殺戮にいたる病 (講談社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • OMG!!
    うわ~~~!最後、してやれた~~!!
    なんなの?なんなの?
    まんまと引っ掛かったわ、私。
    最後の新聞記事を読むまで全く事の真相がわからなかった。
    一気に180度ひっくりかえった。
    で、話を自分の中で整理するのに時間かかった。
    なんなの、この本は。

    シリアルキラー&ネクロフィリアの話っていうだけでも重いのに、まさかこう来るとは!!
    こういうのって、やっぱり小説ならではのトリックだよね。

    3つのシーンが交互にとても良いテンポで展開されて、それが合わさったときの緊張感。
    でも、3つだと思ってたシーンが実は違ってたのよ。
    かなり衝撃的。

    ネクロフィリアっていうのは、自分の中で一番理解しづらい現実感のないもので、それが故に「何で当事者はそういうことをするのか」っていうことにすごい興味があるんだけど、読んでて何となく理解できた。かな。

    かなりHeavyな話ではあったけど、面白かった~!

  • 叙述トリックの傑作。
    グロテスクな描写がキツかったが、完全に騙された。
    先入観というものはあまりにも強固で、些細な引っかかりを感じても受け流してしまう。
    結末を見て、思わずもう一度読み返してしまった。

  • 完全に騙された!
    叙述トリック本当に好き~~~~!!!!

  • 自分はあまり犯人を推理したり、オチを推測しながら読む方ではなく、素直に読むので最終章ではかなり混乱した。

    ただ、叙述トリックとは知っていたので構えて読んではいたが、それ程の意外感は無いと言うのが正直な感想。

    犯人と思っていた人物がそうでは無く、追っていた方が犯人だったとかなら、だいぶ騙された感があるが、その辺はストレートで犯人の役柄というか設定が思っていたのと若干ズレてましたと言う程度。一応、二度読みしたら上手いことミスリードするように書かれてはいるけど、間違ったことは書いて無いのは確認しました。

    グロい描写があると言っても、これくらいは他でもあるので特に気になる人以外は大丈夫ではないでしょうか。どんでん返しに期待していた分マイナス感がありますが、ストーリーはなかなか良かったと思います。

  • まぁエログロ叙述としか言いようはない

  • 我孫子武丸さんといえば、サウンドノベルシリーズでのかまいたちの夜が邂逅だった。
    彼の紡ぐ物語はどこか戦慄させながらも話を進めさせる強制力も持つ不思議な力を持つと思っていた。

    読みたいと思っていた彼の伝説的な作品をついに読了した。
    タイトルの所以はキルケゴール。賢明な皆様には周知の作品。

    結論から言うと、戦慄したというのが正直な所だ。
    こんなにもスムーズに2周目に進めさせる小説はない。
    内容も時にグロテスクな表現が多く、みなに進められるかといえば、そうではないが、これは大変に素晴らしい傑作であると思う。

    正直、グロ描写が繰り返されていた時、読むのを離脱しようとも思ったのだが、そのリフレインの効果も見越して徐々にそういったところも減っていく様も見事である。

    こんなにしてやられたのは久々なので、筆が踊る。

  • 冒頭でもう思い込んじゃってるので、あれっと思う描写はいくつもあったはずなのに結局ラストの台詞読むまで気づけなかったのが悔しい。犯人が殺人を重ねるに至る心情と猟奇的な描写のインパクトに覆い隠されてるけど、息子の部屋のゴミ箱のティッシュ嗅いで自慰の回数まで把握しようとする母親も大概。

  • これはやられた。慎重に読めばわかることを、つい想像で補完して読みたいようにしか読めなかったけれど、隠され方に無茶がなくてよかった。
    グロ表現が多い点は好き好き別れるやつかな。(グロ表現については自分は好きじゃなかった)

  • 正直、最後の1ページを読んでもまんまと騙されたという風にならず心の中では「????」で埋め尽くされ、その謎を解消する為に掻い摘みつつ読み返すとそのミスリードが露わに色彩を帯び始め、心に埋め尽くされた疑問符はいつの間にか「!!!!」によって塗り替えされていき、今まで見ていた風景は一変した。
    注意深く読み進めると色々と張り巡らせている、それを紐解く楽しさもある。叙述トリックにおける最高作の一つとして名が挙げられるのも頷ける。
    そして、過度に干渉的な母親と無関心な父親、エディコンプレックスなどと犯人が狂気に至る背景、犯人像、希薄な家族像もまた加味しながらも叙述トリックに薪を加える要素として担っていてそこも面白く読まさせて貰えました。
    でも、余りにもハードルを上げ過ぎると確かに驚きはあるが、それ以上のものはガッンと来ないという事になりかねない作品でもありそう。グロテスクな描写が多分に出て来るし。
    あとは、岡村孝子の「夢をあきらめないで」に対する風評被害がなかなか。

  • 最後の最後で???となって何回も読み返しました。途中は読むのが辛くなるほどグロかったけど最後まで読んでよかった!

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著者プロフィール

1962年、兵庫県生まれ。京都大学文学部中退。在学中は推理小説研究会に所属する。89年、『8の殺人』で作家デビュー。主な作品に、『人形はこたつで推理する』にはじまる「人形」シリーズほか、『殺戮にいたる病』『ディプロトドンティア・マクロプス』『弥勒の掌』『眠り姫とバンパイア』『警視庁特捜班ドットジェイピー』『さよならのためだけに』『狼と兎のゲーム』『裁く眼』『怪盗不思議紳士』『凜の弦音』『修羅の家』などがある。小説の枠を越えマルチに活躍し、ゲームソフト「かまいたちの夜」シリーズの制作でも知られる。

「2022年 『監禁探偵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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