図解「やっかいな相手」がいなくなる上手なモノの言い方 (角川書店単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 読み終えてみると、対人スキルとしては常道だし王道を書いているのだろうなという印象です。

    タイトル通り「モノの言い方」、つまり、どう切り返すかに注力して中盤以降は話が進んでいきます。
    このあたりはさすが弁護士さん、といったところなのだと思います。
    厄介な相手なのは、読み手自身にも厄介なところがあるから、といった叱咤激励もありつつ、
    その厄介さが、自分に由来するのか、相手に由来するのかをまず先にしっかり見極めるという割り切りをしていくので、読みやすいし、参考になりました。

    ・厄介な相手だけど、目上だから配慮しなければ
    ・自分にも非があるのだろうし
    といった遠慮や卑下などはそれはそれで整理して、割り切って考えていっていい、というこの本ならではのノウハウとともに

    ・とにかく相手の話は全部聞きましょう
    ・それはスルーする
    といった、すべてを本で紹介しているスキルで乗り切れ、と言っているわけではない、あたりも、スルーは逃げではなくてスキル、と肯定的に受け止めることができるようになっていると思いました。

    例として挙げられている状況が、必ずしも自分も遭遇している状況ではないかもしれなくても、
    その厄介さが、自分に由来するのか、相手に由来するのかをまず先にしっかり見極めるという割り切りがあることで、自分の状況を考えたり深めていく勇気をもらえました。

  • 上司にオススメされた本。
    最近、社内でのコミュニケーションで問題をちょいちょい起こしていたので、さっそく読みました。

    とても勉強になる。
    んだけど、読みながら一番感じたのは、

    あぁ、これ、もう前に勉強したわ

    でした。
    返報性の法則とか、相槌の取り方捉え方、
    オープン・クローズクエスチョンの使い分け、
    ポジティブ・ネガティブクエスチョンの使い分け
    などなど一度以上勉強してることが大半だった。

    で、勉強してんのに使いこなせてないもののなんて多いことか。

    この本も、特に後半非常に具体的に分かりやすく書いてあります。
    自分の頭の中に具体的な「やっかいな相手」が浮かぶ場合は、
    その人のタイプに当てはまる部分を読み込んで具体的な対処法をイメージすると良いですが、
    そうでなくてコミュニケーション全般に活かそうという場合は、
    あまり細部を「覚えて」もしょうがないです。

    ベースとなる考え方の理解に努めた方がいい。

    【やっかいな相手をつくる5つの要素】
    1、自分の「感情」や「言動」に問題がある
    2、相手の「自己評価」が低い
    3、相手の「自己中心性」が強い
    4、相手が「勝ち負け」で考えている
    5、相手の「感情」が暴走しやすい

    このうちのどれか、もしくは複数が影響して「やっかいな相手」と感じることになる。

    対処法として大事なのは、必ず1の自分の原因を先に探ること。
    まずは自分をまず直す。その方が圧倒的に簡単だから。

    自分に原因がない場合は、相手が何に詰まっているのかを判断する。
    判断する前に相手に流されて反応してはいけない。
    相手のタイプが事前にわかっていない場合に特に難しいのはこれでしょう。

    ここは一番むずかしいとこだと思うので、頭で分かっててすぐできるものではないと思うけど、
    少しでもうまく対処するためにしっかり理解しておくべきなのは、
    「返報性の法則」でしょう。この本のベースといってもいいぐらい。

    返報性の法則…相手から何かを与えられると、こちらも何かを返したくなる心理。

    ・好意をもって接してくる相手には好意を抱きやすく、
    反対に悪意を持たれるとこちらも悪意を持ちやすい。

    ・「話をきちんと聞いてくれた」と感じると今度は自分が聞く番だと話を聞きやすくなる

    などなど。感情や言動や鏡のように相手に伝わる、というもの。

    これをしっかり頭に入れてコミュニケーションを取ると、
    相手のマイナスな感情をうつされている自分に気付けたり、
    まずは自分がポジティブな態度で接しようと心がけたり、
    ということが「やっかいな場面」でも少しずつできるようになっていく。

    気がします。
    これからやっていきます。

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著者プロフィール

谷原 誠(たにはら・まこと)
弁護士。1968年、愛知県生まれ。明治大学法学部卒業。91年司法試験に合格。企業法務、事業再生、交通事故、不動産問題などの案件・事件を、鍛え上げた質問力・交渉力・議論力などを武器に解決に導いている。現在、みらい総合法律事務所代表パートナー。ニュース番組等の解説でも活躍する。
著書に『「いい質問」が人を動かす』『気持ちよく「はい」がもらえる会話力』(以上、文響社)、『弁護士が教える気弱なあなたの交渉術』『雑談の戦略』(以上、大和書房)など多数ある。

「2020年 『7タイプ別交渉術』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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