きっと君は泣く (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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  • 美しい23歳の娘、椿。椿という名前をつけてくれた美しい祖母に憧れを抱いている。
    そんな祖母の入院、認知症から、椿の人生は変わっていく。
    祖母の隠していた秘密、母親の本当の気持ち、父親の下劣さが明らかになっていく。

    強く勇ましく生きている人ほど実は脆く、劣等感を持って生きているような人ほど生きる底力を持っているようにも感じた。

  • ドロドロしていて面白かった。
    『人を見下した傲慢な態度で生きていたらいつか泣きを見る』という反面教師になる本だった。

  • 人間の闇、これこれ。闇がわかりやすくて先が読めてしまったけど、闇なんて誰でもあるのよ。それが人間の面白さ。

  • 面白かったけどこれで終わり!?ってなった
    美しさに囚われている椿と、シャンとして年を重ねても美しい憧れたおばあちゃん
    妾だと聞かされてたそのおばあちゃんが本当は本妻でただ離婚せずにしがみついてるだけとは思わなかった
    お母さんもおばあちゃんから奪った恋人と結婚だなんて衝撃以外の何物でもない

  • 著者の作品を読んで、女の人生とは何か考えさせられることが多い。今回も頭をガツンと殴られたような気分になった。
    主人公ほど若くもなければ美人でもない、かと言って魚住ほど醜い容姿でもない、真ん中の立場(と自分で思っている)である自分から見ても、誰かをアテにするような生き方はやめようと思った。
    最後の魚住の「誰も助けてくれないんだよ」というセリフは心に留めておきたい。

  • 面白かった!するする読めるし、最後はガツンと驚かされるし、もっと続きの話も気になるところでした。
    大魔神の大ちゃんには笑いました。笑
    でも大ちゃん本当にいい子で、救いの存在。
    謙虚に生きる、想像力を働かせる、などの大切さをこの本のおかげで改めて学べました。

  • すごく面白い構成なんだけど、誰も幸せになれないどんよりする作品。元気ない時には読まない方がいい。
    内容や表現方法は露骨で、学生向けではないかな。このあとどうなったのか気になるけど、ここで終わるんだよなぁ、この手の作品て。

  • こんな人、椿みたいな人、本当に居るんだろうか、でも居そう。
    群贅(グンゼ)て名前すごい。
    中原先生とレストランに行くシーン、通勤のバスの中で夢中で読んで、気づいたら終わりだった!
    似た者同士で前途多難な感じがすごいけど、二人の人生の続きが気になる。きっと魚住は親友になれる。

  • 美しい容姿に生まれ、整形を経て更に美しくなった主人公。
    美貌に寄ってくる男は数多くいても、その性格ゆえに求婚してくる男は現れず。
    母から言われた、謙虚にいなさい。という言葉を裏切るかのように、自分勝手な主人公の言動に最初は嫌悪感を抱いたが、徐々に彼女の無防備すぎる生き方が不憫に思えてきた。
    彼女はきっと、打たれた際に誰かに傍に寄り添って欲しかったのだろう。
    そんなことがあったんだね、辛かったね、と。美人だから、親が病に倒れたから等と理由をつけて寄ってくるのではなくて。
    心から、主人公自身を好きになってくれる人を求めていたのだろうな。
    この本も、女性の心理描写が卓越している。女が女に抱く敵意剥き出しの感情。、凄まじい。
    言葉に出さなくてもこんなにメラメラ怒りの炎が燃えているんだな。怖いヨ。
    ラストのオチは見事。主人公は自分と同じような自分の都合しか考えない医師と結婚しても上手くいかないことを分かっていたんだろう。大きな決断を下す際、他人に決定打を任すような人間は信用出来ないのだから。

  • 美人の悩みとやらを1日くらい体験したいもんだわ。チヤホヤされるのも大変なのね。何事もほどほどが1番。

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著者プロフィール

1987年に『プレミアム・プールの日々』で少女小説家としてデビュー。1992年「パイナップルの彼方」を皮切りに一般の小説へと方向性をシフト。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第24回直木賞を受賞。

「2023年 『私たちの金曜日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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