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- / ISBN・EAN: 4933672242439
感想・レビュー・書評
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タルコフスキー映画の中で未視聴だったためにネットレンタルにあったので借りて視聴。雨のシーンは特に印象的だった。
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戦災孤児の生き方。
お母さんのところに行けたかな。 -
タルコフスキー、これまでに観たのは3本。それぞれざっと
『惑星ソラリス』→普通に面白かった
『鏡』→とにかく退屈で眠かった
『ノスタルジア』→若干難解ではあるけど『ミツバチのささやき』や、ちょっと違うけど『鬼が来た!』のようにじっくり解釈していくと意味がわかって楽しめた
という感じ。
『ノスタルジア』を観た時に、「『アンドレイルブリョフ』を観ると他の作品もわかりやすくなる」と何かで読んでなるほどなと思った。タルコフスキー以外の誰でも、例えばスピルバーグみたいに普通に楽しめる作風の監督とかでも、初期の作品から順を追って観ていくとわかりやすいことが多い。
一番観たいのは『ストーカー』と『サクリファイス』なんだけど、順を追って『僕の村は戦場だった』から観ることに。
初期作品は難解ではないんじゃなかろうかと予想していたけどやっぱりそうでした。
もうひとつ難解ではない理由は、タルコフスキーはこの映画に代役として監督に起用されたからだと思う。
個人的な感想としては、映像としては本当に素晴らしいと思ったけれど、映画としてはそこまで魅力を感じないというのが本音のところです。
自分が観てきた映画で、最も美しくて面白い映像を撮るのはもしかしたらタルコフスキーなんじゃないのか?ぐらいに思うことがある。
この映画の映像も本当に美しくて、かつ面白い。川に照明弾が落ちたり、白樺の森だったり。あと、現実と幻想(夢)がシームレスに繋がれてるところとか。羽や水の表現など、その後のモチーフもすでに出てくる。この作品ですでにタルコフスキーはタルコフスキーだった。
だけど、あんまり気に入らないのは最後のところ。記録映像と繋げててそのアイデア自体はほんとにすごいと思うけど、取ってつけたように感じてしまう。だから、映像としては面白いけど映画として心は動かされなかった。
というのは、ソ連も相当に酷いことをしてるのを我々は知ってるからです。そういう内容ではさすがに作れなかっただろうし。
戦争映画という観点からだと、『炎628』とか、あとアンジェイワイダの映画なんかを観た方が良いと思う。
タルコフスキーは『鏡』や『ノスタルジア』もほぼ自伝、私小説のような内容で、やはりかなりの部分で自分自身を作品に投影させている。この映画でもその部分はあるとは思うけど(父親の件とか)、戦争に関しては特に自分自身のことではないからか、あまり感情を感じられなかったです。 -
2回ほどレボリューションno.9みたいな曲が流れるんですけど、あれがめちゃくちゃかっこいいですね。特に中盤のそのシーンは、イワン少年のトラウマがぶり返す場面でして、普段の引いた定点からまるで覗き見のように撮っていたカメラワークとは全く異質。物語の終焉もまったく不気味な白昼夢で、どこまでも続きそうな森といい、戦争により訪れる終わりの見えない日常が空恐ろしいのかもしれんですね。