消された一家―北九州・連続監禁殺人事件―(新潮文庫) [Kindle]

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  • 死刑反対論者(私はそう)にとっても今日本の死刑囚でこの人物だけは死刑というか極刑しか能わないのではないかと思える人物が、本書でその鬼畜的犯罪を論じられる松永太である。巧みな弁舌と恐怖によって自らの妻一家7人をお互いに殺害し合う凄惨な状況に追い込んだ彼の所業は筆舌に尽くしがたいほど残酷で、読み進めるのが辛い。私は精神科医だが、正直彼の心の闇などと言われても分析できないというか、サイコパスの見本のようなこの人物の行動は、もう遺伝子の間違った組み合わせが彼にこういう行動を仕向けているとしか言えない、言いたくない気持ちになる。
    さて、本書は、もう1人の主役、松永の妻であり、彼に虐待の挙げ句洗脳された状況下で殺人に加担した緒方純子について、その被害者側面にも強く焦点をあてている。本書当時では、一審で両者死刑、しかし高裁では緒方は無期に減刑された時点で終わっている。その後最高裁で緒方の無期、松永の死刑は確定していることは付け加えたい。
    尚、彼らには2人の息子がいて長男は昨年本を出版している。すぐに読み進めるにはなんとなく躊躇を覚えるので、しばらくしたら読んでみたい。

  • 衝撃。

  • この事件が発生した当時は十分に物心のついていた頃だと思うが事件の記憶はほとんどない。ほとんどというか、まったくない。なぜかと思えば報道規制があったそうな。
    それにしてもノンフィクションと思えないほどに強烈かつ残酷な事件である。詳細は本書を読まれたいが覚悟してかかるべし。

  • 人に勧められて。
    ひたすらエグい。ニュースとかで見聞きはしていたものの、詳細を知るにつけ人間てのはここまでなってしまうものなのかと気持ち悪くなる。
    ノンフィクションとして非常に良くできているが、読むのはなかなか気力を必要とする。
    13

  • 加害女性擁護視点で描かれたノンフィクション。ホラー好きの自分ですら夢に出てくる程凄惨極まりない内容だが、人間や犯罪への警戒教訓になり、こういう犯人が居た事を知るべきだと感じた。不謹慎だがある意味究極のサイコホラー作品。

  • 非常に迫真に迫る内容であり、ノンフィクションとしての価値は高いのだろうと思うが、読んでいて気分が悪くなる内容であった。全く何の罪もない子供二人を、しかも殆ど意味もなく殺すということが人間にできるのだろうか。いかに追い詰められ、精神的に苦しい状況であったとしても、このようなことができると思いたくない。

  • あーーー、読み終わってしまいました。
    こんなに残虐で可哀想なノンフィクションを読んだのは初めてです。
    読んでて、あまりに酷くて、読むのをを中断して心を落ち着けないと言うことが多々ありました。

    この松永という男は、独裁者の仮面を被ったモンスター。いくら悪い言葉をもって表現してもしきれない。
    死刑の判決が下ってよかった。
    もし、自分の家族が殺されたら、松永に被害者が受けた虐待と同じことをさせて死刑にしたいと思ったに違いない。

    緒方純子は洗脳されてたとはいえ、共謀して殺したのは、一生背負っていく贖罪であり許さないことであるけど、やはり人間として自分を取り戻せて良かったと思う。

    松永の本当の心の内を読みたかったけど、きっとアイツは生まれた時から自分の心をさらけ出すことをしてないのだろうし、死ぬまで隠し通すのだろう。

    生き地獄のなか殺された被害者の御冥福をお祈り申し上げます。

  • 事件のことは当時の新聞報道でだいたい知っていましたが

    ここまで凄惨な事件だったとは、とあらためてこの本を読んで

    知らされました。

    正直言って、途中で何度も読むのをやめましたが

    やっぱりこういう事実があったことに目を背けてはいけないし

    決して他人の家族のことではないと、感じる必要があると思いました。




    この本を読んで、憎しみがほとんどですが

    それでも最後に緒方被告の更生した様子が伝えられて

    ほんの少しだけ救われた気持ちになりました。

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著者プロフィール

1966(昭和41)年、東京生れ。早稲田大学第一文学部卒。ニューヨークの日系誌記者を経て、ノンフィクション作家に。戦争、犯罪事件から芸能まで取材対象は幅広く、児童書の執筆も手がけている。『ガマ 遺品たちが物語る沖縄戦』(講談社)は、厚生労働省社会保障審議会の推薦により「児童福祉文化財」に指定される。著書に『妻と飛んだ特攻兵 8・19満州、最後の特攻』(角川文庫)、『消された一家』(新潮文庫)他多数。

「2018年 『ベニヤ舟の特攻兵 8・6広島、陸軍秘密部隊レの救援作戦』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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