「使命」ありきの3つのステップ キャリアの成功とは何か DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー論文 [Kindle]

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制作 : DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 
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  • キャリアの成功とは①自分が職業人生で心から達成したい使命が明確になる(人生の時間を費やす価値があると感じられる)②その使命の達成を自分の職業とできる③職業人生におけるコントロールを自分で握ること。3-5年職業経験をすれば、その仕事を自分が心から楽しめるか/エキサイトできるかを自分なりに理解できるため、そう思えないと分かれば転職や異動を自ら主体的判断で決断すべきだとする。職業人生で達成目標である使命が見つからないまま働き続けることの問題は、仕事がルーティンワーク化する30代半ばから40代に顕在化するからだ。①②③全てを満たすキャリア形成を各個人が進めて行くには、まず組織から必要だと求められる強い立場にいる個人が自分のニーズを通すことで自分の人生のコントロールを自分で握るという強い意思を持って積極的に組織と交渉し、そのための強い意志を示すことが必要だという主張に納得。まさに優秀な人材を集めようとする企業に圧力をかけることで企業の内的な変化を促す方法であろう。自分の人生のコントロールを自分で握るためにはリーダーシップ(目標を自分で設定しそれを実現するためにリスクを取って、自ら行く道を定め、善し悪しに拘わらずその結果を自分で受け止める覚悟)が必要。未来の社会が求めている価値を実現することが自分のやりたいことになれば、価値の実現をビジネス化=仕事にすることができる。仕事とは価値を提供しその価値を認めてくれる人から対価としての金銭を受け取る行為であるからである。新人や50代が給料や教育コストに見合った成果を出すインセンティブや支援のあり方を考えていく必要がある。

  • キャリア形成の成功とは、23歳で大企業に雇ってもらい、定年まで離職せず、かつ解雇されずに勤め上げることではない。それは、自分が心からコミットしたいと思えることを見つけ、それを仕事として成り立たせ、かつ、自分が働き方のコントロールを握ることである。

    本書からの引用である。
    これに反対する人はいないだろうけれども、この言葉に奮いたつ人もいないだろう。
    例えば:
    プロ野球選手としての成功とは、ドラフト上位で指名され、長期間選手を続けることではない。それは、自分の技量を自分の納得するまで磨くこと、そして、その上で第一線で活躍し続け、かつ、自分自身のプレイスタイルを貫くことである。
    ということがプロ野球選手としてのキャリアの成功だとしても、「そんなことは誰でも分かってる」ことなのだ。
    皆が悩み、苦労しているのは、「では、どうやってその域に達することが出来るのか」ということなのである。

    それを
    そのためには、試行錯誤をしながら自分がやりたいことを見つけていく継続的な努力と、世間の価値観に縛られず、みずからのやりたいことをまっすぐに認める強い気持ちが必要だ。
    と突き放されても、心が奮いたつだろうか。

    「結局はあなた次第」というのは正しいのだけれども、それだったら、このような文章は読む必要がない。

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著者プロフィール

キャリア形成コンサルタント。兵庫県出身。一橋大学法学部を卒業後、日興證券引受本部(当時)を経て、カリフォルニア大学バークレー校でMBAを取得。1993年から2010年末までマッキンゼー・アンド・カンパニー、ジャパンにて、前半はコンサルタント、後半は人材育成や採用マネージャーを務める。2011年に独立し、文筆・発信活動を続けるほか、リーダーシップ教育や生産性向上のための啓蒙活動にも従事。著書に『採用基準』のほか『生産性』(ダイヤモンド社、2016年)などがある。

「2012年 『採用基準』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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