オー!ファーザー(新潮文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  •  ちゃんと読み返したのは10年ぶり?初めて読んだときは由紀夫よりも年下だったんだなぁ。

     中学生の時は気づかなかったが、由紀夫、多惠子、鱒二の三名の名前はそれぞれ三島、河野、井伏から取られてるんだろうな。なんですぐ気づかなかったのやら。

     流石に初読の時ほどは面白くなかったけど、伊坂幸太郎の初期作品らしさを感じた。多分登場人物同士の会話が多いんだな。昔はこの会話劇に魅力を感じていたのだと思う。ただ、再読したところ、この会話劇以外にそこまで良さを見出せなかったため、あまり面白く感じられなかったのだと思う。

  • 4人のお父さんが登場するっていうユニークさ。しかも皆父親らしさが誇りで、それに困惑しながらも分け隔てなく父親として関係を築いている主人公も稀有な存在。それぞれの性格がバラバラで単体の名前なのも覚えやすくて好き。母親はほとんど登場しないけど、ここまでモテる彼女がどんな人か想像を超えてそう。

  • 楽しかった
    腑に落ちない部分もあるけど、楽しかったし、絆ってこういうものなのかななんて思った
    映画も見たいな

  • さて、振込詐欺犯はどうなったのか。
    ①鱒二父の件でうやむやになった。
    ②(語られないが)父親たちが解決した。
    ③(〃)振込詐欺が息子の狂言だった。
    ④(〃)振込詐欺は富田林か息子が解決した。

  • 伊坂幸太郎は読み返したくなるタームが何年かに1回来ることがある。

    今回は血生臭くないほっこりした話を読みたくてオー!ファーザーにした。

    どの登場人物もキャラがたっていて、4人も父親がいるのはめんどくさそうだけどすごく楽しそうだと思う。

    最後の怒涛の展開は、何回読んでも伊坂幸太郎が作り出す疾走感で溢れていて、没頭した。ゴールデンスランバーとか読み返そうかな。

  • もう、何度目かはっきり分からないけども、伊坂幸太郎作品。多分4つめ。海外のドラマにありそうな設定とタイトルで、親しみやすい4人の父親とのチームワークの物語だった。結末に関しては、終盤の設定と流れは強引だったのが残念。もう少し捻って欲しかったけど、伊坂幸太郎作品はそこまで捻られてるのは無いようにも思えるから、コレはコレで作者のセオリーかもしれない。
    各父親ごとに役割がある程度割り振られているので、自分の好きなキャラのシーンは楽しめた。あと、女の子は無茶苦茶なキャラクターで、憎むに憎めない味わい深いキャラだった。
    鱒二は反省しない鳥井といった感じで、愉快だった。こういうキャラを動かすのは、作者も得意なのかも。

  • ないだろ、と思いながらも面白かった

  • 2023/8/4 Amazonより新潮社書籍ポイント還元キャンペーンにて869円(435pt)でDL購入。

  • 個性的で頼り甲斐があってとても臆病なパパ達が終始愛おしかった。みんな母好きすぎる。母が強すぎる。倫理ぶっ壊れてるかもだけど、憧れる家族観だった。
    映画も観たい。

  • こんな父親が欲しいと思った一冊。

    主人公の由紀夫は高校生で、母1人、そしてまさかの父4人と暮らしているという摩訶不思議な設定。
    この設定だけでも面白いが、それに加えて4人とも個性的で違うタイプだけども全員が子思いのいい父親。

    由紀夫は何でもこなすちょっとドライで可愛げのない子供、父親たちはそんな由紀夫をまるで3歳児かのように可愛がっている。
    ちょっと鬱陶しいぐらいに構ってくるの描写に愛情をとても感じる。

    そんな父親たちのため、前半は愉快な感じだが、由紀夫がトラブルに巻き込まれると、父親たちの本領発揮。
    普段は邪険に扱う由紀夫も父親たちを頼りにしているのがわかる描写が出てくるし、父親たちもとても頼りがいがあり、カッコいい。

    父親たちだけではなく出てくるキャラクターは由紀夫以外みんなちょっと抜けている感じでツッコミが必要な人物ばかり。
    そのため、本全体として力の抜けている部分が多い。
    そこにトラブルの発生や裏のドンのようなキャラクターの出現があるため、とてもいいアクセントがある。
    このバランスがとても心地よく、読みやすかった。

    他にも良かった点はたくさんあるが、何といっても父親たちの子供への想いとその頼りがいというカッコよさ。
    作中では一人一人が由紀夫にとても良い言葉を投げかけている。

    自分もこんな父親になれればいいなと思うし、父親ってたくさんいてもいいんだなとも感じた。

  • 最初はちょっと安っぽい設定だなと思ったけどまあやっぱ面白かった。葵さんに会いたい…

  • 4人の父親と同居している、高校生男子。
    平和に過ごしていきたいのに、さまざまな事件に巻き込まれて、迷惑をこうむっていく。その中で、父親の教育が生きてきたりするのが不本意で、冷たい態度をとっているのだが、ラストでは、仲の良い父親たち(4人が奇跡のように役割分担して仲が良いという)の見事な連携で…という話。

    面白いんだけど、荒唐無稽で、相変わらず、多重構造で事件が起きていて、それが関連付けられていくのは見事。そこを楽しめはしたものの、いくつか、納得がいかない部分もあった。結局、富田林さんの詐欺は、どうなったんだっけ? あまりにも事件が多すぎて、何度も前を見直さなければならなかった。単に、記憶力の問題、とも言えるが。
    でも、まあ、それほどの文句はない。面白かった。

  • 1人の高校生と4人の父親との話。異常な環境ですが、コミカルにも描かれてて面白かったです。
    一人ひとりだと立ち向かえないようなことでも、それぞれが足りない部分を補い合い、大切なものを救う。とてもグッとくる展開でした。母親のさりげない、"わたしの大事な夫たちは"の表現はステキだと思いました。
    富田林のオチはイマイチ納得(理解?)しきれていないかな。苦笑

  • 4人の父と息子…ああ、映画とかでみる設定ねーって感じで期待薄めで読み始めたが、ユーモア溢れる内容で楽しかった。4人父が陽気なギャングみたいだし、由紀夫がクールな一方、素直な高校生らしさも垣間見えて好感が持てた。 事件につぐ事件で解決がないまま置いていかれてた感じがしたが、最後にはきっちり回収されていてすっきり。面白かった。

  • 伊坂作品にしては普通

  • 最後のドタバタは取って付けたような感があるが、四人の父親との不思議な関係性は面白かった。

  • 父が4人もいると親子の信頼関係を築いていくのは難しいのかな、大変そうだなって思って読み始めたけど、4人それぞれときちんと信頼関係を築いていて安心した。

    ありえない!って思うストーリー展開だけどなかなか面白かった。

  • 星3つにしようか悩みましたが、伊坂幸太郎さんが書いたと思わずに読めば十分星4つの出来だと思い、星4つ。

    いかにも伊坂幸太郎さんと言う感じの長編作品。他にも良い作品が多すぎるのでその中ではやや劣る感じですが、設定自体は面白かったですし、ラストの伏線回収も伊坂幸太郎さんの作品だと思わずに読めばかなり満足出来る出来だったと思います☆ただ、強いて言うと中盤がやや中だるみ感あったかなという点と、四股されて出来た子供の父親になりたいと思えるだけの母親の魅力が今一つ描写されてなかった点はやや不満あり^^;。ただ、悟さんというインテリ系父親の言葉がどれも非常に心に響きました♪

  • ※本作に限らず、伊坂作品に対する私の評価は辛い(★の数も大概は-1)

    新聞連載小説の宿命なのか、冗長的な箇所が目立つ。
    複数のパパがいるという設定も既視感がある。
    ましてやそのパパたちが全員只者ではないのは漫画チック。
    ※鷹さん以外は堅気(葵は微妙だが…)なのに、4人とも富田林のような地域のドンから一目置かれる存在は話が出来過ぎ…(最低でも彼らが富田林と懇意になった1節が必要)
    鱒二の父が、あれだけファンだった富田林からも知られずに細々と暮らしていることが不思議。
    母が最後に大きな立ち回り役になると思っていたが…(母がレッドヘリングだとしても、登場回数が少な過ぎ)
    鞄すり替え事件と知事狙撃事件、心中事件の相関関係がイマイチすっきりしない。
    終盤、由紀夫たちがスナイパーをかわして逃げられた経緯があいまい。
    知事に殺された角刈り男の娘が全然救われていない(せめて白石が何らかの形でお縄になれば報われた)。

    追伸
    由紀夫が夢に見たように、ハッピーエンドでなくパパのうちの誰かが犠牲になるような結末でも良かったかな。
    ※その殉職者が誰なのかを伏せたりするのも、伊坂さんなら朝飯前なはずだし…

  • 6人家族の高校生由紀夫。母と何と父が4人。その父親は博打好きだったり女好きの自営業、大学の先生、中学校の先生だったりと。母親が出張などで留守の時に由紀夫の周辺で騒動が起きる。父親の一人に連れてこられたドックレースでの鞄のすり替え事件の目撃、幼馴染みの不良による因縁、空巣、同級生の不登校。そして、その不登校の同級生宅での監禁事件の巻き添え。事件の解決には4人の父親たちの活躍があった。全ての伏線としてこの事件が繋がるスピーディーな展開。最後に登場した母親、由紀夫はどの父親の子なのか疑問?面白かった。

  • 4人の父親を持つ高校生由紀夫の話。

    伊坂ワールドって感じで、
    色々な出来事が、すべてリンクしているというストーリー。

    映画化もされているようなので、今度観てみます。

  • 有名なので既読の方も多いだろう本作品。父親が4人という設定も登場人物達も面白く、安心感ありで楽しめる家族の物語。一夫多妻ならぬ一妻多夫。父親達の仲が悪い訳でもなく、むしろ仲が良く認め合う姿が尚更面白い。皆んな面白いけど、悟さんがいいかな。笑

  • なんかあったかくなる

  • お父さん!お父さん!お父さん!

    4人のお父さんが個性豊かすぎる。

    振り回される息子は大変だ。

    でも面白すぎる。ドキドキワクワク。読み応え十分。

    映像作品も見てみたくなった。

  • 知代、どれだけ魅力的な女なんだ?(笑)
    物語の最初から、何処が本題?て出てくるまでワクワクした。
    最後に短めに?一辺に回収かかった!

    由紀夫と4人父親の、やり取りも絶妙だし、相変わらずな面白可笑しい台詞がたまらなかった。 『助けに来たぞ』でホロッとした。4人の父親が同居には知りたい事が沢山あったけど。。 葵父みたいなの居たら、たまらないゎ(笑)

    伊坂ワールドの愛しい会話の数々に今回も撃沈でした

  • どんな母ちゃんですか。

  • 4人の個性ある父親との会話がテンポ良く
    それぞれ違った価値観で喋るのでキャラが強く出ていて読んでいて楽しいです。

    伊坂幸太郎の作品らしく伏線を回収するのは見事でした。

  • 伊坂幸太郎らしく突飛な話を織り交ぜてはいるが今回は控えめ。長い話だがスラスラ読める。

  • 多くの伊坂作品と同様、本作も軽妙なセリフ回しが秀逸。また、父親が4人という非現実的な設定でありながら、それぞれの父親が魅力や息子への溢れるような愛情が上手に描かれていて、むしろ自然に読めてしまうのが不思議な作品。ラストに向かって色々な伏線を用意する周到さは相変わらずだが、全てが1点に収斂する見事さは他作品程ではない印象。

  • お父さん必読書。

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著者プロフィール

1971年千葉県生まれ。東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、「新潮ミステリー倶楽部賞」を受賞し、デビューする。04年『アヒルと鴨のコインロッカー』で、「吉川英治文学新人賞」、短編『死神の精度』で、「日本推理作家協会賞」短編部門を受賞。08年『ゴールデンスランバー』で、「本屋大賞」「山本周五郎賞」のW受賞を果たす。その他著書に、『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX アックス』『重力ピエロ』『フーガはユーガ』『クジラアタマの王様』『逆ソクラテス』『ペッパーズ・ゴースト』『777 トリプルセブン』等がある。

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