- 本 ・雑誌 (84ページ)
- / ISBN・EAN: 4910075110145
感想・レビュー・書評
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小林エリカさんのエッセイ、病や悲しみ不安という大きな波が私を呑み込んでゆく、それは因果応報でも運命でもない(抜粋)が一番心に響いた。特集、笑いがいいと言ってもできない時もあるよね、の立ち位置が良い。小幡さんの漫画もいい。
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川内倫子さんの写真「一月の光」
私が読み始めて初めて見た人の存在する写真は、雪景色の中、ソリを引き上げているその後ろ姿の横に映る影によって、光の存在を認識出来て、その僅かながらも確かに存在する様には、まるで、その人の気持ちを鼓舞しているようにも思われた心強さであった。
特集「笑っていきましょう」
見返しに書かれた、哲学者アルフォンス・デーケンの『にもかかわらず笑うこと』の大切さを、改めて実感いたしました。
大平哲也さん「笑いと体の不思議」
笑いの効能として、運動、リラックス(笑った後は自然と心身ともにゆるむ)、ストレス解消など、こんなにたくさんあるんだなと驚き、中でもリラックス効果については、痛みの軽減とも関係性がある事を、子どもに注射を打つ前には笑いを促したりするといった、分かりやすい例を交えて教えてくれたり、脳は『本当の笑い』と『嘘の笑い』の区別を、あまりつけていないらしい事から、たとえ嘘であっても、『笑う』という、その行為自体が自分自身を救う鍵にもなる事は忘れないでおこうと思った。
春風亭一之輔さん「笑いってなんですか?」
『ウソはクリエイティブの源ながら、全部が全部ウソだとあまりおもしろくない』に共感。分かるような気がする。
古賀及子さん「おもしろい嫉妬」
想定外の中に、庶民性の宿るおもしろさ。
くどうれいんさん「へとへとしゃぼん玉」
思わぬ意外性と心からの切なさのギャップに笑ってしまった。
「読んであげるお話のページ」は、東直子さんの、「みどりさんのてがみ、しらゆきさんへ」で、その絵も描かれた東さんの、ほのぼのとした雰囲気は、みどりさんの書いた手紙が、いろんなものの偶然によって届けられようとしている、リレー形式の展開の面白さと、オノマトペを交えた文章の響きも心地好い作品。
「絵本作家対談 多田多恵子×堀川理万子(後編)」
植物学者である多田さんの好きな植物、『レンゲショウマ』に興味を持ち、堀川さんの絵本創作前に作品に纏わる話を聞くことに対して、『どんな話を聞いても、どういう自分でいたらいいんだろうって思っていた』に、そうした葛藤も絵本には含まれているのだろうと感じさせられた事が、絵本を読む上での、また違った視点を与えてくれたようで、印象深かった。
松田青子さんの「わたしのストーリー」
子どもも大人も、お互いに『乗せ』合って元気になる、温かいエピソードに励まされた。
「園の子どもたち」
岡山県倉敷市、勇崎幼稚園の子どもたちが、かぶの種を植えて、やがてはそれが実り、収穫し、それを使って子どもたちが作った、かぶ入りの豚汁の、なんとも美味しかったことから、『育てるのは心だね』の言葉にも納得。しかも、そこには絵本『おおきなかぶ』の繰り返す言葉の面白さも関わっていたことが、また嬉しくて、まさに笑いのもたらす力。
もりやままなみさん、齋藤陽道さんの
「ひょうひょうかあちゃん」
「今日の『気分』を体で教えて」。ただこれだけで、こんなにも楽しくて感情豊かな毎日を送れるなんて、言葉以外の表現方法って、偉大だね。 -
特集のインタビュー「笑いと体の不思議」の大平哲也さんのお話が興味深かった。笑いが免疫をあげることや作り笑いに効果があることは知っていたが、喜怒哀楽の感情を我慢することがそもそも体に悪いという話におどろいた。
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笑うこと。大切なこと。
人間は口角をあげるだけで脳が勘違いして楽しい気持ちになるそうですが、笑うことって余裕が無いと出来ないので本当に大事だなと思います。
笑うって自分だけじゃなく周りも楽しくさせられる。いい事がたくさんある。
育児をしてイライラすることが多い日々、それでも笑って過ごしたいです。