世界でもっとも強力な9のアルゴリズム [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ■読んだ動機
    最近小説が多かったので、技術書を読みたく。図書館で見つけて借りた。

    ■感想
    非常に面白かった。

    誤り訂正符号や公開鍵暗号、ページランクについて非常にわかりやすい例を用いて紹介されていて、楽しみながら理解できた。

    # 以下メモ
    ## 公開鍵暗号
    みんながみている中で暗号の共有を行う必要がある
    どう共有するか?
    AさんとBさんで暗号を共有する。Cさんにはバレないように。
    - ステップ1:AさんとBさんは自分だけの秘密の色を選ぶ
    - Aさんがラベンダー
    - Bさんが深紅
    - ステップ2:AさんとBさん共通の公開色を選ぶ。Cさんに知られてもいい
    - AさんとBさんの公開色をヒナギク色とする
    - ステップ3:AさんとBさんはそれぞれ、公開色と自分の秘密色を混ぜる。公開秘密色ができる
    - Aさん:ラベンダー色とヒナギク色を混ぜる
    - Bさん:深紅色とヒナギク色を混ぜる
    - ステップ4:AさんとBさんの公開秘密色を交換して、自分の秘密色と混ぜる
    - Aさん:Bさんからもらった「深紅色とヒナギク色」にラベンダーを混ぜる
    - Bさん:Aさんからもらった「ラベンダー色とヒナギク色」に深紅を混ぜる

    実際にはこれが、非常に大きな数の掛け算で行われる。

    ## 誤り訂正符号
    5293.75円という数字を共有したい。しかし20%の確率で他の値に書き換えられてしまう。
    ### 反復トリック
    この時正確な値を知るためには、複数回伝送してもらい、その結果最も多い値を取る
    1. 5293.75
    2. 5213.75
    3. 5293.11
    4. 5443.75
    5. 7218.75
    →桁ごとに最も多い値をとると、5213.75になる。これを非常に多くの回数重ねる。

    ### 冗長性トリック
    5213.75を冗長にすると、、、
    ```ruby
    five two one three point seven five
    ```
    この時20%の確率でランダムな文字列に書き換えられると
    ```ruby
    fiqe kwo one thrxp point sivpn fivq
    ```
    fiqeはfiveが近いのでfiveと判断できる

  • 【文章】
    とても読み易い
    【ハマり】
     ★★★・・
    【気付き】
     ★★★・・

    ページランク、誤り訂正、公開鍵暗号などの、現在のITの根底にある仕組みを紹介。

    コンピュータ科学とは、プログラミング言語を開発することなどではなく、評価や変換処理をコンピュータに正しく実施させるためのアルゴリズムを開発すること。

  • 世界で最も強力な9のアルゴリズム

  • 身近なアルゴリズムについて述べられている。

  • 公開鍵暗号やRDB、サーチエンジンなど身近な技術のアルゴリズムについて雰囲気をつかめる内容です。
    仕組みについて深入りはせず概要程度なのでより詳しく知りたかったなと思う場面はしばしば。
    とはいえなにかと使う技術ばかりなので概要を知るだけでも役立ちますし、深掘りするきっかけとしては十分でした。

    いわゆる「アルゴリズムとデータ構造」的な文脈とは違います。

  • よく使われているアルゴリズムの基本を知ることができた。そこまで深い内容ではないけれど、読みやすかった。
    検索エンジンの章が特に良かった、この本をきっかけにもっと知りたいと思えた。

  • 第1章 イントロダクション―コンピュータが日常的に使っているすごいアイデアはどんなものか
    第2章 検索エンジンのインデクシング―世界最大の藁山から針を探す
    第3章 ページランク―グーグルを起ち上げたテクノロジー
    第4章 公開鍵暗号法―葉書で機密情報を書き送る
    第5章 誤り訂正符号―自分で誤りを訂正するシステム
    第6章 パターン認識―経験から学ぶ
    第7章 データ圧縮―無から有を生み出す
    第8章 データベース―一貫性の追求
    第9章 デジタル署名―このソフトウェアを本当に書いたのは誰か
    第10章 決定不能性とはなにか
    第11章 まとめ―指先の天才はもっと賢くなるか

  • ページランクやリレーショナルデータベース等に代表されるアルゴリズムの基本的な内容をざっくりと解説する本。

    計算量を意識した一歩上のプログラミングを学びたい、その導入として読もう、という目的で購入したが、結果その目的に見合うような本ではなかった。

    情報処理試験で学んだような内容も多く、翻訳もいまいち?な感じがしたので、あえて時間かけて読まなくてもよかったかなぁ。

    ※紹介しているアルゴリズムは以下のとおり。

    ・検索エンジンのインデクシング
    ・ページランク
    ・公開鍵暗号
    ・誤り訂正符号
    ・パターン認識
    ・データ圧縮
    ・データベース
    ・デジタル署名
    ・決定不能性とは

  • Googleに聞け。なんて言葉は最近は常識になりつつあります。
    そのGoogleはどのようにUserの知りたい情報を的確にかつ素早く提供することができるのか。


    Amazonでネット通販。これまた最近の常識です。
    購入する際にクレジットカードの情報を登録して、1クリックで決済。
    どうしてこんなことが可能なのか。


    というように、あまりにも身近になりすぎて疑問すら持たなくなってきたけれど、この背後に潜む理論は一読に値する。
    本書には数式は登場しないので、誰でも読むことができる。
    が、タイトルは少し言い過ぎかなと思う。

  •  アルゴリズムという言葉は広い意味では何らかの仕事を実行するための手順全般を指し、狭い意味ではコンピュータプログラムが何かを実行するための概念を指す。タイトルで前者を期待していたが本書が述べているのは後者だった。あくまでもコンピュータ科学の本である。

    第1章 イントロダクション ──コンピュータが日常的に使っているすごいアイデアはどんなものか
    第2章 検索エンジンのインデクシング ──世界最大の藁山から針を探す
    第3章 ページランク ──グーグルを起ち上げたテクノロジー
    第4章 公開鍵暗号法 ──葉書で機密情報を書き送る
    第5章 誤り訂正符号 ──自分で誤りを訂正するシステム
    第6章 パターン認識 ──経験から学ぶ
    第7章 データ圧縮 ──無から有を生み出す
    第8章 データベース ──一貫性の追求
    第9章 デジタル署名 ──このソフトウェアを本当に書いたのは誰か
    第10章 決定不能性とはなにか
    第11章 まとめ ──指先の天才はもっと賢くなるか

     初学者向け(あるいは門外漢向け)を想定してか、かなり基本的なことから説明している。プログラムの話だがソースコードのようなものは用いることなく、現実世界に置き換えた例え話を多用する説明手法が取られており、理解はしやすい。

     すでにある程度知っていた話もあるが、パターン認識とデータベースについては知らなかった。本書の紙版は2012年に出版されているが、パターン認識については今後AIの発展で大きく進歩するだろうと思われる。ただし機械学習で得られた判断がはたして「アルゴリズム」と言えるのかは少々疑問だ。

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