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- Amazon.co.jp ・電子書籍 (173ページ)
感想・レビュー・書評
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冴えない30代独身マジシャンの主人公が、自分の生誕の秘密を知る物語。
母親も知らず、父親にも愛想を尽かして家を出た晴夫は、場末のバーで手品師として生計を立てているのだが、突然の落雷によって自分が生まれる少し前にタイムスリップする。
割と予測できるストーリーなので、その辺りの意外性はないけれど、読み通りなのにちょっと泣ける。わたしは涙脆いのです。
オーディブルだったので、父親役の劇団ひとりさんもぴったりでした。イメージしやすかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
30を過ぎても小さなアパート暮らしで、売れないマジシャンを続ける晴夫。俺は何のために生まれてきたんだろう、と自己嫌悪の日々を送る。しかし、タイムスリップした過去で、彼は自分の出生の秘密を知ることになる…。
映画公開記念で、読んでみた。本当にきちんとした小説で、劇団ひとりが書いたなんていう意識はまったく持たないままだった。ストーリー自体はさほど珍しくないパターンかなと思うけれど、細かい描写が面白い。いかに晴夫がダメなやつか、というのが女性との会話だったり、お店の雰囲気だったりから伝わってきた。身の回りのことをじっくり観察しているんだろうなという印象。芸人さんの頭の中を垣間見たような気分になった。