なぎさ (角川書店単行本) [Kindle]

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  • KADOKAWA / 角川書店
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感想・レビュー・書評

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  • 単行本と発売同時くらいに電子書籍も出てうれしかった! みんなこうだといいのに。

    で、ものすごくおもしろかったし、よかった。
    山本文緒さんの作品はいつもそうなんだけど、すごく読みやすくてユーモアがあってかなり笑えて、すごく引き込まれて飽きない。
    内容としてはかなり悲惨だったり、悲しかったりしても。ブラック会社こわい、美容サロンこえ~(笑)、と思った。
    さまざまな人が出てきて、その人たちの関係がわかってきたり、つながったり離れたり、あと、冬乃と佐々井の夫婦の過去がだんだんわかってくるところが少しミステリっぽい感じもしたりで、うまくできてるなあと。

    お金がないとか仕事がないとかブラック会社とか、どうやって生計をたててまともな暮らしをしていくか、ほんとに今の時代、生きていくことが難しい、生きていくのはつらいと思ったり。なんでまったく普通に生きている人、まじめていい人たちがこんなに苦労しなきゃいけないんだろう、とか。
    仕事とは、働くということ、自由とは、とか、人とのつながり、とかいろいろ考えさせられた。

    この先もう楽しいことがある気がしない、という主婦の冬乃に、わたしは個人的にけっこう共感いっぱいで。
    だから彼女が仕事に出会って生き生きしはじめたときはうれしく思い、悩みを話せる相手を見つけたときは泣けたり。
    そこから簡単になにもかもが一度でうまくいくわけじゃないところも、でもちゃんと希望があるところも、すごくよかった。
    なんか、あきらめないで生きていこう、と思えるような。

  • 3人の登場人物の視点を操りながら、ストーリーを紡いでいく手法がうまい。人生においては受動的で変化を恐れるごく普通の登場人物たちが、何よりも守りたかった穏やかな毎日に躓き、プライドを傷つけられながら、より能動的に強く逞しく人生に向き直っていく。人生の応援歌みたいな小説。

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