海を見る人 [Kindle]

著者 :
  • 早川書房
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本棚登録 : 22
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (108ページ)

感想・レビュー・書評

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  • 先端物理学をモチーフにしたハードSF連作短篇集ということで、好みが分かれると思いますが、個人的には大変好みです。
    私も先端物理学を本でちょっと読み齧った程度なので、節々分からないところもあったのですが、それでもファンタジーとして充分楽しめます。
    量子論や重力理論や諸々の、摩訶不思議な世界。
    ガモフの「不思議の国のトムキンス」を彷彿とさせる面白さです。
    特に表題作の「海を見る人」が好きです。
    相対性理論と事象の地平線の描写が逸品で、なんとなくユーモラスで、そして、切ない・・・

  • SFって面白い~~ と久しぶりにわくわくした短編集。これが2000年以降のSFか、とようやくモヤモヤが晴れた。
    作者がハードSFファンは電卓片手に読んでもらいたい、という本格ながら、文系エンタメ頭でもSFマインドを存分に楽しめる。
    浮遊感のある世界がファンタジックな『時計の中のレンズ』、
    スペースオペラの画がうかぶ『独裁者の掟』、
    のちにラノべ風続編になる『天獄と地国』、
    SFミステリ『キャッシュ』、
    ブラックなパロディの効いた『母と子と渦を旋る冒険』、
    SF設定の徹底が美しい無慈悲な物語を作り出した『海を見る人』。
    本格SFとして存在し、なお どのジャンル方向にも拡がれるSFの度量を見た気がする。

  • memo
    ベタだけどこれぞSF短編、という感じ。
    海を見る人……長い長い時間。高低差と時間の速度差。
    門……パラドックス。未来が過去につながる。原因が結果となり、結果は原因となる。無限の並行世界から最も望ましい世界を選ぶ方法。
    無数の、僕と彼女の物語。

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プロフィール

1962年京都府生まれ。95年「玩具修理者」で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞。98年「海を見る人」で第10回SFマガジン読者賞国内部門を受賞。『アリス殺し』で啓文堂文芸書大賞受賞。その他の著書に『人獣細工』『肉食屋敷』『家に棲むもの』『脳髄工場』『忌憶』『臓物大博覧会』『人造救世主』など多数。

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