、しばらくの間「用例採集!」がブームでした。全然違う二組のカップルがどちらも微笑ましくて、見ていて幸せな気分になった。しかし、あの恋文は…笑。

  • 舟を編む 三浦しをん原作
    石井裕也監督

    しっとりと こころの中に 沁み込む いい作品でした。
    松田龍平の なみなみならぬ 演技が 冴えを見せた。
    配役も じつに 実力派が そろっている。

    オダギリジョーのもつ フワフワ感。
    酔っぱらって プロポーズするときの表情。
    ダサいけど、ステキだよ。
    宮﨑あおいが 松田龍平から 好きだと言われるときの
    目の輝きは すごいねぇ。
    加藤剛の 凛々しさ。
    八千草薫の 瞬間的な目の動き。
    小林薫のさりげなさ。
    渡辺美佐子のタケさん。
    伊佐山ひろ子の いぶし銀的存在。

    言葉を大切にした 言葉使い。
    そして、言葉を削づった人との間合い。

    作業する人は 熱くもなく 静かに闘志を燃やす。
    石井裕也監督の 才能が ほとばしっている。

  • 1冊の辞書ができるまでの編纂部の人々の物語。12年の年月。院卒言語学専攻マジメ君役の松田龍平がいい。営業でなかなか押しがきかずにいるマジメ。辞書編集部にやってきて、「ここは保健室じゃない」などと言われ、ああ、けっこうこういう見方をされてる部署ってあるんだなあ、などと思ったり。でも12年たち、監修者(加藤剛)が引退し、先輩(オダギリジョー)が異動になって、どうなることかと思ったが、ちゃんと指揮をとれるように成長していた、そこがよかった。

    辞書ができあがったのはもちろん、マジメ君が好きな人と結婚できたのがよかった。他のメンバーもそれぞれよかった。

    なにかじんわりと満足感がある映画だった。


    2013公開
    2022.12.12BSプレミアム

  • そういえばまだちゃんと観てなかったと思い今更ながら鑑賞。
    アニメは観たけど、原作未読。

    途方もない辞書編纂という仕事と、それに翻弄されながらも没頭する若者たちとベテラン作家の思いが描かれる。
    一見地味だけど、他の部署からバカにされてしまうかもしれないけど、とても奥深い、底知れぬ言葉の海。
    読書好きが一度は憧れを抱いてしまう仕事の一つかも。
    悲願の「大渡海」完成のために、各面々がどんどんチームになって創作していく様が面白い。
    松田龍平さんはまさに主人公を体現し、対処的な西岡を演じるオダギリジョーさんもちょうど良い塩梅。
    宮﨑あおいさんは言わずもがなです!

  • 三浦しをんさんの原作を昔々に読んだので新鮮な気持ちです(もはや定型文…)
    面白かったです。物語の空気が再現されてて、でも映像ならではの良さもあって。
    力を合わせてひとつのものに向かう、その姿はどんな職業でも貴い光景だな、と思いました。
    登場人物たちも皆さんとても良いです。過剰じゃなくて、そのままの重さでいました(日本語が難しい)
    松本先生の加藤剛さんと、その奥さんの八千草薫さんがとても良かったです。このおふたりの空気素敵でした。
    馬締くんの松田龍平さんもかぐやさんの宮崎あおいさんもそのままいてもちろん良かったですが、西岡さんはオダギリジョーさんか…と思ってたのですが、西岡さんすごく良い人で。プロポーズ、素敵でした。
    穏やかに熱い、辞書編纂の世界でした。解らないことはググるのではなく、たまには辞書を引いてみようかな。。

  • 本を読んだ直後なので、違ってるとこがいろいろ気にはなっちゃったけど、編集部や下宿先がとてもいい感じに映像化されていて満足です。
    本と資料にまみれてる空気感、素敵です。
    辞書で片っ端から「右」を引きたくなるよね。

    西岡くんが好きだなー。
    ダサいけどいい。

  • 松田龍平さんの静かな演技がいい。
    頭痛の時にこういう映画を見てホッと出来て良かった。

  • 133分と長い作り。辞書編纂と日本料理の取り合わせが妙。静かな良作でこういうの観ると人を描くのに ‘号泣’ 要素とか要らないんじゃないかと思う。

  • 2013年 日本
    監督:石井裕也
    原作:三浦しをん『舟を編む』
    出演:松田龍平/宮崎あおい/オダギリジョー/池脇千鶴/黒木華/伊佐山ひろ子/小林薫/加藤剛
    http://fune-amu.com/

    オタクの共感度抜群の三浦しをんの本屋大賞受賞作品ですが、文庫派なので原作は未読。しかしかえってキャスティングに先入観を持たず、映画として楽しく見れました。

    序盤の、馬締くん(松田龍平)がとにかく面白い(笑)。一見無表情なのに感情の動きがすごく伝わってくる。はまり役でした。ハードル高めの美少年役だった「ご法度」の頃から思えば、良い役者さんになりましたねえ(しみじみ)。松本先生(加藤剛)の言葉に、ものすごく感動してるんだろうなあとか、不器用ながら西岡(オダギリジョー)に歩み寄ろうとするところとか、一生懸命でとても可愛い。辞書編纂に関わることで、どんくさそうだった馬締くんが水を得た魚のように活き活きと働き始めるのが見ていて気持ちよく、そんな彼に触発されて、ちゃらんぽらんだった西岡まで頼りがいあるカッコいい先輩になってっちゃうあたりとか、かなり胸アツでした。そしてオダギリジョーは安定のかっこよさ!!(今気づいたけど、このキャスティングはやはり原作者の好みでしょうか・笑)。恋愛パートも、馬締くんの不器用っぷりが超絶おかしく、達筆でラブレター書いちゃうあたりとか爆笑でした。

    普通に考えてちょっと奇人変人の部類に入りそうな馬締くんを、大家さんや辞書編集部の人たちが、みな信頼して暖かく見守っているのも微笑ましくて好きだったなあ。15年という長きにわたる辞書編纂、その一見地味なお仕事がここまでエンターテイメント作品になるとは驚きです。総じて良い映画でした。
    (2013.10.21)

  • 気に入った小説だったため、「西岡はオダギリジョーじゃないだろ...かぐやも違うだろ~(涙)」なんて思っていた。個性がある方たちなので、小説の世界が塗り替えられてしまうのが嫌だった。

    母が珍しく観たいと言っていたのでDVDを借りて帰った。
    彼らは西岡とかぐやをしっかり演じ切っていた。
    小説の世界がそのままフィルムで表現されていた。

    小説を読んだ人なら分かると思うが、本作ではいくつかの山がある。

    その中でも、一番心に残ったのが加藤剛演じる松本の"死"の部分だ。
    心にじわりと染み入る悲しみ。しかしながら、松本が傾ける「言葉への想い」は、しっかりと馬締青年に引き継がれた。ここの演出は秀逸だった。

    先入観で観ないぞと思ってしまってすみませんでした。
    本当に素晴らしい作品をありがとうございました。

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著者プロフィール

1983年埼玉県生まれ。映画監督。主な監督作に『川の底からこんにちは』('10/第53回ブルーリボン賞監督賞他受賞)、『舟を編む』('13/第37回日本アカデミー賞最優秀作品賞他受賞)、『ぼくたちの家族』('14)、『バンクーバーの朝日』('14)など。2015年にはTBSドラマ「おかしの家」を演出した。

「2016年 『あおいカエル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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