少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫) [Kindle]

著者 :
  • KADOKAWA
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感想・レビュー・書評

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  • 閉塞感と切なさと美しさと★★★★★

  • 2023/09/30

  • 書き出しが非凡で後味の悪い作品その2(1は砂糖菓子)。
    砂糖菓子と表紙のデザインがまったく同じなので、そういう作風で書いているのだろう。読書で自傷したい方向け。

    GOSICKも1巻だけ読んだが、こちらはラノベらしく読みやすい文体にテンプレなキャラクターだった。書き分けが上手な作家さんだと思う。

  • 二年ぶりに読み返し(2013年当時)。
    初めて読んだ時はただただ七竈に会いたいと思った。たった一人の雪風を失い、東京に紛れる七竈に胸が締め付けられた。
    けど、今考えると、雪風の方がかわいそうじゃないか…?
    あいつはこれからも旭川に残って、絶対に七竈以上の人には出会えない。一方、七竈は東京で自分自身で道を開きに行った。
    平成の女、なのかもしれない。
    きっとこれが昭和の物語だったら、雪風が東京に行き、七竈が旭川に残るんだろうな

  • 「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竃は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。だが、可愛そうな大人たちは彼女を放っておいてくれない。実父を名乗る東堂、芸能マネージャーの梅木、そして出奔を繰り返す母の優奈―誰もが七竃に、抱えきれない何かを置いてゆく。そんな中、雪風と七竃の間柄にも変化が―雪の街旭川を舞台に繰り広げられる、痛切でやさしい愛の物語。

  • 旭川って寒そう。

  • 宇垣美里が紹介している記事を読んで手に取った。本を読む人が大切にしている本というのは興味を惹かれる。 主人公が出る杭はみんな都会に行ってしまえば良いというようなことを言われる場面があり、確かに都会というのはある意味出る杭が集う場所であると思うが、結局そういった杭が集まってもその中で飛び抜けて出た杭は目立つのであって、都会というのはある種の人々を救いもするけれど結局なにも変わらないのだと絶望もさせる。都会は恐ろしいと思いながら竈という字を練習した。

  • 七竃と雪風は幼馴染。どちらもとても美形で周りの人から注目される。それが嫌で二人はよく一緒に遊ぶ。鉄道模型への興味で、家の居間に鉄道線路の世界を作っていた。七竃の母親は元教員で小さいことからどこかに放浪しに出かけて滅多に家に帰ってこない。役所を定年退職した祖父が七竃を育ててくれたようなものだ。高校生になった七竃と雪風は級友からの視線が嫌で学校を早く帰り、やはり鉄道模型で遊んでいた。綺麗過ぎる七竃は自分の人生をどのように歩いていくのか。そして自分にとても似た雪風はどうするのか。狭い旭川の街で縛りつけられたような生活から逃れるのか。

  • 七竃と雪風、二人のやり取りの透明感のある美しさとその中の人間らしい感情に惹かれます。本当に美しい話だと思いました。

  • ラジオCMでナナカマドの話が流れるたびに思い出すが
    あのCMはなんのCMなんやろ??
    切ない系です。内容が重いのにイヤラシさがないです。

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著者プロフィール

1971年島根県生まれ。99年、ファミ通エンタテインメント大賞小説部門佳作を受賞しデビュー。2007年『赤朽葉家の伝説』で日本推理作家協会賞、08年『私の男』で直木賞を受賞。著書『少女を埋める』他多数

「2023年 『彼女が言わなかったすべてのこと』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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