クォン・デ もう一人のラストエンペラー (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA / 角川書店
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感想・レビュー・書評

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  • この本は既成のノンフィクションというジャンルには当てはまらないだろう、筆者の想像力で補ったストーリが多すぎる。時代背景の説明に紙幅を費やし、肝心のクォン・デ自身の掘り下げが足りないように思う。
    時代に翻弄された、日本にいいようにされたというようなことはいくらでも言えるだろうが、この著作に描かれた本人から後世に伝えるような迫力や胆力といったものが全く伝わってこない。もっと言葉を選ばずに言えば魅力がない。だから日本人のほとんどが知らなくても致し方ないと思う。

  • 今度、ベトナムに行ったら、フエを訪れよう。クォン・デの墓にまでたどり着けるかどうかは分からないけど。忘れてしまわないように。

  • 紫禁城の黄昏を読んだので、kindleで溥儀のわが半生を探していたのだが、見つからず、ベトナムのラストエンペラーの話をぽちっと購入。文章や展開決してはうまくはないのだが、あまり語られない歴史を読んで、ラストエンペラーは中国だけではなく、他の国にもたくさんいたはずだと思った。大なり小なりこのような物語があったのかもしれないなと想像させられた。

  • [忘却のその前に]「なぜ日本人はクォン・デについて何も知らないのですか......」と怒り交じりにベトナムの青年からの言葉を浴びせかけられた著者は、それをきっかけとしてクォン・デについての調査を始める。その後、彼はベトナム独立を夢見て日露戦争後に日本に渡航した王族の末裔であることが明らかになるのだが、その人生は、日本人が彼の名を忘れるべきではないほどに、日本に振り回されたものであった......。著者は、主にドキュメンタリーの世界で高い評価を獲得している森達也。


    忘れられかけていたクォン・デの存在(自分自身も本書を手にするまでまったく知りませんでした)を再度甦らせてくれた点は評価すべきだと思います。クォン・デの足跡を追うことで、ベトナムが歩んだ歴史の一端を垣間見ることもでき、非常に勉強になりました。また、当時の日本の実力者たちがクォン・デを始めとした各国の革命家などをどのように支援したかについても知ることができたのは有意義でした。


    他方、どこまでが事実でどこまでが著者の「空想」なのかを明らかにしないまま、クォン・デや彼を取り巻く環境に独断的に歴史的評価を下しているところは、歴史を描く作家としては少し思慮に欠けるところがあるように思います。以下は本書からの一文なのですが、こういうことを歴史について書きたいのであれば、やはり事実(個人的には「真実」とは少し違うものを考えています)については誤りのないようにした上で(もしくはどこまでが事実でどこまでが「空想」なのかを明示した上で)筆を進めるべきなのではないかと思います。

    〜表出すべきは事実の一面ではなく、僕が紡いだ「僕にとっての真実」なのだ。〜

    珍しく厳しいレビューを書いた気がする☆5つ

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