30分でわかる「会社の数字」―週刊東洋経済eビジネス新書No.27 [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • わかりやすい。

  • 比較的分かりやすい、「ここは重要な計算式!」というものを事例を合わせて紹介している1冊。

    【安定性】
    第一に超短期な安定性指標、すぐに使えるお金がどの程度あるのかを知る「手元流動性」。一般的な目安では大企業で1カ月以上、中小企業で1.5カ月以上は欲しい。
    手元流動性(カ月)=(現預金+換金しやすい流動資産)/1カ月分の売上高

    次に短期でつぶれてしまわないかどうかを知る「流動比率」。一般的な目安は120%以上。
    売掛金のほとんどない、電車やコンビニなどはもっと低くても大丈夫。一方で在庫や売掛金を多く抱えるアパレルなどは120%以上欲しい。
    流動比率(%)=流動資産/流動負債×100

    最後は中長期の安定性、就活や株を買うかどうかを判断するための、「自己資本比率」。
    製造業のように固定資産を多く使う業種では20%以上、卸売行のように流動資産の多い業種でも15%以上が望ましい。
    自己資本比率(%)=自己資本/総資産×100

    【収益性/成長性】
    先ずは売上高が伸びているのかの「増収率」を見る。
    増収率(%)=(今期売上高-前期売上高)/前期売上高×100

    その次に、売上高を立てるのに原価がどのくらいかかっているかを知る、「原価率」。
    原価率(%)=売上原価/売上高×100

    続いて、どのくらい付加価値があるのかを「粗利率」でみる。
    粗利率(%)=売上総利益/売上高×100
    ※実は粗利率と原価率は、裏腹の関係。
     粗利率(%)100-原価率

    粗利率から、間接部門の費用である販管費を引くと本業の利益、「営業利益」が見える。
    売上総利益-販管費=営業利益

    営業利益を売上高で割ると、「本業の利益率」が出る。
    売上高営業利益率(%)=営業利益/売上高×100

    【決算書の読み方】
    ①目的をもつ、②比較する

    ①差し迫った目的がない時には、「儲かっているか?(収益性)」「つぶれないか?(安全性)」を見ること。

    ②比較は大別して、過去と現在、自社と競合の2パターンがある。

    【収益力】
    ①3つの利益額の変化、②利益率、③ROA、を見る。

    ①5つの利益
    1.営業利益:本業で獲得した利益
    2.経常利益:通常の活動で獲得した利益(基礎体力)
    3.当期純利益:株主からのお金をどれだけ変化させたか

    ROA=利益/総資産=(利益/売上高)×(売上高/総資産)

    まず、3つの利益に急激な変化がないかを損益計算書で確認する。
    それに加えて、数字の比較だけでは「どの程度の変化」かイメージしにくいので、それぞれを売上高で割った、「利益率」で見てみる。
    会社が儲かっているかどうかは、ROAで見る。ROAを高めるには①利益率か②回転率、のどちらかを上げる必要がある。

    【ROE】
    ROE=レバレッジ比率×総資本回転率×当期純利益率
    当期純利益/自己資本=(総資本/自己資本)×(売上高/総資本)×(当期純利益/売上高)

    レバレッジ比率:自己資本に対して何倍の借り入れをしているのか
    総資本回転率:売上高が総資本の何倍かを示す
    当期純利益率:売上高を利益に変える力

    ・PLの当期純利益はBSの利益剰余金に加算される
    ・PLの税引前当期純利益はキャッシュフロー計算書の冒頭と一致
    ・キャッシュフロー計算書の期末現金および現金同等物はBSの現預金とほぼ一致

    【CF】
    ・本業での稼ぎを示す営業CF(通常は+)
    ・投資にいくら使ったのかを示す投資CF(通常は-)
    ・借入や返済などの財務活動の出入りを示す財務CF
    ・営業CF+投資CF=FCF

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